「子犬を迎えたいけど、何をすればいいのか分からない」という方は多いのではないでしょうか。
ここでは、子犬を迎えた飼い主さんが愛犬のお世話で困らないように、飼い始めにどのような対応をすればいいのか、食事やしつけ、健康面など、様々な角度から解説していきます。
目次
初日~1週間、飼い始めは無視するべき?
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「子犬を迎えた初日は無視をする」と聞いたことはないでしょうか?
これは、決して間違いではないのですが、この言い方だと誤解を招きかねません。
より正確にいうのならば、「迎えたばかりの子犬は休ませることを第一に、騒いでも相手をしない」となります。
具体的に、子犬が家に着いたら、静かな場所に置いたクレートの中に入れて休ませてあげましょう。「狭いクレートの中だとかわいそう」と思うかもしれませんが、犬はもともと狭くて暗い場所を好む傾向があるので、休ませるためにはこれが最適なのです。
むしろ、広い場所で好きにさせると好奇心を刺激してしまうので、自分の体力を顧みず遊び過ぎて体調を壊してしまうことにもなりかねません。
こうした対応が一言にまとめられて「無視をする」となりました。
迎えたばかりの家族である子犬のためにも、飼い主が初日にやるべきことは、「子犬を休ませてあげる」ことです。
子犬を迎えたら~飼い始め1週間
子犬を家族に迎えて、可愛がりたいという気持ちは当然です。しかし、子犬側から考えれば、環境に慣れるまでゆっくりと休ませてあげたいところ。
迎えたばかりの頃は、どういった対応をすればいいのでしょうか?
まず新しい生活に慣れてもらうことから
子犬を迎えてしばらくは、特別なしつけなどはせず、落ち着いて生活してもらうために新しい生活環境に慣れてもらうことから始めましょう。
新しい家族が増えた直後、それが可愛い子犬であれば、必要以上に構いたくなるものです。しかし、ワンちゃんの立場で考えると、それまで暮らしていた場所から一転、全く知らない環境に放り込まれた形。しかも、輸送で疲れている状態です。精神的にも肉体的にもストレスが重なって、例え健康な子犬でも体調を崩しかねません。
そのため、まずはゆっくり休んでもらい、無理のないペースで慣れてもらうようにしましょう。もちろん、子犬から積極的に近づいてきた時は、優しく撫でて安心させてあげてください。
事前に室内環境は整えておく
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ワンちゃんが生活していく環境を整えてあげることは最も重要なことです。
安心して過ごしてもらえるようにケージやサークルを用意し、ケージの中にはトイレや寝床、飲水を揃えておきましょう。おもちゃや毛布など、引き取り先から譲り受けたものがあれば、それも一緒に入れてあげると良いです。
ケージの大きさは、きちんと愛犬の大きさに合ったものを選びましょう。広すぎても狭すぎでも落ち着きません。
ケージ外の環境も大切です。
好奇心旺盛な子犬は初めて目にするものをなんでも口に入れようとします。そのため、行動範囲内に物を置かないようにしましょう。
特に注意したいのが下記の3つです。
- 感電の恐れがある電化製品のコード
- 飲み込んで気管が塞がる恐れがある子どものおもちゃ
- 食べてはいけないものが含まれている可能性もある人の食べこぼし
トイレのしつけは初日から少しずつ
排泄は、毎日欠かさず行う行為です。そのため、トイレのしつけは家に迎えたその日から行っておきたい、優先度が高いしつけといえます。
そしてワンちゃんを飼ううえで、はじめに突き当たる壁と言えるでしょう。
愛犬がトイレを覚えるまでは、ほぼ付きっ切りで面倒を見なければなりません。
起きがけや食後など、トイレのサインが確認できたら、すぐトイレへ誘導しましょう。この際、できるだけ自分の足で歩いて行かせるようにしてください。
子犬を迎えて、1歳を迎えるまでにしつけておきたい内容は下記ページで詳しく解説しています。ここでは、トイレのしつけだけでなく、お散歩のために身に付けておきたいしつけなども紹介しているので、参考にしてみてください。
【初心者向け】子犬のしつけはいつから?順番としつけ方
愛犬との信頼関係を築いていく
ワンちゃんの性格にもよって異なりますが、飼い主に心を開くまでには時間がかかることもあります。
なかなか懐いてくれないからと焦るのは禁物。丁寧にじっくりと向き合って、子犬のペースに合わせることが大切です。
少しずつコミュニケーションを取り、慣れてきたら多くの人や動物、外の世界にも触れさせてあげましょう。社会性を育んであげることも、飼い主として大切な役割の1つです。
おうちの中を探索させてあげる
環境に慣れてきたらケージやサークルの外を探索させてあげましょう。
歩き回ることで、おうちの中がどうなっているのか、どんなものがあるのか、ある程度記憶してもらえます。
また、飼い主さんにとっては、今まで気づかなかった危険を見つけ、その対処をすることができます。
探索させる際は目を離しすぎず、いたずらの対象になりそうなものや、ゴミ、食べ残しなどの誤飲には注意してください。
健康診断とワクチン接種はお早めに
子犬を迎えて、まずやっておくべきことの1つが「動物病院へ連れて行く」ことです。迎えた子犬がある程度落ち着いたら、なるべく早めに連れて行ってあげましょう。
動物病院では、健康診断を始め、法律で定められている狂犬病の予防接種、加えて任意でワクチンの接種、フィラリア予防、ノミやダニの予防を行います。
また、去勢・避妊手術やマイクロチップの埋め込みなど、後々必要になることもついでに聞いておけば、その後の対応もスムーズにできるでしょう。
下記ページでは、健康診断をはじめ、子犬に欠かせない狂犬病・ワクチン接種について詳しく解説しています。
ワンちゃんの登録は飼い主の義務!
ワンちゃんを飼うにあたり、「生後91日以上のワンちゃんを、お住まいの各自治体で登録する」ことが義務づけられています。これは、狂犬病の予防接種とともにワンちゃんの飼い主に課せられた義務なので、忘れずに手続きをしてください。
愛犬をお住まいの市区町村で登録すると、各自治体ごとに異なる犬鑑札をもらうことができるので、忘れずワンちゃんの首輪に付けてあげましょう。これにより、万が一迷子になったとしても、登録された住所を参照することで、帰宅できる可能性が高くなります。
登録時には手数料が発生しますので、事前にお住まいの自治体の窓口でご確認ください。
子犬に留守番させてもいいの?
留守番させている間は、愛犬を家でひとりにすることになります。そのため、ある程度成長してしつけもできていなければ、心配で長時間の留守番を任せることはできません。
問題なく留守番させるためには、いくつかのクリアしなければならない条件があります。
留守番は焦らずゆっくりと
ワンちゃんに留守番させるためには、留守番のトレーニングを積ませることが必要です。
犬種や性格、年齢といった個体差にもよるので、一概に「〇ヶ月齢から」とは断言できませんが、3ヶ月齢頃から留守番のトレーニングをはじめ、少しずつ慣らしていくといいでしょう。
いざ留守番をさせることになったら、その間愛犬の世話をすることができないので、フードや飲み水などの準備も必要です。誤飲などの事故を防ぐために、サークルやケージ、クレートなどのハウス内にワンちゃんを入れ、室温を適切に管理しましょう。
留守番に関して、より詳しくい情報は下記ページで紹介しています。
著者/ブリーダーナビ編集部