避難所の確認と習得させておきたいしつけ
まずは避難所とルートを確認
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震災対策の基本ですが、事前に避難場所とそこまでの避難ルートを確認しておきましょう。自治体によってはペットと一緒に避難できない避難所もあるので、最寄りの避難所がペッの受け入れが可能かどうか、事前に確かめておく必要があります。
場所を調べるだけなら、役所のホームページから調べることも可能ですが、確認したいことや疑問がある場合は、区役所・市役所の防災課を直接お尋ねください。
ちなみに、東京都23区内であれば、基本的にはどこの避難所でもペットの受け入れは可能です。ただし、キャリーケース(クレート)に入れた状態のまま、屋外での飼育が基本となります。ケースに入れていても屋内で飼うことはできません。
しつけは身を助ける
避難所は、不特定多数の人が寄り集まる場所です。
動物が苦手な人やストレスから余裕のない人など、色々な人が不本意ながらも避難を強いられているため、ワンちゃんをしっかりとしつけて、普段以上に気を遣う必要があります。
つまり、愛犬と一緒に避難して、周囲に迷惑がられないように、必要なしつけや健康管理、予防接種などを行っておくことが大切です。
普段は我慢してくれる人でも、避難時などは余裕がなくなりいつも通りとはいきません。非常時こそ、飼い主としての真価が問われます。
では、いざという時のためにも、今のうちから身につけておきたいしつけをご紹介します。
・名前に反応する
震災時はいつ何があるか分かりません。緊急時、名前を呼んだらすぐ戻って来てくれるように、普段からしつけておけば、もしもの時離れ離れになる危険も少なくなるでしょう。日頃から「名前を呼ぶ=足元に来てくれる」ように、たくさん名前を呼ぶようにしましょう。
・キャリーケース
避難時も、避難場所ですごすためにも、キャリーケースの中での時間に慣れておく必要があります。普段からキャリーケースでお出かけしたり、過ごす時間を作ったりしておけば、慣れた空間に身を置くことができるので、震災時のストレスも幾分緩和させることができるでしょう。
・他人とのコミュニケーション
避難場所では、不特定多数の人が同じ空間を共有して生活することになります。また、同じように避難してくるペットもいることでしょう。人見知りだから、慣れていないからという理由で過敏に反応したりトラブルを起こしたりしていてはすぐに参ってしまいます。普段から、家族以外の人ともコミュニケーションが取れるように慣らしておきましょう。
・様々な場所に慣れておく
大きな震災ともなれば、どこも様相は異なり、見慣れた街並みも全く知らない光景となります。また、大きな地震が起これば、舗装された足場も歩きづらいものとなるでしょう。歩きやすい場所、すごしやすい空間だけでなく、普段から様々な場所で活動できるようにトレーニングしておくことをおすすめします。
そのほか忘れてはいけないこと
ワクチン・予防接種はすませていますか?
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不特定多数の人間、動物が寄り集まる避難所で、1匹でも病気を持っている犬がいたらどうなるでしょう? 想像するだけで恐ろしいことです。
もしも、あなたの愛犬がワクチンや予防接種をしていなかったら、同じ避難場所にいただけのほかの動物にも、病気をうつしてしまうことになりかねません。また、逆の立場だったら、とても許せることではないと思います。
ワクチンや予防接種は、あなたの愛犬を守るだけでなく、周囲の動物たちを守るためにも、絶対にやっておかなければならない、必要な措置なのです。
犬風邪のような比較的軽いものから、重篤になると死に至る可能性がある病気まで、犬の感染症は様々です。せっかく震災で無事生き延びることができても、必要な措置をしていなかったために病気に感染してしまっては、目も当てられません。
混合ワクチンや狂犬病の予防接種をはじめ、ノミ・ダニの予防などもしっかりしておきましょう。
地域とのかかわりも持っておきましょう
これまで、ワンちゃんを飼っている方に向けた震災対策を紹介してきましたが、一つのご家庭もしくは個人ではできることに限りがあります。万が一何かあった時は、やはり近隣の方々との協力が助けになるでしょう。
ワンちゃんを飼っている人の気持ちは、ワンちゃんを飼っている人が一番理解してくれます。親類や知人・友人はもちろんですが、近所の愛犬家グループなどと関係を築いておくと、愛犬が迷子になった時など、何かと手助けしてくれることでしょう。
いざという時、手を取り合うことはとても心強いものです。地域の皆さんと支え合い、助け合って、緊急事態を乗り越えてください。
まとめ
震災は、いつ何時どんなタイミングで発生するかわかりません。だからこそ、普段からの準備や心構えは大切です。
あなたは、万が一震災が起きた時のために何らかの備えはしていますか?
人間のための備えはしていても、愛犬のための対策は十分といえるのでしょうか?
ワンちゃんは大切な家族です。
もしも震災が起きてしまったら、愛犬も含めた家族が全員無事で避難するために何ができるのか、考えておいてください。
必要以上に怯えて過ごすことはありませんが、いざという時のため、普段からできる範囲で備えておきましょう。
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著者/ブリーダーナビ編集部