実は天然記念物だった!日本犬6種をご紹介

1.北海道犬

アイヌ犬とも呼ばれ、熊などを狩猟する猟犬として活躍する犬種でしたが、最近ではCMのキャラクターとして白い『お父さん犬』が有名ですね。

一見すると見た目は柴犬に似ていますが、筋肉質でどっしりとした体型をしており、よく見れば違いが分かるでしょう。寒い北海道でも問題なく活動できるほど、強い体と持久力を持つ犬種です。

猟犬らしく非常に忍耐強く勇猛ながら、飼い主に対してはとても忠実で従順な性格をしています。

北海道犬は、日本犬の中で最も毛色の種類が多い犬種です。

2.秋田犬


その名の通り、秋田県で繁殖されてきた日本犬で、もともとはマタギ犬として飼育されていました。中型犬が多い日本犬の中にあって大型犬に分類されるほど大きく、特に大きい個体では60㎏を超え超大型犬といえるほどになります。

忠犬ハチ公の犬種としても有名ですが、そこからも分かるようにとても強い忠誠心と非常に高い知性を持っており、生涯をかけて自分が認めた飼い主に寄り添います。

ただし、猟犬らしく攻撃性が強いので、子犬の頃から十分にしつけておく必要があります。

3.甲斐犬


現在の山梨県にあたる甲斐地方で飼育されていた犬種で、ルーツは紀元前に遡るほど古いとされています。

日本犬の中でも特に色濃く猟犬としての特性を受け継いでおり、現在も猟犬として活躍している個体も存在するほどです。

山岳地帯で活動していたため足腰が強く、とても運動量が豊富です。別名『甲斐虎』とも呼ばれ、特徴的な虎柄の被毛がスタンダードになります。

よく「一代一主」と表現される強い忠誠心を持ち、家の外と内ではまるで正反対の性格といわれるほどです。

4. 紀州犬

現在の和歌山県や三重県付近(紀州地方)で主に飼育されていた狩猟犬で、鹿や猪、兎や狸の狩猟を行っていました。

以前は飼育された土地により名前が異なり、「太地犬」「熊野犬」「那智犬」「奥吉野犬」と別れていましたが、協会に登録された際に紀州犬として統一されたという経緯があります。

骨格がしっかりしており、子犬の頃はずんぐりとした体型をしていますが、成長に伴い引き締まった体に変化していきます。

他の日本犬同様、飼い主に対して忠実で、真面目で警戒心が強く、家族以外の他人に慣れるのには時間が必要です。

5.四国犬

別名【高知犬】とも呼ばれる、現在の高知県の山間部で暮らしていた土着犬です。ヤマイヌという野犬にルーツを持ち、一見すると狼によく似た風貌をしています。

以前は3箇所で繁殖され、産地ごとに「阿波系」「本川系」「幡多系」と呼ばれていましたが、現在純血の四国犬として残っているのは「本川系」のみです。元々は山で猪狩りをしていました。

性格は冷静沈着で状況判断能力に優れ、群れやテリトリーに対する意識が強く、知らない人や動物には強い攻撃性を向けることも。闘争心が強いため、しっかりとしつけなければいけません。

6.柴犬

日本犬といえば柴犬といわれるほど、近年では国内のみならず海外でも高い人気を誇っている犬種です。

6種類存在する日本犬の中で最も小型で、特に小さな個体では小型犬くらいの大きさになります。

ピンと立った耳と丸まった尻尾が特徴で、性格は日本犬らしく自立心が強く飼い主に忠実。賢く勇敢で我慢強いものの、それが頑固さとなることもあるので注意が必要です。

他の日本犬と同様飼い主への忠誠心は強く、心を許した相手には、豊かな表情で笑顔を見せてくれます。

まとめ

今回紹介した天然記念物として指定されている日本犬は、世界的にも珍しく純血種として昔ながらの姿のまま、現在も存在しています。

どれも忠誠心が強く、まさに『忠犬』というに相応しい性質をしている反面、気難しい面もありますが、そうした両面があるのも魅力といえるでしょう。