丸々としたワンちゃんは可愛いですが、肥満は万病の元といわれるようにさまざまなリスクを抱えることになってしまいます。
大切な愛犬の健康を守るためにも、体重を管理して肥満を予防しましょう。
シーズーの標準的な体重と大きさ
小型犬であるシーズーは体高より体長がわずかに長く、見た目の優雅さに反して決して華奢ではないしっかりとした四肢を持った犬種です。
個体差が大きいので一概には言えませんが、血統書を発行している団体「JKC」で定められているシーズーのスタンダードは以下の通りになっています。
体重：4.5～8kg
いつまで成長する？シーズーの体重推移
子犬から成犬になるまでの1年ほど、その成長の早さは著しく体は目に見えて大きくなり、比例して体重も増加していきます。
ここでは、シーズーの体重推移について解説します。
生後3ヶ月～4ヶ月の体重
動物愛護法の関係上、シーズーの子犬を家に迎えることがでできるのは、3ヶ月前後でしょう。この頃のシーズーの体重は平均1.5～1.8㎏で、4ヶ月になると2.3kg程度に増加します。
生後6ヶ月～1歳の体重
子犬は生後半年頃までは急激に体重が増加し、シーズーの場合体重は3～4㎏程度になります。半年をすぎても成長は続きますが、それまでと比べて比較的ゆっくりとしたものになり、成犬といわれる1歳頃には5～8㎏くらいの体重になると成長が止まります。
将来の体重は予想できる？
生後3ヶ月頃のシーズーの子犬の体重は、どの子も1.5～1.8㎏程度で大きな差はありません。その後、個体ごとの成長スピードの違いによりシーズーの体重は大きく異なるので、成犬になったときの体重を予想するのは難しいでしょう。
ただし、予測する方法はあります。その方法とは、親の情報です。毛色なども含めて、将来的にどの程度まで体重も増加するのか推察することができるでしょう。
ただし、飼育環境次第で親以上に重くなることもあれば軽くなることもあるので、あくまで参考として受け取ってください。
シーズーの体重を適切に管理するために
シーズーの適正体重を維持するためには、まず現在の体重を知る必要があります。そのうえで、肥満かどうかを把握して運動と食事を管理するようにしましょう。
体重の量り方とポイント
最も簡単な量り方は、飼い主が抱っこした状態で人間の体重計に乗り、量った数値から飼い主の体重を引く方法です。
ただし、人間用に体重計の場合、あまり細かく量れない機種もあるので注意してください。シーズーは小型犬なので、100gの差はかなりの違いがあります。10g単位まで正確な体重を量るのが理想です。
また、体重を量るときは、決まった時間帯で行うようにしましょう。
当然ですが、食前と食後では体重に違いが出るので、毎回タイミングがバラバラだと正確な体重を量ることができません。可能であれば起床後すぐ、それが難しいようなら時間帯を決めて体重を量ってください。
体重以外で肥満度をチェックする方法
上述したように、シーズーは個体差が大きい犬種なので、平均体重に収まっていたとしても一概に適正体重とは断言できません。
そのため、体重以外で肥満度をチェックする必要があります。シーズーは長い被毛で身を包んでいることに加え、小さく筋肉質という身体的特徴から、見た目で判断することも難しいでしょう。
そうしたシーズーの肥満度を知るには、『ボディコンディションスコア』を利用します。
ボディコンディションスコアとは、上と横から見た時の体型と、肋骨付近を触ったときの脂肪の付き具合をスコアで判別して肥満度をチェックするための基準です。
スコアは「BCS1～５」まで5段階あり、BCS3を標準体型として、1が痩せすぎで5が肥満ということになります。
食事と運動の管理
愛犬の体重を管理するためには、食事量と運動量のバランスを取ることが重要です。
ただし、ワンちゃんには食事制限という概念がないので、フードを与えれば与えただけ食べてしまいます。また、飼い主が外に連れ出さないと、満足な運動ができる環境に行くこともできないので、食事にしろ運動にしろ、すべて飼い主次第ということになってしまうのです。
シーズーはあまり食いしん坊な犬種ではないので、食べすぎはそこまで気にしなくても問題ないでしょう。しかし、おやつの与えすぎには注意が必要です。
夢中でおやつを食べている姿が見たくてついつい与えてしまいがちですが、おやつも食事の一部。与えすぎは肥満の原因になります。しかも、おやつは高カロリーなので、与えた分フードの量を減らして調整してください。
シーズーのダイエットで知っておくべきポイント
肥満気味ならダイエットというのは、人間もワンちゃんも変わりません。
しかし、シーズーの場合、ダイエットの仕方によっては魅力的な被毛に悪い影響を及ぼす可能性があるので注意が必要です。
タンパク質や脂肪の制限はダイエットには効果的ですが、健康な被毛を維持するためには、これらの栄養素が欠かせません。不足してしまうと、毛並みが乱れたり艶が失われたり、せっかくの美しさが損なわれてしまいます。
つまりシーズーのダイエットは、美しい被毛を維持するため、十分な栄養を摂りながら体重を減らす必要があるのです。
こうした理由から、食事制限に頼ったダイエットではなく、運動量を多くして消費エネルギーを増やす方法が良いでしょう。
ただし、過度な運動は健康を害する可能性があるので、ダイエットを始める前に一度獣医さんに相談してみることをおすすめします。
まとめ
食欲旺盛なシーズーは、飼い主が食事を管理しないと肥満になるリスクが高い犬種です。
個体差が大きいため、数値だけで適正体重かどうか判断することが難しく、被毛や肉体的特徴から見た目での判断も難しいかもしれません。
今回の記事の内容を参考に、愛犬の肥満度を確認し、必要であればダイエットをさせて適正体重に戻すよう管理してあげましょう。
下記リンク先のページでは、初心者向けにシーズーの飼い方について解説しています。子犬の平均販売価格や、飼うにあたり揃えておきたいグッズも紹介しているので、今回の記事と合わせてご覧ください。
非公開: 【初心者さん向け】シーズーの飼い方は？価格や必要なものも
著者／ブリーダーナビ編集部