子犬を飼い始めて、愛犬との楽しみ時間でもあり、大切な日課でもあるのが散歩です。
ここでは、迎えたばかりの子犬の散歩デビューから散歩のやり方、嫌がる場合の対処まで、散歩に関するさまざまな解説を掲載しています。
子犬の散歩はいつから?
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子犬のお散歩が可能になる時期は、ワクチン接種を終えてから2~3週間後。具体的には、獣医師さんから「散歩しても大丈夫」というお墨付きを貰ったらお散歩デビューが可能です。
ワクチン接種から2週間後が目安
生後2~3ヶ月ほど経つと、母犬の初乳から得ていた免疫が徐々に失われていき、さまざまな感染症にかかりやすくなります。そのため、ワクチンを接種して、感染症への耐性を身に付けてからでないと、散歩デビューはできません。
中でも、接種が義務付けられている狂犬病の予防注射は忘れずに行ってください。
現在は法律の問題もあり、一般的に子犬を迎えるのは早くても生後3ヶ月くらい。
まずは新しい生活環境に慣れさせるために、1週間程度はノンビリと過ごさせてましょう。
子犬に必要な散歩の時間・距離・回数はどれくらい?
ワクチンプログラムを終え、愛犬と散歩に出掛けるられるようになったら、次に考えるべきは1日に必要な散歩の時間や距離、回数でしょう。
まだ子犬の頃は、成犬ほどの運動量は必要ないので、成長するにつれ増やしていくことをおすすめします。
散歩の回数・時間・距離の目安
小型犬 | |
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回数 | 1~2回/日 |
時間 | 20~60分/日 |
距離 | 1~2km/回 |
中型犬 | |
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回数 | 2回/日 |
時間 | 30分/日 |
距離 | 2km/回 |
大型犬 | |
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回数 | 2回/日 |
時間 | 30~60分/日 |
距離 | 2km~4km/回 |
成長に合わせて散歩時間は調整しましょう
成長に伴い、1日に必要な散歩時間は増えていきます。
子犬の場合、散歩の季節や時間帯によって負担になることも多いので、最初は過ごしやすい時間帯で、まずは15~20分を目安に始めるといいでしょう。生後~1年の間は成長が著しいので、子犬の負担を考えながら回数や時間は様子を見て調節してください。
生後半年になると体も出来上がってくるので、リードを付けて散歩するためのしつけを開始しましょう。成犬の場合、小型犬であれば20~30分、中型犬は30分、大型犬は60分が、それぞれ一般的な散歩の時間といわれています。
本格的なデビュー前に抱っこ散歩をしましょう
ワクチン接種してからでなければ散歩はできませんが、愛犬の社会化のことを考えると、なるべく早い時期に外の世界を学ばせたいところ。
では、どのように外に連れ出せばよいのでしょうか?
外の世界に慣れてもらうために
上述したように、子犬が散歩デビューするためには、ワクチンプログラムを終える必要があります。しかし、ワンちゃんの社会化という面で考えると、生後4ヶ月をすぎてからのお散歩デビューは「恐怖期」と呼ばれ、社会化が難しくなってしまうのです。
こうした、問題を解決するために生後3ヶ月には、外の世界に慣れさせておきたいところ。
しかし、ワクチンプログラムも終えていないこの時期にどうすれば良いのでしょうか?
ワクチンの問題でお散歩が無理なこの時期は、愛犬と抱っこして一緒に外出する「だっこ散歩」がおすすめです。
だっこ散歩なら、自分の足で歩くわけではないので、直接接触する心配もなく安心して外の世界に触れることができます。当然運動にはなりませんが、そもそも目的は外に慣れさせることなので、問題はありません。
とはいえ、抱っこ散歩も100%安全とは言い切れないので、獣医さんに相談したうえで始めるようにしてください。
首輪やリードに慣れさせよう
しっかりとしつけられたワンちゃんでも、不測の事態から問題行動を起こす可能性は否定できません。そのため、散歩中にリードを付けておくのは、飼い主としてのマナーであり周囲への配慮として欠かせないのです。同時に、愛犬の安全を守るためにも、目が届く範囲にリードで留めておくようにしましょう。
しかし現実問題として、首輪やリードを嫌がるワンちゃんは少なくありません。
そうした子を無事散歩デビューさせるためには、首輪やハーネス、リードに慣れさせるしつけが必要です。
ワンちゃんとリードをつなぐためのグッズは首輪とハーネスの2種類ですが、犬種によって向き不向きがあるので、事前に調べておくといいでしょう。
子犬が歩かない・嫌がる・怖がるのはどうして?
ワンちゃんの中には、運動が嫌いだったり外出を嫌がったりといった理由で、散歩を嫌がる子もいます。とはいえ、飼い主としてはさまざまな理由から散歩には連れて行きたいところ。
ここでは、散歩をしたがらないワンちゃんに散歩をしてもらうための方法をご紹介します。
散歩中歩かなくなる原因と対策
運動不足やストレス解消のためにも、毎日の散歩は欠かせない日課です。
しかし、すべてのワンちゃんが散歩好きというわけではなく、場合によっては散歩中に動かなくなってしまう子もいます。
散歩デビューしたてのワンちゃんにとって、車の音やすれ違う自転車、人、犬は未知の存在。大きな音やちょっとした刺激も、怖がりな子にとっては大きな脅威です。
散歩中に突然歩みを止めるようなら、そこには散歩を止めたくなるような「何か」があります。まずはその何かを特定することが、解決のための近道です。
<歩かない時の対策例>
・散歩コースを変える
定番のルートを歩いていて、いつも同じポイントで立ち止まるようなら、そのルートに原因があるのかもしれません。この場合、その場所以外なら問題なく歩ける場合が多いので、立ち止まるポイント周辺を避けたコースを新たに作ってください。
・散歩の時間、距離を変える
特定の場所ではなく、散歩中いつも突然立ち止まって歩かなくなるようなら、疲れてしまっている可能性があります。散歩中に疲れるようなら、そもそも散歩の時間や距離が合っていません。立ち止まる距離や時間を基準に、散歩を見直しましょう。
「拾い食い」の危険性と防止方法
ワンちゃんにとって、地面に落ちているものを食べるのは普通のことです。しかし、散歩中道端に落ちているものは有毒な物も多いので、飼い主として拾い食いは止めさせたい癖の1つになります。
では、愛犬に拾い食いを止めさせるにはどうすればいいのでしょうか?
拾い食いによるリスクとは
散歩中、気を付けたいワンちゃんの行動の1つが「拾い食い」です。
ワンちゃんは、物を口に咥える習性があります。しかも、人間と違い地面に落ちている物に「汚い」「危険」という認識がないため、気になればどんな物であっても抵抗なく口にします。
ワンちゃんにとっては普通のことですが、飼い主からすれば戦々恐々な行動です。
例えば、道端にはタバコの吸殻や空き袋、他の動物の排泄物が落ちており、中には犬とって有毒な植物も生えています。
すぐ吐き出していくれれば良いのですが、場合によってはそのまま飲み込んでしまうことも。もしそうなれば健康を害したり、最悪の場合生命に関わるような大事に発展してしまうかもしれません。
拾い食いの予防にはしつけが重要
危険だらけの拾い食いですが、止めさせるためにはやはりしつけが重要です。
飼い主の許可なく口に物を咥えないように、咥えても良いか一度確認するように教えてあげましょう。
まずは基本的なしつけを身に付けたうえで、「ちょうだい」という合図を出して飼い主が口の中に手を入れることを受け入れるトレーニングをします。歯磨きなどに普段から慣れさせておけば、スムーズにしつけられるでしょう。これができるようになれば、万が一危険なもの咥えてしまったときに、愛犬の口から取り出すことができます。
また、散歩中は飼い主の意識も大切です。
ワンちゃんがにおいを嗅ぎ始めたら、その対象が気になっているということです。
放っておくと、そのまま口にしてしまうので、においを嗅ぎ始めたらリードを引っ張って遠ざけ、拾い食いを未然に防ぎましょう。
まとめ
ワンちゃんを飼ううえで、散歩は欠かすことができない日課です。
安全に楽しく散歩をするためにも、準備やしつけは欠かせません。今回の記事を参考に、愛犬との散歩を楽しんでください。
こちらの記事では、ワンちゃんの散歩に関してより詳しく解説しています。
散歩に必要なしつけや、季節ごと天候ごとの散歩の仕方、揃えておきたいグッズ、散歩のための準備などを掲載しているのでぜひご一読ください。
これだけは知っておきたい!愛犬の散歩の仕方
また、これから子犬を迎えようという人は、一度ブリーダーからお話を聞いてみてはいかがでしょうか?多くのワンちゃんを飼育しているブリーダーなら、散歩をはじめワンちゃんの生活に詳しいので、さまざまなアドバイスをしてくれます。
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著者/ブリーダーナビ編集部