アイリッシュウルフハウンドの性格や特徴は?初心者に向けた飼い方も
アイリッシュウルフハウンドの性格
アイリッシュウルフハウンドは、『ジェントルジャイアント(紳士的な巨人)』と呼ばれるほど愛情深く優しい性格の犬種です。体の大きさで怖がられがちですが、過去に闘犬や狩猟犬として活躍してきた歴史を持っているとは思えないほどおっとりしているので、小さなお子さんがいるご家庭でも無理なく飼育できるでしょう。
ただし、自分との大きさの違いを理解していないことがあるので、接触には注意が必要です。
また、とても繊細でデリケートな一面があるため、家族以外には警戒心を見せることがあります。しつけの際も、厳しく叱らないようにしてください。
アイリッシュウルフハウンドの大きさや体重
平均体高 | オス:79cm~(理想は81~86cm) メス:71cm~ |
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平均体重 | オス:54.5kg~ メス:40.5kg~ |
アイリッシュハウンドは、大型犬の中でも特に大きな超大型犬に属し、「世界で最も大きな犬」として取り上げられる、大きい個体になると体高1m近くになることもある犬種です。
中程度の長さの粗い剛毛で覆われた筋肉質の体に長めのマズルとローズイヤーという身体的特徴があります。
アイリッシュウルフハウンドの歴史と原産国
アイリッシュウルフハウンドは、名前の通りアイルランド原産の犬種で、そのルーツは紀元前1500年代頃にヨーロッパから渡ってきた犬種といわれています。
最も古い記録は紀元前400年頃。詳細は不明ですが、ローマ人によってアイルランドに持ち込まれ、以後1800年頃までアイルランドの農家で番犬として活躍していました。
ヨーロッパでの需要が高まることで輸出が多くなり、それに伴いアイルランドでの数は減少。さらに18世紀中頃になり狼の駆除が進むと、番犬や猟犬としての存在意義がなくなります。19世紀の飢饉が頭数減少に拍車をかけ、絶滅寸前まで追いやられました。
しかしその後、愛好家であったグラハム氏の手で、残った純血とスコティッシュハウンドやグレートデンなどを掛け合わせ育種を重ねたことで、少しずつ数が増えていきました。
そして19世紀末にはドッグショーに出陳されるようになり現在に至ります。
アイリッシュウルフハウンドの毛色の種類
グレーやレッド、フォーン、ブラック、ピュア・ホワイトなど、毛色の種類が豊富で、ブリンドルも認められています。また、兄弟犬種であるディアハウンドに見られる色なら、すべての毛色が許容されています。
食事量や回数
- 1日に必要なカロリー数
オス:2,230kcal~
メス:1,781kcal~ - 1日に必要なフード量
オス:587g~
メス:469g~ - 1ヵ月に必要なフード量(1日のフード量×30)
オス:17,610g~
メス:14,070g~
上記数値は、アイリッシュウルフハウンドのオスとメス、それぞれの体重の給与量を目安となります。
また、当然のことですがドッグフードは種類によって適切な量が異なるため、必ずパッケージに記載された内容をご確認のうえ、フードを与えるようにしましょう。
散歩時間や運動量
アイリッシュウルフハウンドは、運動を好む大型犬なので、他の犬種と比べて多くの運動量が必要な犬種です。
毎日、1回あたり60分程度の散歩に、1日2回連れて行ってあげるようにしましょう。
そのうえで、大きな公園やドッグランといった広い場所で、自由に走り回らせたり遊ばせたり、思い切り運動させてあげる時間も作ってあげられればベストです。
お手入れについて
アイリッシュウルフハウンドの被毛はダブルコートですが、毛質が強いため抜け毛はそれほど多いわけではありません。
ただし、春と秋にはアンダーコートが生え変わる換毛期があるので、この時期は普段よりも入念なお手入れが必要です。とはいえ、他の抜け毛が多い犬種と比べると、それほど手間がかかるわけではなく、週1~2回のブラッシングで問題ないでしょう。
定期的なシャンプーと合わせて習慣化することで、皮膚や被毛の清潔さと健康を維持してください。
しつけについて
アイリッシュウルフハウンドは飼い主に忠実で賢く忍耐力も強いので、しつけの覚えは比較的早いでしょう。
しかし、感受性が強く繊細なため、しつけ方によっては過度なストレスを与えることになってしまいます。こうした性格を考慮して、しつけの際は叱えるよりも褒めることを考えてください。
ただし、しつけが不十分だと成犬になってからも飼い主を無視するような問題行動をする子に育ってしまう恐れがあります。
アイリッシュウルフハウンドは体がとても大きいため、成犬になると制御が非常に難しくなってしまうため、抑えられる子犬のうちにしっかりとしつけてあげてください。
まとめ
超大型犬であるアイリッシュウルフハウンドは、あらゆる犬種の中でも最大級の大きさを誇ります。その大きさにばかり目が行ってしまいますが、性格は至って温厚でとても人懐こい犬種です。
日本では珍しいものの、欧州では高い人気を誇る、大きさが気にならないのであれば、とても飼いやすい犬種といえるでしょう。