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ワンちゃんの賢さについては、愛犬家であれば疑う人はいないと思います。では、ワンちゃんは人間に例えるとどの程度賢いのでしょうか?
今回は、犬の知能(賢さ)について、賢いといわれる犬種の順位とともに解説していきます!
目次
賢い犬種ランキング
当然ですが、すべてのワンちゃんが同じ賢さというわけではありません。さらにいえば、犬種によっても知能の高さには違いがあるのです。
カナダで犬のIQを研究しているスタンレー・コリー博士は、以下の3つのテストを行い、犬種別の知能指数ランキングを導き出しました。
- 本能や直感
- 自分で考え解決する能力
- 指示に従う能力
以下は、研究・実験により導き出された、132の犬種の中でも特に賢いと思われる犬種別の知能指数ランキングです。
ただし、この研究結果が全てではないので、参考としてご覧くださいね。
賢い犬種 第1位:ボーダーコリー
全ての犬種の中で最も賢いといわれるのが、高い運動能力と多様なルックスが魅力のボーダーコリーです。
賢くないと務まらないとされる牧羊犬に由来する犬種で、「指示の理解度」「初めての指示の理解の有無」を調べる実験では、数ある犬種の中でトップの成績を収めたという結果があります。また、理解力が高いだけでなく五感を使った情報収集能力にも優れている、まさに「賢いワンちゃん」と呼ぶに相応しい犬種といえるでしょう。
しかし賢いが故に、良いことだけでなく悪いことも自力で学習し見に付けてしまうので、注意が必要です。ボーダーコリーを飼うのなら、生来の賢さを悪い方向に向けないためにも、他の犬種以上にしつけを大切にしてください。
賢い犬種 第2位:プードル
「穏やかな性格」「しつけやすい」「ケアしやすい」と、とにかく飼いやすさが魅力のプードルですが、使役犬として活躍できるほどに賢いことは、意外と知られていないかもしれません。
プードルのしつけやすさは、記憶力・学習能力に裏付けられたもので、他の犬種と比べて少ない労力、短い時間で覚えてくれます。こうした点が、初心者でも飼いやすいいわれる理由でしょう。
ただし、賢い犬種全般にいえることですが、学習能力の高さが誤った方向に向いてしまうと問題行動につながることもあります。幼い頃からしっかりしつけをして、社会性を身に付けさせると良いでしょう。
賢い犬種 第3位:ジャーマンシェパード
軍用犬や警察犬として有名なジャーマンシェパードは、使役犬としての仕事柄、とても知能が高いことで知られる犬種です。具体的には、練習を5回行った直後のシンプル課題に、95%という高確率で正しく従うと言われています。この数字から、コマンドを理解する速さと行動の精密さの面で優れた能力を有していることが分かるでしょう。
こうした賢さ、学習能力の高さは、しつけなど多くの面で有効に働きます。反面教えてもらえなかったことは自分で学習・理解するので、飼い主にとって不都合な行動をすることもあるかもしれません。
賢い犬種 第4位:ゴールデンレトリーバー
優しく穏やかな性格のゴールデンレトリーバーは、大型犬の中でも飼いやすい犬種として知られています。その理由として、性格の良さに加え、学習能力の高さをはじめとした賢さがあるのは間違いないでしょう。
その賢さから、ゴールデンレトリバーも使役犬としてさまざまな現場で活躍して注目されています。人懐こさや賢さを活かして、盲導犬や介助犬として活動しており、街中で見かけたことがある方もきっと多いのではないでしょうか。人の感情や気持ちを察する能力にも優れているので、何かあった時に寄り添ってくれる存在でもあります。
賢い犬種 第5位:ドーベルマン
警察犬や軍用犬、麻薬探知犬として有名なドーベルマンは、やはり賢い犬種です。そもそも、賢くなければこうした仕事に就くことはできないでしょう。
パートナー、そして職務に忠実な姿から少し怖いイメージがあるかもしれません。実際、警戒心が強いため番犬向きでもあり、威嚇するような場面も多いでしょう。しかし、利口でしっかり者なので、飼い主さんがリーダーであることを理解させることができれば、とても良い関係を築くことができます。
警戒心の強さにも考慮して、吠え癖などがつかないようしっかりしつけておくようにしましょう。
賢い犬種 第6位:シェットランドシープドッグ
「シェルティ」の愛称で親しまれるシェットランドシープドッグは、先祖が牧羊犬として活躍していたとされる犬種です。牧羊犬としての役割を全うするだけの高い「知性」や「理解力」を併せ持っています。服従訓練などの競技会で活躍している姿も、その裏付けといえるのではないでしょうか。
飼い主に従順で愛情深いですが、牧羊犬だった頃の名残か知らない人への警戒心が強く、しつけが不十分だと噛みついたり吠えたりといった問題行動を起こすことがあるので、やはりしつけは必要不可欠です。
賢い犬種 第7位:ラブラドールレトリーバー
ラブラドールレトリーバーは、基本的に大人しく包容力があり、周囲を気遣える賢さを併せ持った犬種です。学習能力が高く状況判断をする高い知能もあるので、盲導犬をはじめとした使役犬としても多くの場面で活躍しています。
このように高い知能・賢さに加え、優しく誰とでも仲良くなれる性格なので、飼い主をはじめとした人間とだけでなく、他のワンちゃんや動物とも一緒に生活できるほどの社交性の高さが魅力的な犬種です。
賢い犬種 第8位:パピヨン
パピヨンは、抜群の運動神経と賢い頭脳を備える犬種で、頭を使った遊びが大好きです。そのため、しつけの際は遊びの要素を取り入れつつ行えば、パピヨンの知的好奇心を満たして楽しみながら覚えてくれるでしょう。
このほか、人間の行動や言葉を理解するほどの観察眼、聡明さもあります。ただし、やや自己主張が強くプライドが高い傾向があるので、しつけ方によっては何よりも自分を優先するようになるかもしれません。
主従関係よりも信頼関係の構築を重視すると、スムーズにしつけることができるでしょう。
賢い犬種 第9位:ロットワイラー
ドイツ生まれの大型犬で、がっしりとした筋肉質の体躯が特徴のロットワイラーは、家族への忠誠心がとても強く、温厚で素直な犬種です。警戒心が強く恐れを知らない番犬向きの性格で、持ち前の賢さと合わせて救助犬や警察犬として活躍しています。
しかし勇猛な性格が災いして、家族を守るために攻撃的な一面を見せることもあるので、十分にしつけて万が一の事態を避けるための備えは必要でしょう。見た目の厳つさに反して優しく従順で、飼い主の言葉を理解してくれる頭の良さがあります。
賢い犬種 第10位:オーストラリアンキャトルドッグ
オーストラリアンキャトルドッグは、大変賢く忠実な犬種で、一度覚えたしつけはきちんと守り、飼い主の指示に従います。これは祖先犬の1つである、ダルメシアンの忠誠心の強さを色濃く受け継いでいるようです。
特に状況判断能力に優れており、その時に自分が何をすべきなのかを瞬時に理解、判断し即座に行動に移ることができます。
若干神経質で人見知りな性格なので、家族以外には懐きにくく、場合によっては攻撃的になる場合があるので、散歩時や来客時には注意しましょう。
犬の知能は人間の何歳くらい?
知能が高い動物といえばサルですが、人間を理解することに関しては、実は犬の方が高い能力を持っているといわれています。例えば、飼い主が指差したものを理解して、無理なくコミュニケーションが取れるなど、人間と生活するための能力に限れば、サルより犬の方が優っているそうです。
知能指数の研究によれば、犬は人間の言葉を165個理解し、4~5の数字まで数えることができるとされ、2~3歳児と同程度の知能を持っていることが分かっています。
中でも特に知能指数が高いとされる犬種は、簡単な計算までできるそうです。
まとめ
犬は、多くの動物の中でも高い知能指数を持つといわれています。特に古くから人間とともに生きてきた犬種は高い傾向があり、他の動物と比べ人間とのコミュニケーション能力に秀でているという説もあるほどです。
頭の良さだけでなく、こうした能力こそが、人間の最良のパートナーと呼ばれる所以でしょう。
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著者/ブリーダーナビ編集部