1.マッサージ
特に犬の耳にはたくさんの神経が通っているので、耳周辺を適切にマッサージすることができれば高い効果が期待できるでしょう。
愛犬の興奮が収まらない時や、恐怖・ストレスを感じて落ち着かないような場合は、耳の付け根から耳たぶをマッサージしてあげてください。ポイントは力を入れずに優しく揉んであげること。適切にマッサージしてあげれば、心身のバランスを取り戻し、興奮が収まるでしょう。
マッサージ後に優しく抱きしめて安心させると、より落ち着かせることができます。
2.「休め」を覚えさせる
「ふせ」「まて」「おすわり」といったしつけは、何かと使い道があるので覚えさせている飼い主さんが多くいるでしょう。一方「休め」は「ふせ」と同じようなイメージを持っている方もいるため、覚えさせている飼い主さんは多くないかもしれません。
「ふせ」と「休め」は姿勢こそ似ていますが、「ふせ」は言葉の通り床に伏せている状態で、「休め」は眠っている時と同じくらいにリラックスして横たわった状態です。
この「休め」を覚えさせておくと心身共にリラックスした状態にすることで、興奮を落ち着かせることができるようになります。
「休め」ができれば、公園やドッグランで遊んでいる最中に興奮したとしても動きを止めることができ、そのまま落ち着かせることができるのです。
まずは、静かで集中できる室内で「休め」の練習をしてみましょう。
3.アイコンタクトと「おすわり」
愛犬とのアイコンタクトはただ目を合わせるというだけでなく、飼い主に注目することで次の言葉や指示を待っている状態なのです。名前を呼んで飼い主に意識を向けたら、その時点で一定の効果はあったと考えて良いでしょう。
アイコンタクトができている状態で、「おすわり」を指示して大人しく待つことができたら成功です。
アイコンタクトとおすわりはどちらも周囲へ迷惑をかけないためのしつけであるとともに、愛犬の安全を守るために必要不可欠なものでもあるので、日常のしつけの中でマスターさせておきましょう。
4.声のトーンに気をつける
犬が興奮する原因は、ひょっとしたら飼い主にあるのかもしれません。
声のトーンや大きさ、喋り方によっては、落ち着かせるどころか興奮に拍車をかけることにもなりかねないのです。
犬は人間の言葉を意味ではなく音で聞き分けています。そのため、飼い主が叱っているつもりでも、「構ってくれている」と勘違いして、リアクション欲しさに余計興奮してしまうかもしれません。
特に子犬の頃は、大好きな飼い主の反応が嬉しくて、遊んでくれていると勘違いしてしまうことがあります。
愛犬が興奮している時は、低く落ち着いた声で、ゆっくりと「ダメ」ということを伝えましょう。
5.音楽を聴かせる
ペット先進国の欧米では、「犬は音楽を聴くと落ち着くのか」という課題が長い間研究されていることをご存じでしょうか。
2017年、スコットランドのグラスゴー大学と動物愛護団体SPCAが共同で行った研究で、「犬はレゲエとソフトロックを聴くとリラックスする」という結果が発表されました。
このほかイギリスではクラシック専門のラジオ局による、ペットのための音楽番組が放送されるなど、ペットのために音楽が積極的に利用されています。
まとめ
どれだけしつけが行き届いた子であっても、一度興奮した犬を落ち着かせるのは簡単ではありません。
やり方を知っていると知らないとでは、いざというときの対応が大きく違ってきます。
今回の内容を参考に、愛犬が興奮しても大事になる前に収められるようにしつけてあげてください。
著者/ブリーダーナビ編集部