
トイプードルをお迎えして、「トイレはここだよ」と教えても、なかなか覚えてくれなくて困っている飼い主さんは多いでしょう。
当然ですが、一回教えればすぐトイレを覚えるてくれるわけではありません。人間の赤ちゃんと同じように、しつけを繰り返すことでトイレの使い方を身につけていきます。
今回は、ワンちゃんを飼ううえで多くの飼い主さんが困るであろう、トイレのしつけ方について詳しく解説していきます。
トレーニングはいつから?期間は?
トイレトレーニングは、ワンちゃんを迎えたらまずマスターさせたいしつけの1つです。
では、トイレのしつけは、ワンちゃんを迎えたらいつから始めてどの程度続ければ終わるのでしょうか?
お迎えしたときからがスタート!
トイレトレーニングを始めるタイミングは、基本的にお迎えしたときがベストです。物事の吸収が早い子犬の頃から始めることで、早くトイレを覚えてくれます。
もちろん、成犬になってからでもトイレを覚えることはできますが、時間がかかってしまうことを理解してトレーニングしてください。
トイレを覚えるまではどれくらいかかる?
人間でも物覚えの早さに個人差があるように、ワンちゃんにもしつけを覚える早さに個体差があります。
同じトイレのしつけをしても、覚える早さはそれぞれ。ひとりでトイレができるようになるまでの期間は、同じ犬種であっても異なります。1日でできるようになる子もいれば、半年経ってやっと覚えられるような子もいるので、「始めてからこのくらいでマスターできる」と、一概に言い切ることはできません。
ここで誤解してもらいたくないのは、「覚えの早さ=頭の良さ」というわけではないので、覚えが悪いからといって気落ちせずに、焦らず気長に付き合ってあげてください。
トイレの場所はどこが良い?
ワンちゃんにトイレを成功してもらうには、トイレを設置する場所も重要です。
設置場所が悪いとトイレを使うことを嫌がって、別の場所で用を足そうとしてしまうかもしれません。
では、具体的にどういった場所が、トイレの設置場所として相応しいのでしょうか。
まず考えたいのが、寝床や食事する場所からなるべく遠い場所に設置するということ。ですが、あまり遠すぎるとトイレに辿り着く前に粗相してしまう恐れがあるため、愛犬の普段の活動範囲内で考えるといいでしょう。
また、排泄中は無防備な姿勢になるので、人目につかないプライバシーを守れる空間を作ってあげましょう。部屋の広さなどの都合でそれが難しいようなら、周辺だけ段ボールで囲うのもおすすめです。
トイレのしつけ方

トイレのしつけは、ワンちゃんを飼ったことがない方でも、その大変さはきっとご存知のことでしょう。つまり、それだけ難しいしつけなのです。
ここでは、そんな大変なトイレのしつけ方を初心者にも分かりやすく解説します。
用意するもの
- トイレトレー
- トイレシート
- おやつ
トイレトレーニングの手順
ステップ①
起床時・食後・運動後は、トイレに行きたくなるもの。あっちこっちニオイを嗅いでいたり、クルクル回り始めたりしたら、それはトイレに行きたいサインです!まずはトイレシートに連れて行きましょう。
ステップ②
トイレシートで上手にできたら「よくできたね!」など、ワンちゃんにわかるようにおもいっきり褒めてあげてください。そのときは大好きなおやつをあげることを忘れずに。
ステップ③
①~②2をひたすら繰り返します。
注意点とポイント
・トイレコーナーは広めに
トイレトレーニングを始める際は、必ずトイレコーナーを広めに設置してあげてください。
初めのうちは、うんちやおしっこを外してしてしまうこともあるからです。
慣れてくるまではトイレシートを複数枚広げて使ってあげ、徐々に狭めていくとよいでしょう。
・失敗しても叱らない
ときには失敗することもあるかもしれませんが、決して叱らないでください。
トイレの失敗を叱ると、排泄すること自体を叱られていると誤解してしまい、飼い主の目が届かない場所でするようになってしまいます。
・トイレのしつけは焦らず気長に
ワンちゃんへのトイレのしつけで大切なポイントは、気長に考えることです。
人間であっても、物事を教えられて一度で完璧に覚えることは難しいもの。まして、ワンちゃんには言葉が通じないのですから、「できなくて当たり前、できたらすごい」程度に考えてください。
そうしないと、飼い主さんもワンちゃんもストレスを溜めることになってしまい、楽しいはずのドッグライフが苦痛になってしまいます。
トイレの回数やシートの交換頻度・目安は?
ワンちゃんを飼って「うちの子ってトイレの回数多すぎ?」と思ったことがある飼い主さんも多いのではないでしょうか?それも当然で、まだ成長途中の子犬は消化器系の内臓も小さいため、排泄物を止めておくことができず、すぐにトイレをしたがるのです。
トイレに行く回数は1日どれくらい?
トイレの回数は、ワンちゃんのライフステージによって異なりますが、トイレに行くタイミングは起床してすぐ、食後、昼寝の後、就寝前と概ね同じです。
トイレの回数が異なる理由は、消化器官の成長や機能の低下が考えられます。しかし、それ以外でトイレの回数が多すぎる、または少なすぎる場合は、何らかの異常が考えられます。
<1日の排泄の目安>
おしっこ | うんち | |
---|---|---|
子犬 | 7~10回/日 | 5~6回/日 |
成犬 | 3~4回/日 | 1、2回/日 |
老犬 | 5~6回/日 | 1回/日 |
トイレシートを交換するタイミングは?
ワンちゃんはきれい好きな動物です。特に神経質でなくとも一ヶ所がおしっこで濡れてしまうと、もうそのトイレシーツを避けてしまうことも珍しくありません。そのため、トイレシーツは定期的に交換してできるだけ清潔な状態を保ち、快適な空間づくりに努めてください。
では、トイレシーツはどのくらいの頻度で交換すれば良いのでしょうか。
理想としては、一回用を足す毎に交換するのがベストですが、それぞれ事情もあるので全てのご家庭でそれが可能というわけではありません。
出費を抑えるためにトイレシーツの交換を極力少なくしたい場合は、吸収力や消臭力が強い商品に切り替えるといいでしょう。安価な物よりも高価な物を利用した方が、結果的に安く済むことが多いこともあります。
そのうえで、愛犬のトイレの回数を調べて、少しでもトイレを避けるような動きを見せたら替えてください。
トイレのしつけが上手くいかない場合は?
繰り返しますが、トイレトレーニングは最初に取り掛かるしつけでありながら、とても大変なしつけです。そのため、失敗することも多く、いつまで経っても覚えてくれないとくじけそうになることもあるでしょう。
では愛犬がどうしてもトイレを覚えてくれない場合、どうすればよいのでしょうか。
トイレの場所が分かりづらいのかも
例えば人間の子どもにトイレの場所を教える場合、言葉で説明したり実際にその場所に連れて行ったりするでしょう。しかし、ワンちゃんは人間と違い、視覚情報よりも嗅覚や触覚の情報を重視する場合があります。
そのため、自分のおしっこの匂いがする場所やトイレシートと似た感触の場所をトイレと勘違いしているかもしれません。
寝る場所とトイレが一緒はNG
ワンちゃんはキレイ好きな動物なので、普段食事などをする生活の場所にトイレがあることを好みません。そのため、寝床とトイレが近い場合、排泄を嫌がってしまいます。
仮に子犬の頃は平気だったとしても、成長とともに気にするようになる場合もあるので、将来のことを考えると最初からトイレの場所を離して設置するようにしましょう。
トイレが汚れていませんか?
上述したように、ワンちゃんは私たち人間が考える以上にキレイ好きです。そのため、トイレが汚れていると嫌がって、避けるようになってしまいます。トイレシーツが以前使用したままになっていたりすると、それだけで近づかないこともあるくらいです。
失敗しても怒らないように
トイレトレーニングが上手くいかなくて、愛犬がトイレを失敗した時に怒ってしまったことはないでしょうか。飼い主としてはトイレの失敗を叱っているつもりでも、ワンちゃんからすると排泄行為そのものを怒られたと勘違いしかねません。この誤解が積み重なると、飼い主のいるところでトイレをしなくなってしまいます。
ケージの外だと失敗してしまう場合は?
トイレを覚えてくれたと思い、ケージの外で自由にさせていたら、なぜかトイレを失敗するようになったということがあるそうです。
ではトイプードルにとって、ケージの中と外ではどのような違いがあるのでしょうか
ケージの外に出すと失敗してしまうのはなぜ?
ケージの外だとトイレを失敗してしまう理由として考えられるのは、「トイレの場所が分からない」もしくは「トイレまで間に合わない」ということが挙げられます。
もよおしてからトイレまで間に合わないのであれば、「行動範囲を狭める」「トイレシートの近くで一緒に遊ぶ」ことで対処できるでしょう。
問題はトイレの場所が分からない場合です。
「見れば分かるのになんで?」と考える飼い主さんもいるかもしれませんが、トイプードルをはじめとするワンちゃんは、視覚情報よりも嗅覚や触覚から得る情報に頼る部分が大きい動物です。
そのため、トイレ以外の場所で粗相が続いてしまうと、その場所に染みついた匂いによって、そこがトイレだと覚え違いしてしまうのです。また、柔らかいマットやカーペットの上で粗相してしまうようなら、足で踏んだ感覚からそこがトイレシートと思っている可能性があります。
解決方法
こうした理由でトイレを失敗する場合、一旦トイレトレーニングをリセットして、トイレシートがある場所がトイレであることを理解させましょう。
まずケージ内の全面にトイレシートを敷いて、どこで排泄しても成功するようにしてください。この際、トイレシート以外の物はケージ内から全て撤去します。
上述したように、トイレのタイミングは寝起きや食後など比較的予測しやすいので、事前に用意しておきましょう。
これを何度か繰り返せば、ワンちゃんの中でトイレの場所が定まってくるので、少しずつトイレシートの面積を狭めていきます。最終的には、本来のトイレの面積を目指しましょう。
まとめ
ワンちゃんのトイレトレーニングは、必要不可欠なしつけでありながらとても大変で、完全にマスターするには長い時間がかかります。トイプードルはとても賢い犬種ですが、失敗を繰り返して覚えさせることになるので、ペットの飼育に慣れていない初心者がつまずきやすいしつけでもあるのです。
今回の記事などを参考に焦らずしつけをしていってください。
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著者/ブリーダーナビ編集部