キャバリアの性格や特徴とは?初心者向け飼い方について
垂れた耳と長い被毛、何より明るく穏やかで人懐こい性格が魅力の「キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル」。
本記事では、これからキャバリアを迎えようと考えている方に向けて、飼い主として知っておきたい情報を掲載します。
キャバリアの性格は?オスとメスで違いはある?
キャバリアはとっても陽気で遊び好き、穏やかでありながら物怖じしない勇敢な性格。家族に忠実で愛情深く、家族以外の人間や動物とも分け隔てなく仲良くできる社交的な犬種です。
無駄吠えや噛み癖といった問題行動が少なく、しつけがしやすいので、ペット初心者でも飼いやすい犬種といえるでしょう。適応力が高いため、家に迎えた直後でも比較的落ち着いて生活してくれます。
またキャバリアは、オスとメスで性格の違いはさほどありません。 あえて違いをあげるなら、オスは楽天的でメスは繊細な傾向があるといわれています。
キャバリアは飼いやすい?飼いにくい?
キャバリアは、日本で人気が高い小型犬に属する犬種です。
性格やお手入れなどを考慮すると、飼いやすいのでしょうか、それとも飼いにくいのでしょうか?
「初心者」「小さな子どもがいる」「高齢者がいる」「集合住宅・一人暮らし」の観点から解説いたします。
小さなお子さまとも仲良くなれる!
ワンちゃんの中には、小さなお子さんを相手にすることを苦手にする犬種もいます。
しかし、キャバリアはとても人懐っこく社交的で攻撃性が低いため、幼い子どもや高齢者がいるご家庭でも問題なく飼える犬種といえます。
仮に初対面であっても警戒心を向けることもなく、分け隔てなく誰とでもすぐに仲良くなれる性格なので、赤ちゃんが生まれても仲良くなれるでしょう。
穏やかさ・運動量の少なさなどは高齢の方も安心
小型犬は細く高い声で良く鳴くイメージがあるかもしれませんが、キャバリアは無駄吠えが少ない犬種です。
また、大人しく敵意を現わすようなことも滅多にない平和主義な性格をしているので、静かにのんびりと過ごしたいご高齢の方でも安心して飼うことができるでしょう。
吠えにくいので集合住宅でも◎。ただしお留守番は苦手
物静かで無駄吠えも少なく、持ち前の賢さでしつけなどの物覚えも早いので、一人暮らしであっても飼いやすい犬種といえます。
ただし、寂しがり屋な面があるので、長時間ひとりでいることが得意ではありません。しつけができれば問題行動をすることもなく、大人しく留守番をしてくれますが、長時間のお留守番はさせないようにしてください。
ある程度短時間であれば問題はないので、生活スタイルをキャバリアに合わせてあげられるかどうか、お迎え前にしっかり考えましょう。
キャバリアの特徴は?大きさ・体重・寿命・原産国
これからワンちゃんを、迎えようと考えている方であれば、迎えようとするワンちゃんがどんな犬種なのか詳しく知りたいと思うのではないでしょうか。
ここでは、体重や体高といったキャバリアの基本的な情報をご紹介します。
キャバリアの歴史
イギリスを原産とするキャバリアは、アメリカンコッカースパニエルやパピヨンなどと同じスパニエル種の1種です。
小型のスパニエルであるトイ・スパニエルにルーツを持ち、パグや狆などのマズルが短い犬種との強引な繁殖により、一時期は健康面に不安を持つことに。
1828年に犬種クラブが設立されたことを機に、元の姿に戻すための「戻し交配」が重ねられ、本来の特徴を取り戻したそうです。
そして、祖先に近い特徴を得た個体は、中世の騎士を意味する「キャバリア」と、特にキャバリアを溺愛したチャールズ2世の名を授かり、「キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル」と名付けらました。
イギリスでは1945年に、アメリカでは1996年にそれぞれ犬種として固定され、現在に至ります。
キャバリアの毛色は?被毛の特徴も
迎えるワンちゃんを探すうえで、毛色は大きな要因の1つといえるでしょう。では、キャバリアという犬種にはどのような毛色が何種類くらいあるのでしょうか。
キャバリアの平均的な値段は?飼育にかかる費用も
ワンちゃんを迎えるにあたり、かかる費用は避けては通れない問題です。
ここでは、迎える際にかかる初期費用と、迎えてからの生活にかかる年間の費用をそれぞれ項目に分けて解説します。
キャバリアの飼い始めと年間で発生する費用
ワンちゃんと一緒に暮らすためには、お金のことも考えておかなければなりません。
ペット初心者の場合、どうしても初期費用にばかり目を向けがちですが、ワンちゃんを迎えた後に継続してかかる生活費のことも考えておく必要があります。
キャバリアを飼うために必要な初期費用
- 健康診断:1万~2万円
- ワクチン代:1万~1万5000円
- 狂犬病予防注射:約3500円
- 避妊去勢手術:1万~3万円
- 登録料:約3000円
- グッズ代:3万~4万円
キャバリアにかかる年間の費用
- フード、おやつ代:約4万8000円
- 定期健診代:2000~3万円(検査内容による)
- トリミング:3000~4000円/1回
- 保険料:2000円~/1ヶ月
- おもちゃ代:1000~5000円
- しつけ教室代:5000~1万円
- 光熱費:プラス5000円程度
- その他消耗品:2500~7500円
※価格はあくまで目安とお考えください
ワンちゃんを飼うためにかかる費用に関しては、下記ページで詳しく解説しております。
【初めての方向け】犬の費用ってどのくらい?初期費用、維持費など
また、こちらのページでは、ワンちゃんをお迎えした方の生の声をご紹介しています。これからキャバリアを飼おうとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
【アンケート調査:犬との生活】飼うきっかけ・費用・良かったことは?
キャバリアの飼育に必要なものは?
キャバリアの子犬を家族に迎えたら、安心して生活してもらうためにグッズを揃える必要があります。とはいえ、いきなり全てを揃える必要はありません。
ここでは、必要な物を解説とともに紹介していきます。
お迎え前に揃えておきたいもの
寝床
ワンちゃんは1日の大半を眠って過ごすため、寝床はとても重要です。
トイレを覚えるまではベッドとトイレの区別がつかないので、最初はサークル(ケージ)内にトイレシートを敷き、その上に毛布やバスタオルを置いて寝床にすると良いでしょう。
また、寒さ対策としてペットヒーターの上にタオルや毛布を敷くのもおすすめです。
トイレ
ワンちゃんのトイレは、トレーとペットシーツを合わせたものです。噛みつき破ってしまうと誤飲の原因になるので、対策としてメッシュの付いた物を選ぶと良いでしょう。
ペットシーツは大きさや種類が豊富なので、用途や愛犬のサイズに合わせて選んでください。
ケージ/サークル
愛犬に安心して落ち着ける場所を作ってあげるために、ケージやサークルは必ず用意しておきましょう。キャバリアのような小型の場合、90cm×60cm程度の大きさで、屋根付きのものがおすすめです。
ドッグフード
子犬を迎えてから1ヶ月ほどは、それまで食べていた物と同じフードを与えましょう。ワンちゃんのフードは、突然違うものにすると体調を崩してしまうので、新しいフードを混ぜて少しずつ比率を増やしてください。
また、人間の食べ物の中には犬にとって毒となる物もあるので注意しましょう。
食器
小型犬は頭の位置が低いので、食事中に食器を倒しがちです。そのため、ある程度重量のある安定感がある食器を選びましょう。
また、食器に傷がつくとそこに雑菌が繁殖いて不衛生になってしまうので、傷がつきにくい陶器製や金属製の素材の食器がおすすめです。
給水器
愛犬の飲み水は、こぼさないようペットボトル型の給水器で用意してあげましょう。
ただしミネラルウォーターでは尿道結石の原因になるので、飲み水は必ず水道水で用意してあげてください。
おもちゃ
愛犬用のおもちゃは複数用意してあげて、好みの物を選んでもらうようにしましょう。
ワンちゃんは人間が思っている以上に激しく扱うので、噛んでも引っ張っても壊れないような頑丈な物を選んでください。
また、ワンちゃんの口に入る大きさだと誤って飲み込んでしまう場合があるので、注意しましょう。
お迎えしてから徐々に揃えておきたいもの
首輪/ハーネス、リード
本格的な散歩デビューはワクチンプログラム後なので、それまでに揃えておけば問題ありません。首輪とハーネスはどちらもリードをつなぐためのグッズなので、ワンちゃんの好みで選ぶと良いでしょう。
服
キャバリアは抜け毛が多い犬種なので、抜け毛の飛散を防ぐために洋服を着せるのは有効な対策です。
ブラシ
抜け毛が多く換毛期があるキャバリアを飼うのであれば、ブラッシングは欠かせないお手入れです。
そのため、ブラッシング用のコームやスリッカー、ピンブラシなど、用途別にいくつかの種類のブラシを用意するといいでしょう。
犬用シャンプー、リンス
キャバリアの抜け毛対策の1つとして、シャンプーは大切です。
人間の用のシャンプーでは刺激が強すぎるので、必ずワンちゃん用のシャンプーを使ってください。
爪切り
爪切りは、自宅でやっておきたいお手入れの1つです。キャバリアの爪は人間と同様に伸び続けるので、床とぶつかってカチャカチャ音がするようなら適度な長さに切ってあげましょう。
室内の環境はどうすればいい?
ワンちゃん生活のために必要な物を飼い揃えたら、快適に生活できるように室内の環境を整えていきましょう。何よりも愛犬の健康や安全を守るために、どのようなことをすれば良いのか解説します。
誤飲誤食・事故を防ぐために
ワンちゃんを室内飼いをするうえで、誤飲誤食や事故への対策として生活環境は整えておきましょう。
何気なく当たり前に置いてある日用品でも、犬の命を脅かす危険物になってしまうことがあるので、誤飲の恐れがあるものは生活スペースには絶対に置かないようにしてください。
例えば、アクセサリーや布切れなどの小物類、タバコや薬などはワンちゃんの手が届かない場所に隠しておくようにしましょう。
足腰に負担が少ない床材を
ワンちゃんの生活環境では、床材にも気をつけてください。
キャバリアのような小型犬は、骨や関節が弱いので、フローリングのような滑りやすい床で生活していると、足腰に負担をかけたり転倒してしまったりする危険があります。
そのため、滑りやすい床材の部屋で生活させる場合は、カーペットやコルクマットなどを敷いて対策すると良いでしょう。
室内の温度設定
ペットを室内飼いするのであれば、室温にも気を付ける必要があります。
キャバリアはダブルコートの被毛を持つので、寒さに強い反面暑さに弱い犬種です。そのため、特に夏場はエアコンで室温を一定に保つようにする必要があります。
ダブルコートの犬種の場合、最適な室温は夏であれば23~26℃、冬であれば19~23℃が理想的な室温といわれています。
ただし、エアコンの風や日光が直接当たると体調を崩す原因になるので、ケージを設置する場所は選ぶようにしてください。
グッズの置き場所
サークル、クレート
サークルやクレートは、愛犬の専用部屋のようなものです。愛犬に何かあったらすぐに気付けるように、常に飼い主の目が届く場所に設置しておくと良いでしょう。
また、物が倒れて下敷きにならないように、転倒や落下の危険があるものは近くに置かないようにしてください。エアコンの風が直接当たる場所や、直射日光が当たる窓際も避けましょう。
トイレ
寝床に近い場所や人目に晒される場所に置くと粗相の原因になるので、トイレは寝床からできるだけ離れた人目につかない場所に置くようにしましょう。
フードやおやつ
好きに食べられないように、ワンちゃんの手が届かない場所に保管してください。チャック付きのビニール袋や、密閉できる容器に入れて保存しておくと日持ちするでしょう。
高温多湿の場所を避けて、夏場は冷蔵庫に入れてください。
知っておきたいキャバリアの食事・散歩・しつけ・病気
ワンちゃんを飼ううえで、食事や散歩は日常のことであり、無視することはできません。
また、覚えさせたいしつけや気を付ける病気など、知っておくべき情報はいくつもあります。
必要なキャバリアの食事量は?
キャバリアは食欲旺盛な犬種なので、好きなだけ食べさせてしまうとすぐに肥満になってしまいます。基本的には、ドッグフードのパッケージ裏に記載されている量を与えて、体調や肥満の具合に合わせて量を調節してあげてください。
ただし、キャバリアは食事の影響が便に出にくい体質をしているので、体調管理には気を付けましょう。
キャバリアと実際に生活している人の声
これからワンちゃんを迎える人が、一番参考にしたいのが、今一緒に生活をしている飼い主さんの声ではないでしょうか。
この項目では、実際にキャバリアを家族に迎えて一緒に暮らしている方の声を紹介します。
気を付けたいことは?
60代男性 「ブラッシングは日課になってます」
私たちはキャバリアキングチャールズスパニエルを飼っています。私はあまり体力に自信がなく、少し落ち着いた小型犬を探していていました。私たちのような若くなくても、飼いやすい犬ですがとても毛が多い犬なので、毎日のブラッシングは欠かせませんね。特にうちの犬は毛も多く、長いのでほおっておくと絡まったり、毛玉ができたり、とかしにくくなるんです。洋風で毛もとてもきれいな色の犬なので、維持できるよう清潔を心がけています。毎日のブラッシングは日課になっていますし、犬との時間は楽しくてボケ防止にも良い気がします。(笑)
(岐阜県在住 Mさま)
20代女性 「耳の掃除も忘れずにしてあげてください」
キャバリアキングチャールズスパニエルの飼い主の方が忘れないでしてあげたいことは、耳の掃除ですね。ブラッシングは気にかけてても、意外と耳の掃除って忘れやすかったり。うちにもキャバリアキングチャールズスパニエルがいますが、耳が長いうえにベローッと垂れていますので、立っている耳の犬よりも中の様子が分かりにくいんです。汚れがひどくなると、耳から臭いにおいがすることもありますし。耳がかゆくてぼりぼり掻き出すと、爪で体を傷つけてしまうこともあります。犬は耳の中も汚れやすいのでブラッシングと合わせて看てあげたらいいと思います。
(千葉県在住 Fさま)
40代男性 「太りやすい犬種のようです」
うちの犬はキャバリアキングチャールズスパニエルの女の子ですが、最近ちょっと肥満気味で、お医者さんから痩せるように指導を受けているんです。どうやら太りやすい種類のようです。人間と同じようにいきなり体重を落とすのも大変なので、子供の時から注意しておいた方がいいですよ。散歩はきちんとしていますが、食いしん坊なのでドライフードもたくさん食べてしまいますし、上目使いであの目にねだられると、ついついご褒美としてお菓子もあげてしまったり。体重が増えると、人間と同じように心臓や他の臓器にも負担がかかっていろいろと病気を引き起こすようです。ペットの日々の体重管理も飼い主の重要な役目ですから、抱っこで変化を確認したり、時々体重を計ってあげるといいと思います。ちなみに身長によって違いますが、オス・メスともに5~8キロ程度が標準体重だそうです。
(山口県在住 Nさま)
10代女性 「抜け毛は一年中すごいです」
私の家にはキャバリアキングチャールズスパニエルがいます。ソファーで一緒にテレビを見るのが大好きなので、いつもケージから出して過ごしています。じゅうたんの掃除とかで使うコロコロは必ず用意しておいた方がいいです。キャバリアキングチャールズスパニエルは一年中、ずっと抜け毛がすごいんです。だからいつでも掃除グッズを近くに置いています。ただ、寝ている間ベッドに入ってくると、ぬいぐるみみたいに気持ちいので、ついついそのまま寝ちゃいますけどね。
(東京都在住 Kさま)
まとめ
キャバリアは、長い被毛に垂れた耳、穏やかでフレンドリーな性格など、魅力だらけの特徴を持った小型犬です。賢いためしつけやすいこともあり、基本的に手がかからなく初心者にもおすすめできる犬種といえるでしょう。
しかし、病気など飼ううえで気を付けなければならない点もあるので、今回の内容を参考に生活しやすい環境を整えて健康的で楽しい暮らしを心掛けてくださいね。
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