歯周病はどのように治療するの?
歯周ポケットの中にある歯石まで取り除く
photo by Andrea Arden
まずはワンちゃんの口腔内状態を確認し、歯垢と歯石の除去を行います。このことを「スケーリング」と呼びます。歯の表面だけではなく、歯周ポケット(歯と歯ぐきの間)の中に潜む歯石まで取り除き、その際の処置は全身麻酔をして行います。重度の場合は抜歯を行うこともありますので、かかりつけの動物病院できちんと相談することが大切です。
歯周病の治療は負担が大きい
ワンちゃんの場合は、歯周病の治療を行う際に全身麻酔を行います。それは、噛みついたり暴れたりしないようにするためです。しかし、全身麻酔はワンちゃんにとって負担が大きく年齢が高くなるほど全身麻酔による心・血管系、呼吸器系の合併症などのリスクが高まる場合があります。
無麻酔での歯垢と歯石の除去は根本的な治療にはならない?!
近年、無麻酔での歯垢と歯石の除去を行うところも多くなりましたが、根本的な治療にはならないといわれています。その理由は、歯の表面の歯石しか取り除けないからです。そもそも最もきれいにしなくてはならない歯周ポケットの中まで除去することができないですし、万が一ワンちゃんが嫌がって暴れたりでもしたら、歯肉や口腔内を傷つけてしまう恐れがあるからです。
歯周病にならないためにもワンちゃんも歯みがきをしよう!
歯周病を患うと、いろいろなリスクが付いてくることがわかったかと思います。大切な愛犬が辛い思いをしないためにも、飼い主が率先して愛犬の歯みがきを行っていきましょう。
自宅で歯みがきをしよう!
理想の歯みがき頻度とは?
ヨークシャテリアは小型犬のため、口が小さく歯石がつきやすい犬種です。そのため、歯周病を患うリスクも高いといわれています。
ワンちゃんの場合は歯垢から歯石に代わるスパンがとても速いため、できれば毎日行うことが理想といえるでしょう。もし、どうしても毎日が難しいのであれば、最低でも3日に1回は歯みがきをしてあげることをおすすめします。
歯みがきは子犬のうちから始めよう
成犬になってからの歯みがきは、とても嫌がります。そのため、子犬の頃から歯みがきをすることに対して慣れさせる必要があります。まずは、口元を触っても嫌がらないよういするところから始め、だんだんと歯ブラシに慣れさせていきましょう。
歯みがきにチャレンジ
初級編:まずは口元を触っても嫌がらないように慣れさせよう
いきなり歯ブラシを口に入れようとするとビックリしてしまいます。まずは、愛犬と遊びながら口元を触って慣れさせていきましょう。
①愛犬を膝の上に乗せて仰向けにする
②スキンシップを取りながら、徐々に鼻に触れたり口のまわりをマッサージしたりする
③少しでも我慢ができたら褒めておやつをあげる
④再び口のまわりを触っていき、唇をめくって前歯の外側を触る
⑤嫌がっていなければ、だんだん奥歯に触れていく
ここで無理やり口に手を入れたり、叱ったりしないでください。一度嫌な思いをしてしまうと、怖がってしまい口元を触らせてくれなくなってしまいます。
嫌がらずにおとなしくできたら、たくさん褒めてあげましょう。
中級編:ガーゼで歯を拭いてあげよう
口元を触っても嫌がらなくなったら、ガーゼや歯みがきシートなどで歯を拭いてあげましょう
①指にガーゼ(歯みがきシート)を巻いて、ぬるま湯かお水をたくさん含ませます
②片手で愛犬の鼻腔部をしっかり掴み、反対の手(利き手)で歯と歯ぐきをマッサージするように前歯から奥歯へと拭いていきます
③おとなしくできたら、たくさん褒めておやつをあげてください
ヨークシャテリアの口はとても小さいので、指で拭くのが難しい場合は綿棒にガーゼを巻き付けて拭き取ってあげるのもおすすめです。
上級編:いよいよ歯ブラシで歯みがき
ガーゼ(歯みがきシート)で拭いてあげるのにも慣れてきたら、いよいよ歯ブラシを使っていきます。始めは嫌がるかもしれませんが、歯ブラシで磨いてあげるのが1番なので「奥歯までしっかり磨いてあげる」を最終目標として何度でもトライしていきましょう。
①まずは歯ブラシに慣れることから始めます。ニオイを嗅いだりかじったりして「怖いものではない」と覚えさせましょう
②歯ブラシに慣れてきたら、まずは口に歯ブラシを入れてみます。嫌がらずにできたら褒めておやつをあげましょう
③歯ブラシを濡らすか歯みがきジェルを付けて、外側の前歯から磨いていきます
④前歯が磨けたら少しずつ奥歯へと磨いていきます
⑤奥歯まで磨けたら、裏側を磨いていきます
⑥おとなしくできたら褒めておやつをあげてくださいね
始めの内はなかなか最後まで磨かせてくれないこともあるかもしれません。しかし、愛犬の健康維持をするためにも根気強く行っていきましょう。
まとめ
お口の病気”歯周病”は決して侮ってはいけない病気の1つです。大切な愛犬のためにも毎日歯みがきを行い、歯周病対策を行ってあげてくださいね。
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著者/ブリーダーナビ編集部