犬のヘルニアとは?予防法や散歩はどうすればいい?

椎間板ヘルニアの治療法

椎間板ヘルニアの治療方法は、病気の発症時期やグレードなど、進行状況に応じて選択していきます。病気と向き合っていくのはワンちゃんと飼い主ですので、不安の残らないよう主治医とよく相談してみましょう。

内科的治療(内服薬、レーザー治療、安静)

発症初期の症状が軽いワンちゃんに用いられることの多い内科的治療。消炎鎮痛剤などの内服薬を投与し、脊髄の炎症を抑えます。

内科治療は薬の服用とともに運動制限がかけられることがあります。症状をこれ以上悪化させないための治療ですので、フローリングにマットを敷いたり、階段の昇り降りをできないよう柵をしたりするなど、愛犬の行動範囲を狭くする工夫が必要です。

中には「ゲージレスト」といって、2~6週間ほどトイレ以外をゲージの中のみで安静に過ごす治療法を選択することもあります。

外科的治療(手術、リハビリ)

外科的治療とはいわゆる外科手術で、問題となっている椎間板を取り除き、根本的に治療を行うものです。歩行が不可能なグレード3以上のワンちゃんは、基本的に外科的治療法を選択します。

痛みの原因となっている椎間板を取り除いてしまうため、内科的治療法に比べて再発率は低いですが、その可能性はゼロではなく、また他の箇所で椎間板ヘルニアを発症する可能性もあります。

さらに、外科手術後はマッサージやスイミングなどのリハビリが必要です。抜糸などを含めて治療期間は1~2ヵ月ほど。あまりに進行してしまっていると、外科手術も行えない場合があるため、やはり予防と早期治療が重要です。

椎間板ヘルニア予防策は?

やはり肥満は体にとって大きな負担となってしまいます。四肢を地について行動しているワンちゃんは、肥満になればなるほど大きな錘をぶら下げて歩くことになるため、錘の分だけ背骨や四肢に負担がかかってしまうのです。

私たち人間の肥満よりも、背骨や関節に大きな負担がかかることを知っておくといいでしょう。子犬の頃から適度な散歩・運動を行い、食事管理を徹底して行うことが一番の予防策といえます。

獣医師指導のもとで減量を行う

もしも肥満と指摘された場合は、獣医師など専門家の指導のもと、食事管理や運動管理を行いましょう。肥満解消のために単に食事量を減らしてしまうのは危険!

体脂肪率を減らして骨を支える筋肉量をアップすることが重要です。栄養バランスを意識した健康的な減量を行うことが、肥満の解消、椎間板ヘルニアの予防につながりますよ。

足腰に負担をかけない環境作り

・フローリングが滑らないよう工夫する(滑り止めコーティング、マットを敷くなど)
・階段やソファなど高いところに上がれないようにする
・もしくは飛び降りても負担にならないよう下にクッションを敷く
・滑らないように足裏の毛をカットする
・砂利道やでこぼこ道など、足場が不安定な場所は歩かせない
・リードで強く引っ張らない
・後ろ足2本で立つ姿勢をさせない

生活環境や普段の過ごし方を、少し気を付けるだけでも足腰への負担は変わってきます。

抱っこの仕方を工夫する

抱っこの仕方にも少し配慮してあげるといいです。

背骨に負担のかかる立て抱っこはできるだけ避け、背骨が床と並行に、楽な姿勢になるように抱っこをするといいでしょう。

まとめ

当然ながら、病気の発症後は、飼い主とワンちゃんの二人三脚で椎間板ヘルニアにと上手に付き合っていかなければいきません。

遺伝子的な問題では防ぎようがない場合もありますが、足腰に負担をかけないこと、肥満にならないようにすることで予防できる可能性もあります。

闘病をサポートする覚悟や責任を持つことももちろん重要なことですが、まずは病気の予防を務め、病気に対する知識を深めることも大切といえるでしょう。

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