シーズーに散歩はいらないの?時間・回数・距離・散歩嫌いの対処法

シーズーに散歩はいらないの?時間・回数・距離・散歩嫌いの対処法
photo by Michael Ruiz

長く美しい被毛が特徴のシーズーは、賢くしつけがしやすい、飼いやすい犬種といわれています。

小型犬ということもあり、そこまでの運動量は必要ないとされるシーズーですが、散歩はどうすればよいのでしょうか。

シーズーに散歩は必要?

シーズーのような小型犬は、1日に必要な運動量が少ないため「散歩はいらない」といわれることも多いようですが、小型犬にも散歩は必要です。

運動量という面だけで見れば、室内の遊びだけでも賄えますが、散歩にはストレス解消や心身のリフレッシュ効果といったメリットも多いので、毎日の散歩をおすすめします。

また、普段家の中で生活するシーズーを外の世界と触れさせることで、社会性が育まれ、家族以外の人間やワンちゃんに警戒心を示さないようになるでしょう。

こうした理由から、必要な運動量が少ない小型犬であっても、適度な運動は必要なのです。

シーズーの散歩はいつから始められる?

生後2~3ヵ月頃の子犬は、母犬の初乳からもらった免疫が失われることで、さまざまな感染症にかかりやすい状態です。

そのため、シーズーが自分の足で散歩できるようになるのは、ワクチンプログラムを終えて、感染症への耐性をつけてからになります。

生後42~60日頃に1回目のワクチンを接種し、その後1ヶ月おきに2回目、3回目と続けて、生後4ヶ月頃にワクチンプログラムは終了となります。

この間、外を歩かせることはできないものの、2回目のワクチン接種から2~3週間後に、「直接接触しない」ことを条件に、ほとんどの場合散歩の許可が出るでしょう。

これは、生後3週~12週齢の子犬の社会化期に、できるだけ多くの経験をさせるための配慮です。

シーズーの散歩時間・回数・距離はどのくらい?

小型犬ということで、それほどの運動量は必要としないシーズーですが、それでも散歩は毎日欠かさず行いたいところ。では、シーズーにはどの程度の時間、回数、距離が必要なのでしょうか。

散歩時間は1回30分を目安に

シーズーの散歩は1回30分を1日1~2回行うのが理想です。

ただし、個体差があるので、満足できていないようなら時間や回数を増やし、疲れてしまうようなら減らすようにしましょう。

ワンちゃんのお散歩で重要なのは距離よりも「散歩の質」なので、歩かせる場所やコースに変化をつけてあげれば、歩いた距離以上に満足してもらえます。

散歩に適した時間帯は?

シーズーはダブルコートの被毛をもつ犬種なので、暑さに弱い傾向があります。
そのため、夏場の散歩は出かける時間帯にまで気を遣い、少しでも快適に過ごせるよう工夫してあげましょう。
具体的には、日が出ている時間帯を避け、日が落ちて比較的涼しい早朝や夜に出かけてください。

寒い冬場は逆に、日が出ている日中の散歩が良いでしょう。
さらに、天候や気温を考慮して、都度散歩のスケジュールを決めるようにしてください。

シーズーの散歩に必要なグッズと準備

シーズー

シーズーは賢くしつけがしやすい犬種ですが、外を歩く以上、散歩にはある程度の危険がつきものです。そのため、散歩デビューする前にグッズを揃えたりしつけをしたりと、準備を整えておく必要があります。

散歩するには何が必要?

首輪/ハーネス
リードをつなぐためにワンちゃんに装着するグッズで、散歩には欠かせないグッズです。首輪とハーネスの違いは装着する部位で、首輪は首に、ハーネスは胴回りに装着するタイプになっています。

近年は、首に負担がかからないことからハーネスを選ぶ飼い主さんが増えているようです。
リード
首輪やハーネスを介して、飼い主とシーズーをつなぐグッズです。

「スタンダードリード」や「ロングリード」、長さを調整できる「フレキシブル(伸縮性)リード」、肩や腰に巻くタイプの「ハンズフリーリード」などさまざまな種類あります。
愛犬の性格や散歩のスタイル、用途に合わせて選んでください。
散歩バッグ(マナーポーチ)
この項目で紹介している、散歩用のグッズをまとめて持ち歩くためのバッグ(ポーチ)です。

使いやすいものを選ぶのがベストですが、散歩中は常にリードを持つことを考えると、片手が自由にできる身に付けるタイプがいいでしょう。
飲み水、おしっこを流す水
散歩中、お水は何かと使う機会が多いので、ペットボトルに入れて持ち歩くと良いでしょう。

飲み水としてはもちろん、おしっこを流すためにも使うので、多少多めにあると安心です。特に夏場は、熱中症や脱水症状の予防のためにも、適度な水分補給を心がけましょう。
うんちを取るビニール袋&ティッシュ
飼い主として、散歩中の排泄物はそのまま放置せず、持ち帰り自宅もしくは所定の場所に処分しましょう。

外で排泄する習慣がなくても、体調不良で排泄することがないとは言い切れません。
袋はトイレに流せるタイプのものがおすすめです。
ご褒美のおやつ
おやつは、しつけのご褒美や緊急時に気を引くための手段として、あると何かと使い道があり便利です。

ただし、おやつの与え過ぎは肥満の原因にもなるので、ほんの少しだけ与えるようにしましょう。
夜の散歩用ライト
ワンちゃんは人間よりも低い位置を歩くため、ドライバーからは中々確認しづらいものです。まして、視界が悪くなる日没後はなおさらでしょう。

そのため、夕方以降に散歩をする場合は、ライトを用意しておくことをおすすめします。
小型でも光量が高いLEDライトやワンちゃんに装着するタイプもあります。

散歩デビュー前の準備

リードに慣れさせる
いきなり散歩デビューさせるのではなく、まずは家の中ででリードに慣れさせることから始めましょう。

最初は首輪に触れさせ、抵抗がなくなったら装着してみます。この際抵抗を示すようなら、おやつを使って気をそらしてみると良いでしょう。

装着させたら、リードをつけて部屋の中を歩かせてください。
抱っこ散歩
首輪やリードに抵抗がなくなったら、次は外に出ましょう。

ただし、ワンちゃん自身に歩かせるのではなく、抱っこして散歩をしてください。
いきなり外の世界に置かれても、散歩を楽しむどころか動かなくなったりパニックを起こしたりしてしまいます。

慣れてきたら、家の近くを歩くことからはじめると良いでしょう。
安全な場所で外に慣れさせる
ベランダや庭があるご家庭なら、そこを歩かせて慣れさせるのも良いでしょう。
知らない人やワンちゃん、車に怯えることなく、外の刺激に触れるることができます。

それが難しいようなら、すぐ帰宅できる家の近辺を歩かせることから始めてください。

シーズーが散歩を嫌がるときはどうすればいい?

基本的に、ワンちゃんは散歩が好きな動物ですが、中には散歩を嫌がる子もいます。では、散歩を嫌がるのはどのような理由があって、どう対処すればよいのでしょうか。

散歩を嫌がる原因は?

シーズーは頑固な面がある犬種です。そのため、散歩を嫌がったり外出を拒否するようなこともあるかもしれません。
その原因としては、以下のようなことが考えられます。

・ 長い毛が邪魔になっている
・ 爪が伸びすぎ
・ 外の世界が怖い
・ 肥満

こうしたことが常態化してしまうと、散歩そのものを嫌いになってしまうかもしれないので、できるだけ速やかに問題を解決するようにしましょう。

散歩嫌いを克服するには?

被毛や爪が原因の場合は、シンプルにお手入れをしてあげましょう。爪を切ったり長すぎる毛をカットしたり、定期的なケアができていれば、こうした問題で散歩を嫌がることはなくなります。

外を怖がるようなら、抱っこ散歩で慣らすところからはじめてください。怖がらなくなったら、自分の足で歩かせて散歩をするようにしましょう。

音に対して過剰な反応を見せるようなら、家の中でテレビやラジオをつけっぱなしにするなど、生活音に慣れさせるトレーニングを行ってください。

シーズーの散歩に必要なしつけはある?

どれだけ散歩好きなワンちゃんであっても、自然にできるようになるわけではありません。トイレなどと同様、しつけができてはじめて安全な散歩ができるようになります。
ここでは、どんなしつけをすれば楽しく安全に散歩できるのか、解説します。

安全に散歩するのに役立つリーダーウォーク

散歩に効果があるしつけとして、『リーダーウォーク』があります。

リーダーウォークとは、ワンちゃんんが飼い主さんのやや斜め後方を定位置に、そこを維持する歩き方です。リーダーウォークをマスターすることで、安全に散歩することができるようになります。

しつけの際はリードを短く持ち、引っ張ったら一旦立ち止まることを根気よく教えていきましょう。ただし、こちらの意図が伝われば十分なので、リードは強く引っ張りすぎないでください。

まとめ

小型犬に属するシーズーは、あまり運動量を必要としない犬種です。それでも、ストレス発散や社会化のために毎日の散歩は欠かせません。

賢くしつけはしやすいですが、やや頑固な面があるので、今回の内容を参考に、散歩嫌いにならないようしつけてあげましょう。

シーズーの飼い方に関しては、下記リンク先のページで詳しく解説しています。今回解説してきた散歩のやり方と合わせて、参考にしてみてくださいね。
【初心者さん向け】シーズーの飼い方は?価格や必要なものも 非公開: 【初心者さん向け】シーズーの飼い方は?価格や必要なものも

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