愛犬家のみなさんは夏のお散歩でどんな工夫をしているのか、ブリーダーナビ公式インスタグラムでアンケートを実施しました。
夏のお散歩で工夫していることは?
(ブリーダーナビ公式Instagramでのアンケート 2021年7月29日実施 回答数124)
「涼しい時間に行く」がダントツで1位という結果になりました。特に暑さに弱い犬種では、夏のお散歩は日の出る前、朝3時や4時に行くようにしているという方もいらっしゃいます。なかなかに大変ですが、やけどや熱中症のリスクを考えると仕方のないことかもしれないですね。また「保冷剤を付ける」「クールウェアを着せる」も含めて『全部している!』という飼い主さんも約2割いらっしゃいました!夏のお散歩、みなさん工夫されてるんですね♪
ここからは夏の危険から愛犬を守りながら安全に散歩を行うために注意すべき点を改めてまとめてみました。
1.熱中症
熱中症は、体の内側に熱がこもることで体温が上昇し、脱水症状によって血圧が低下してしまう病気で、重篤化すると後遺症が残ったり最悪死亡してしまうケースもあります。
人間は体温調整を汗による放熱で行いますが、犬は汗腺が少ないため、主に「パンティング」という呼吸で体温を調節します。しかしパンティングで熱を逃がしきれないと、体に熱がこもってしまい、体温の上昇やめまい、けいれん、頭痛などの症状が起こってしまいます。
熱中症には温度だけでなく湿度も大きく関わっており、日本の夏は高温多湿なので熱中症のリスクがとても高くなります。
気温だけでなく、直射日光やアスファルトの照り返しも熱中症の原因となるので、散歩に出かけるのであれば、極力涼しい時間にしましょう。
2.火傷
夏場の直射日光は、アスファルトをはじめとした人工の地面を焼きます。
熱せられたアスファルトやコンクリートの温度は50~60℃にもなるので、その上を素足で何十分も歩けば、当然火傷することになってしまうでしょう。
愛犬を火傷から守るためにも、陽が出ている時間帯の散歩は避けて、少しでも涼しい時間帯に出かけるようにしてください。
具体的には、日が昇っていない早朝か日が落ちた後の夜間が良いでしょう。ただし、陽が落ちてもしばらくは熱いままなので、必ず地面に触れて大丈夫かどうか確認してから散歩に出かけてください。
3.脱水
体内の水分が失われることで血圧が低下し、さまざまな症状が現れた状態です。脱水状態から熱中症になることも多いので、予防のため散歩中は頻繁に水分補給をさせてあげましょう。
水分補給のために与えるのは、基本的には水道水で問題ありません。ミネラルウオーターは結石の原因になるので、飲水として使うのは厳禁です。
また、スポーツドリンクを与えるのも良いでしょう。ただし、人間用のスポーツドリンクには多量の糖分が含まれているので、ワンちゃんに与えるのはおすすめしません。犬用のスポーツドリンクが市販されているので、事前に用意できるとベストです。
また、犬は喉の乾きに対する感覚が人間よりも鈍く、冷房が効いた屋内であっても脱水状態になりやすいので注意が必要です。
4.時間帯
夏の散歩でもっとも気をつけたいのが、外に出かける時間帯です。
気温が上昇し、日差しやアスファルトからの照り返しによるトラブルが最も増えるのは昼間のため、夏は気温が低い早朝と夜に散歩をしましょう。
おすすめは早朝です。
夜間も安全ですが、陽が落ち気温が低くなってもしばらくはアスファルトにこもった熱は残っており、人間よりも低い位置にいる犬への負担はまだ大きいでしょう。その点、早朝であれば地面の熱も気にならなくなり、気温もそこまで高くないので安全に散歩することができます。
どんなタイミングで出掛けるにせよ、まずは飼い主さんが素手で地面を触り、ワンちゃんを歩かせても大丈夫な状態かを確認してから判断するようにしましょう。
まとめ
可能な限り毎日サボらずに連れて行ってあげたいところですが、そのためには安全に散歩できる状況か、飼い主が判断しなくてはなりません。
特に危険が多いのが夏場です。夏の暑さというのは、飼い主が考えている以上にワンちゃんに大きな負担となっています。今回紹介したポイントに注意して、万全な状態で散歩を楽しませてあげましょう。
著者/ブリーダーナビ編集部