1.一緒に寝ると安心!
犬は昔から集団で家族のように生活してきました。群れで生活することで、協力しあって狩りをしたり外敵から身を守ったりしていたといわれています。このように自分たちの命を守るために『群れる』ことが習性となったと考えられます。
その習性は現在の家庭犬にも同様に備わっており、自分の「群れ」である家族と一緒に過ごすことで犬は安心感を得られます。
睡眠時は一日の中でも特に無防備になるとき。犬はより一層の安心感を求めます。そのため家族とできるだけ近く、息づかいを感じられるほどの距離感で寝たがるのです。
一緒に寝るといっても、犬の好む寝方はさまざま。飼い主さんの腕枕で寝る犬もいれば、足元に丸まって寝るのが好きな犬もいます。同じ部屋にいられればそれで安心できる場合もありますので、寝室に愛犬用ベッドを設置するなどもおすすめです。
2.飼い主さんのにおい大好き♪
人間は眠っている間に、約200ccの汗をかくと言われています。毎日使っている寝具はそれを吸収しているので、見た目が清潔であっても使っている人の体臭がしっかりついている状態。
飼い主さん大好きな犬にとって、飼い主さんのにおいほど良い香りはありません。飼い主さんのにおいがたっぷりついた靴下やスリッパが大好きな犬は多いですよね。
寝具にも同様に飼い主さんのにおいが染みついています。そのため飼い主さんと一緒に、飼い主さんのにおいに包まれて眠ることができる寝具が大好きな犬が多いのです。
一緒に寝られない事情がある場合や、いつも一緒に寝ている飼い主さんが外泊する場合などは、普段飼い主さんが使っているタオルやケットなどを愛犬のケージに入れてあげるのもおすすめです。飼い主さんのにおいで安心させてあげましょう。
3.寝心地ばつぐん♡
年々進化している人間の布団やベッド。低反発や高反発、スプリングの工夫から中身が空気のものまでバリエーション豊かに睡眠の質を高めてくれています。
人にとって寝心地の良い寝具は、犬にとっても同様に寝心地が良いもの。柔らかすぎず、固すぎない人間の寝具は最高のベッドなのです。
もちろん犬用のベッドもフワフワで気持ち良い寝床ではありますが、人間の寝具ほどに工夫されつくした素材のものはなかなかありませんよね。
また寒いときには潜り込めばより暖かく過ごせる、掛け布団の存在も見逃せません。自力で温度調節できるのは犬にとっての重要ポイントですね。
飼い主さんを良質の眠りへ導いてくれる最高の寝具、ぜひ愛犬にもシェアしてあげてください♪
一緒に寝る場合に気を付けないといけないことも
飼い主さんと愛犬が一緒に寝るときに、いくつか気を付けなくてはいけないこともあります。
ひとつは寝相の悪い飼い主さんの寝返りによる、愛犬のケガ。特に小型犬の場合には押しつぶしてしまったり、ベッドから押し出してしまって骨折してしまうこともあります。寝相に自信のない飼い主さんは一緒に寝るのを避けたほうが無難かもしれません。
もうひとつは寄生虫の問題です。どんなに予防していても、外を散歩したときに虫が愛犬の毛についてしまうことはあります。特にノミ・ダニは人間にも寄生するため、散歩後のコーミングなどできちんとケアすることが大切です。
また災害時のペット同伴避難についてを想定しておくことも大切です。避難所で犬の受け入れがあったとしても、その多くはケージやクレートに入れておく前提。そのため普段からケージに入って落ち着けるよう練習しておく必要があります。
自分のケージで寝る習慣のある犬だと心配ありませんが、夜は飼い主さんと一緒に寝るのであれば、昼間にケージでくつろぐ時間を設ける、おやつタイムをするなど、生活の中にケージで過ごす時間を作ることを意識するのをおすすめします。
まとめ
愛犬が飼い主さんと一緒に寝たがる理由について、3つご紹介しました。飼い主さんが大好きで、近くにいると安心して眠れるというのがその大きな理由です。
また愛犬が特定の家族とだけ一緒に寝たがる場合もあります。このとき犬に選ばれるのは「家族の中でもっとも安心できる人」。睡眠中無防備になった自分を守ってくれそうな家族が、一緒に寝る相手に最適というわけですね。
一緒に寝ることで起きる事故や寄生虫に十分気を付けて、愛犬との睡眠をぜひ楽しんでください。
著者/ブリーダーナビ編集部