犬が伏せる理由①「落ち着くため」
興奮したワンちゃんは、しっぽをブンブン振って落ち着きなくなります。
そのまま人や物に飛びつくこともありますが、場合によっては気持ちを落ち着かせるために自発的に『伏せ』の姿勢を取ることも。
こうした伏せは、食事の前や大好きな人間が近くにやって来た時に見られ、衝動を抑えて我慢しようとしている行動です。より強く自制しようとすると、伏せたうえで視線を逸らす場合もあります。
犬が伏せる理由②「服従を示している」
犬が伏せをする理由の1つとして、飼い主に服従していることが考えられます。
伏せの姿勢は、お腹を地面につけて相手を見上げる、すぐには動き出せない格好です。それだけ無防備な状態なので、自発的に伏せをするということは「敵対する意思はありません」という意思表示にもなります。
犬が伏せる理由③「つまらないと感じている」
犬が自発的に伏せをするようなら、「つまらない」と感じているのかもしれません。
例えば、「遊びたい」「散歩に行きたい」という欲求を果たせずにいる場合、伏せをして退屈そうにすることが多いようです。
また、遊んでいたのにおもちゃを取り上げられたり、いたずらを注意された時などもこうした態度を取ることがあります。
散歩中に伏せる理由は?
散歩中に愛犬が突然「座り込んだ」または「伏せて動かなくなってしまった」という経験をした飼い主さんは多いのではないでしょうか。
考えられる理由として、「疲れてしまった」「足が痛くなった」ことが考えられます。
人間であれば言葉で主張することができますが、犬の場合そうはいきません。座り込んだり伏せたりすることで、歩きたくないという意思表示をするのです。
肥満気味や高齢の犬場合、体への負担や体力的な問題から、この状態になりやすいでしょう。
また、行きたくない方に進もうとすると急に動かなくなる場合もあります。
これは歩きたくないわけではなく、「そっちには行きたくない」というアピールで、その方向に怖い物があったり、何か嫌な経験をしたりしていることが原因です。
単純にわがままの場合もあるので、まずはなぜ歩かなくなったのか、その原因を見定めるようにしましょう。
他人の犬に会うと伏せられる理由は?
散歩中、知らない犬に会うと途端に伏せてしまう子がいます。これは、警戒している状態で、最悪ケンカなどのトラブルに発展しかねません。
人間も同じですが、最初から敵意を見せてくる相手に友好的な態度はとりづらいもの。
犬が伏せている状態は、相手に「あなたを警戒しています」と言っているようなものなので、相手の機嫌を損ねることにつながります。
犬同士にも挨拶のやり方があるので、伏せて相手の出方を待っているようであれば、遠ざけた方が互いのためかもしれません。
まとめ
犬の伏せというと、飼い主の指示による行動が連想されますが、ワンちゃんが自発的に伏せをする場合もあります。
今回の記事で解説してきたように、自分の意思で伏せをする場合には何かしらの意味があり、場合によってはトラブルに発展することもあるかもしれません。
トラブルを未然に防ぐためにも、何よりも愛犬の身を守るためにも、伏せの意味やそのときの愛犬の気持ちを理解しておくことをおすすめします。
著者/ブリーダーナビ編集部