暑い季節になって悩まされるものの1つが虫です。
虫にはさまざまな種類が存在していますが、蚊やダニ、ノミなどワンちゃんに害を及ぼすものがあります。特に蚊は最悪の場合、死亡してしまう危険があるので注意しなければなりません。
ワンちゃんにも虫よけ対策が必要ですが、どのようにして虫の対策をすればいいのでしょうか?虫による危険性や対策方法を確認して、愛犬を守りましょう。
虫よけグッズと選び方
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ワンちゃんを虫から守るために、さまざまな虫よけグッズがあります。予防薬はもちろんですが、虫よけグッズも活用するとより虫を遠ざけることができます。
虫よけグッズを選ぶ際の注意点を確認して、安全にワンちゃんを虫から守りましょう。
選ぶときの注意点
世の中には多くの虫よけグッズが存在します。しかし、ワンちゃんに使用するグッズは、虫よけ効果があればなんでもいいわけではありません。
ワンちゃん用の虫よけグッズを選ぶ際、覚えておきたいポイントは以下の3つです。
・ワンちゃん専用のものを使う
・舐めても安全なものを選ぶ
・匂いが強いものは避ける
基本的に、ワンちゃんに使用する虫よけグッズは、ワンちゃん用として販売されているものを選びましょう。間違っても「自分と同じでいいや」と、人間用の虫よけグッズを使わないようにしてください。
そのうえで、「舐めても安全なもの」「匂いが強くないもの」を選びましょう。
どんな虫よけグッズがあるの?
人間用の虫よけグッズも、蚊取り線香や虫よけスプレーなど、さまざまなタイプの虫よけグッズが売られています。同様に、ワンちゃん用の虫よけグッズにもさまざまなタイプがあるので、愛犬の好みや用途に合わせて選ぶと良いでしょう。
・スプレータイプ
散歩など、外出前に全身に吹き付けるだけで虫よけができる、手軽なグッズです。
ワンちゃん用の虫よけスプレーは、舐めても大丈夫なようになっていますが、吹き付ける際に目などに入らないよう気を付けましょう。肌が弱い子には負担になることがあるので、使用前に一度動物病院で相談してください。
・置く、吊るすタイプ
普段ワンちゃんが過ごす空間で使用します。窓付近に吊るしたり寝床の近くに置いたりすると良いでしょう。外飼いのワンちゃんにも使える雨に強いものもあるので、状況に合わせて選んでください。
・首輪タイプ
ワンちゃんの首に取り付けるタイプの虫よけで、効果が切れるまで常時身に付けていられるので、手間がかかりません。効果はおよそ6か月間持続しますが、虫よけが期待できるのは基本的に首周辺だけで、中には子犬には向かないものもあります。
・蚊取り線香タイプ
高い虫よけ効果が期待できるタイプですが、含まれる成分によってはワンちゃんに影響が出るので、直接煙を吸い込まないような使い方を心掛けましょう。また、火を使うので、ワンちゃんが届かない場所に置き、定期的に換気をするなどの注意が必要です。
オーガニック素材を使った虫よけスプレーの作り方と注意点
虫よけスプレーは市販されている商品を利用する以外にも、自分で手作りすることも可能です。手作りの虫よけスプレーなら、安全面でも経済面でも安心できるので、一度作ってみるのも良いでしょう。
<手作り虫よけスプレーに必要な材料>
・精油(アロマ):約20滴
・精製水:100ml
・無水エタノール:10ml
・スプレーボトル
作り方は簡単です。
無水エタノールと精油をスプレーボトルに入れよく混ぜてから、精製水を加えてさらに混ぜれば完成です。スプレーボトルは事前にを無水エタノールで消毒し、精油はオーガニックのものを選びましょう。
効果時間は短いので、数十分間隔でスプレーしてください。
手作りの虫よけスプレーを使ってワンちゃんが嫌がったりくしゃみをしたり、皮膚に異常が現れるようなら、すぐに使用を中止してください。
中には精油で中毒症状が現れるワンちゃんもいるので、目や口に入らないよう少しずつ試していき、皮膚には直接付かないように吹きかけましょう。
気をつけたい身近な害虫
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ワンちゃんに害を与える虫は、特別な存在ではありません。
普段から私たちのすぐそばに存在しており、ある意味、ともに生活をしているといえる極身近な存在なのです。
では、どういった虫に注意が必要なのか、症状と合わせて確認しておきましょう。
蚊
蚊は、マラリアやフィラリアなどの感染症を媒介することで知られています。ワンちゃんの場合、犬フィラリアに感染する可能性があるので、特に気を付けたい虫の一種です。
犬フィラリア症は放置すると生命に関わりますが、薬で予防できるので、蚊が増え始める前に予防しておきましょう。
ノミ
ノミに刺されると、アレルギー反応により強いかゆみを伴う炎症を起こしたり、感染症になったりします。また子犬が大量のノミに吸血されてしまうと、貧血を起こす危険も。
ノミ予防には、「清潔な飼育環境」「予防薬の投与」「ブラッシングやシャンプーなどのお手入れ」が有効です。特に定期的な予防薬の投与は、ワンちゃんだけでなく、飼い主の感染症予防にもつながります。
マダニ
マダニは、ノミと同様ワンちゃんの血を吸うことで成長します。刺されるとアレルギーによる強いかゆみを伴う炎症が起きたり感染症になったりする点も同じです。
ワンちゃんだけでなく、人間にも感染する「人畜共通感染症(ズーノージス)」を媒介することもあり、中には命に関わる病気もあります。
マダニの予防には、駆除薬の投与が有効なので、動物病院で処方してもらいましょう。また、マダニよけのスプレーも市販されているので、そちらの利用もおすすめです。
ハエ
通常であれば、ハエはワンちゃんにとって大きな害となることはありません。しかし、化膿した傷口や汚物で汚れた陰部周辺に卵を産みつけることがあります。
こうして寄生したウジ(ハエの幼虫)が壊死した体組織を食い荒らすと「ハエウジ症」という状態になってしまいます。
予防には、ハエが好む不衛生な状態を放置しないようにするのが鉄則です。また、傷ができていないか、定期的に愛犬の様子をチェックしてあげるようにしましょう。
腸内寄生虫
腸内寄生虫は、便とともに排泄された卵がワンちゃんの口から体内に入ることで感染します。寄生虫の種類は多く、中には人に感染するものもあるので注意しましょう。
寄生している数やワンちゃんの健康状態によってはあまり症状が現れないこともありますが、抵抗力が弱っている子や子犬の場合さまざまな症状が現れ、まれに重篤化します。
駆虫剤を飲ませることで駆除できますが、想像以上に感染の機会が多いため、定期的に駆虫剤を飲ませるといいでしょう。
まとめ
蚊やダニ、ノミなどの虫は、ただ煩わしいだけではなく、愛犬に明確な害を与える害虫です。そのため、今回の記事を参考にしっかりとした予防と駆虫を心掛け、ワンちゃんを守ってあげましょう。
害虫をはじめ、ワンちゃんはさまざまな脅威にさらされます。そのため、愛犬に安心・安全に生活してもらうためには、飼い主がしっかりと面倒を見てあげなければなりません。
これからワンちゃんを迎えようと考えている方は、一度ワンちゃんを飼育するプロであるブリーダーからお話を聞いてみるといいでしょう。季節ごとに発生する害虫への対策やワンちゃんの健康を守るための方法など、さまざまなことを教えてくれるます。
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著者/ブリーダーナビ編集部