座る位置でわかる愛犬の気持ち4つ

ワンちゃんが飼い主に密着して座るのは、「構ってほしい」「一緒にいたい」という気持ちの表れです。くっついていることで、大好きな飼い主の体温やにおいを強く感じることができるので、安心してゆっくり過ごしたいときに、甘えたくて近寄ってくる子もいます。

また恐怖を感じたときに少しでも不安を取り除こうと、体を摺り寄せてくる場合も。背中を丸めていたり元気がなかったりするようなら、ケガや病気の可能性もあります。

このほか、飼い主の上に乗る理由として、自分の優位性を示すための行動が考えられます。
多頭飼いで、他に新しくワンちゃんを迎えた場合、新入りに対して自分の力を見せ付けるための行動かもしれません。

飼い主の前で背中を向けて座っている場合は、「敵対心がない」「信用している」という気持ちの表れです。信用できない相手には自分の弱点を晒すような真似はしません。そのため、背中を向けてそっぽを向いていても嫌われているわけではなく、「背中を見せても大丈夫」と信用されていると考えましょう。

また、背中を向けてこちらを見上げてくるようなら、「背中を撫でてほしい」という意思表示かもしれません。いずれにせよ、背中を見せてくれるということは、無条件に信頼している証といえるでしょう。

「ちょっと席を外して、帰ってきたら愛犬に場所を取られていた」なんていう経験をしたことがある飼い主さんも少なくないでしょう。これは、「大好きな飼い主のにおいがする場所にいたい」という、ワンちゃんの行動なのです。

ご存じの通り、ワンちゃんにとってにおいはとても重要なもの。そのため、好きなにおいがする場所にいたいと思うのは、とても自然なことといえます。「場所を譲ったのに、また居場所を取られた…」ということが良くあるのも、こうした理由なんですね。

愛犬がいつも離れた場所にいたとしても、信頼されていないわけではありません。

ワンちゃんにも好みや性格の違いがあるため、いつも飼い主の近くにいたがる子もいればひとりでいることを好む子もいます。時にはひとりになりたいと思うこともあるでしょう。
愛犬が離れて行ったら無理に構うのではなく、自分から近付いてくるまでしばらく放っておいてください。

また、好奇心を刺激するような何かを見付けた時は、飼い主よりもそちらを優先してしまうことがあります。そんな場合も、飼い主から離れて興味を引くものの近くで座ります。

ワンちゃんに席を奪われて「なんでそこにいるの？」と思っていた飼い主さんも、今回の記事で理由が分かったのではないでしょうか。

基本的に、余程の害がなければ好きな場所にいさせるのがベストですが、それまでのしつけ方によっては、「飼い主よりも自分が上」と認識して好き勝手に振舞う子もいます。家族の中で自分が一番上と思ってしまうと、飼い主の言葉を聞かなくなることもあるので、接し方やしつけ方を見直してみると良いかもしれません。

ここまでご覧になって、ワンちゃんの座る場所一つとっても理由があって行動していることが分かったと思います。

「いつも離れた場所にいるから嫌われているのかな…」と悩んでいた飼い主さんも、意味が分かると行動に納得ができたのではないでしょうか。

ワンちゃんにも個性があるため、常に飼い主と一緒にいたいと思う甘えん坊な子もいれば、独立心が強くひとりで行動することが多い子もいます。座る場所から愛犬がどんなタイプが見極められれば、どんなことを望んでいるのかわかるかもしれませんね。