現在、胴が長く足が短い独特の体型が愛玩犬として高い人気を呼んでいますが、元々はアナグマ狩りを行っていた猟犬でした。そのため、活発で穴を掘ったり匂いを追いかけたりすることが好きなやんちゃな面が見られます。お手入れは、長毛のロングタイプや硬い毛をもったワイヤータイプの場合週に1回はブラッシング、必要に応じてトリミングを、短毛のスムースタイプには最低限のブラッシングを心がけましょう。
ダックスフント?ダックスフンド?正しい表記はどっち?
ダックスフントとダックスフンド、どちらが正解でどちらが間違いというわけではありませんが、強いて言えばダックスフントということになるでしょうか。広辞苑にも「ダックスフント」で記載されているようです。
ダックスフントはドイツ原産の犬で、ドイツ語の表記ではDachshundとなります。「アナグマ(Dachs)」捕りに用いられていた「犬(hund)」いう意味なんですね。ドイツ語の特徴として、単語の最初以外の「D」の発音は濁らない場合がほとんどとなっています。つまり「Dachs」のDは濁るので「ダ」という発音になりますが、「hund」のdは濁らず「ト」と発音されるのです。
実は日本において犬種の認定や血統書の発行を行っているジャパンケンネルクラブ(JKC)の表記では「ダックスフンド」となっています。英語読みでは最後のdは濁って発音されるため「フンド」となるんですね。このため長年の間にどちらの読み方も使われるようになったと思われます。
日本でも不動の人気を誇るダックスフント。その賢く愛らしい魅力はどちらの読み方でも変わることはありませんが、ドイツ原産という点から、あえて「ト」にこだわる人も多いようです。
何歳まで?気になるミニチュアダックスフンドの寿命
ダックスフンドは数ある小型犬の中でも比較的寿命が長い犬種といわれています。長い歴史の中でさまざまな犬種がかけあわされているのが長寿の理由の一つと考えられます。一般的にはおよそ12~14歳前後とされるダックスフンドの寿命ですが、他の犬種と同様その寿命を左右するのは何よりも飼い主の育て方になってきます。
まず寿命に大きくかかわるポイントが肥満です。ダックスフンドは大変活発で運動が大好きな犬種。運動時間がたっぷり必要な分、食欲も旺盛です。ただし欲しがるだけ食べ物を与えているとすぐに肥満傾向になってしまいます。栄養バランスの取れた食事を用意し、食べすぎ・与えすぎにはくれぐれも気をつけましょう。また散歩をはじめ運動量が十分でないと体重が増加しやすいため、運動不足にならないよう注意が必要です。
寿命と深い関係があるもう一つのポイントがストレスです。ストレスが多い犬は短命になりやすいことがわかっています。毎日たっぷりコミュニケーションを取ったり、ときには十分に甘えさせてあげるなど、ストレスがたまらないよう飼い主のケアが必要となります。
ほかにも日頃から歯磨きや皮膚のケア、住環境など衛生面に気を配り、定期的に獣医師を受診して健康状態をチェックしてあげることも長生きの秘訣となります。
好奇心旺盛なハンター!ミニチュアダックスフンドの性格
ダックスフンドはその昔アナグマ狩りに役立つよう賢く改良された犬種であり、運動神経と反射神経は抜群。地中の穴に潜りこみやすいよう、あんなふうに胴体が細長くなったというわけですね。このダックスフンドを、体重4.5~5kgとさらに小型化したのがミニチュアダックスフンドです。狩猟犬の本能から遊ぶことが大好きで、活発な性質と旺盛な好奇心が特徴です。また観察力に優れ大変頭の良い犬種といえるでしょう。
その一方でミニチュアダックスフンドには大きな声でしつこく吠える習性が見られます。もともとアナグマを発見したときに吠え立てて獲物を追い詰める役割を担っていたこともあり、非常に自立心が強く自らの意志で行動する傾向があります。
また警戒心が強く神経質な一面もあるため、他のワンちゃんと仲良くするのが苦手だったり、知らない人にはすぐ吠えるという子も少なくありません。このため番犬としては優秀といえるのですが、できるだけ子犬のときから根気よくしつけることが重要になります。
その愛らしい姿とツヤのある美しい毛並みで、日本で高い人気を誇るミニチュアダックスフンド。愛情を持ってしっかりしつけをすれば、飼い主に忠実で賢い最高のパートナーとなるでしょう。