photo by Paul Morris
外見的にも性格的にも、多くの魅力があるシェットランドシープドッグ(シェルティ)。
小型犬に分類されていますが、中には中型犬並みに大きなシェルティを見たことがある人もいるのではないでしょうか?
本記事では、シェルティは成犬になるとどの程度の体重や大きさになるのか、その成長過程とともに解説していきます。
目次
シェルティの体重推移は?成犬の大きさはどれくらい?
犬種ごとに定められているスタンダードは、その犬種の理想の姿であるとともに、一般的にイメージする姿ともいえるでしょう。しかし、シェルティは個体差が大きい犬種なので、そうした範疇に収まらない子も少なくありません。
では、シェルティの子犬はどのような成長の仕方をするのでしょうか?
月齢 | 平均体重 |
---|---|
3ヶ月 | 2.5㎏ |
4ヶ月 | 4.3㎏ |
5ヶ月 | 5.9㎏ |
6ヶ月 | 6.7㎏ |
7ヶ月 | 7.1㎏ |
8ヶ月 | 7.5㎏ |
9ヶ月 | 8.0㎏ |
10ヶ月 | 8.5㎏ |
11ヶ月 | 9㎏ |
12ヶ月 | 10㎏ |
この表を見てみると、生後半年の間に著しく体重が増えていることが分かるでしょう。ただし成長具合にも個体差があるので、5ヶ月で落ち着く子もいれば、7ヶ月まで大きく成長を続ける子もいます。
その後、体重の増加は緩やかになり、1歳を迎える頃にはシェルティの平均体重である10㎏前後にまで成長するでしょう。
体重20㎏?!大型犬並みの大きさのシェルティが存在する?
シェルティは小型犬に属する犬種ですが、その中でも比較的大きめで、「中型犬に近い小型犬」といえます。とはいえ、他の犬種以上に個体差が大きいため、一括りにすることはできません。
シェルティの中には、体高60cmや体重20kgといった、ボーダーコリーと見間違えるような大きさの子も存在します。
これは、小型化を進められていた歴史の中で、稀に発生する「先祖返り」ではないかと考えられています。
超小型のミニチュアシェルティとは?
個体差が激しいということは、大きい個体がいる一方で標準よりもかなり小さな「ミニチュア(豆)シェルティ」という個体も存在します。
特に小さなミニチュアサイズになると、体高33cm以下、体重5㎏程度とかなり小さなサイズてす。
大きなサイズの個体と比較すると、体高でおよそ倍、体重に至っては4倍ほどの差があることになります。
シェルティの平均体重・大きさ(体高)は?
成犬になったシェルティの大きさは平均体重が9~11kg、平均体高が35~37cmとなっており、メスと比べてオスの方がやや大きい傾向にあります。
一般的には小型~中型犬と認知されていますが、個体差が大きい犬種なので、平均よりもかなり小さかったり逆に大きな子もいたりするので、判断は難しいかもしれません。
シェットランドシープドッグという犬種が誕生して、およそ100年が経った現代でもサイズが安定していません。そのため、繁殖犬としての基準になるスタンダードは、特にサイズについて厳しい規定が設けられています。
シェルティの成長はいつまで?
成長の仕方に差があれば、その後の体の大きさにも違いは現れるものです。では、個体差が大きいシェルティは、成長の仕方にも差はあるのでしょうか。
シェルティの成長曲線
子犬の成長は成犬になるまでのおよそ1年の間続きますが、シェルティの場合概ね6ヶ月で一旦落ち着きを見せ、そこからさらに半年をかけて緩やかに成犬へと成長していくようです。
ただし、この度合いにも個体差があります。
少し早めの4ヶ月頃で成長曲線が緩やかになるようなら、成犬になっても小さめなままでしょう。
逆に、大きくなる子の場合一般的に緩やかになるはずの6ヶ月を過ぎてから急に成長することがあるので、成犬になるまで判断することが難しいです。
肥満予防はどうすればいい?シェルティの体重管理
愛犬の健康を考えるのであれば、肥満の予防は必要不可欠です。肥満になるということは、ただ体重が増加し太ってしまうというだけに留まらず、さまざまな病気のリスクが高まるというということになります。
しかし、個体差が大きいシェルティの場合、単純に体重数値を見ただけではそれが肥満なのか適正な体重なのか判断することはできません。
まずは【BCS】で肥満度のチェックを
シェルティは個体差が大きい犬種なので、平均体重をキープしていても、それが適正な体重とは限りません。同じシェルティでも、小さい子は5㎏、大きい子になると20㎏を超えるこもいるので、数字だけでは判断ができないのです。
では、愛犬が肥満かどうかどうやってチェックすれば良いのでしょうか。
ワンちゃんの痩せ具合・肥満具合をチェックする方法として、【BCS(ボディ・コンディション・スコア)】があります。
BCSは、見た目や触った際の脂肪の付き具合から、ワンちゃんの体型を5段階で評価する方法です。BCS3を標準体型として、BCS1が痩せすぎBCS2が痩せ気味、BCS4が太り気味BCS5が肥満と判断します。
ポイントは2つ。
目視による腹腰回りのくびれ具合の確認と、触った時のお腹や肋骨周りの脂肪の付き具合です。
参考サイト
飼い主のためのペットフード・ガイドライン ~犬・猫の健康を守るために~
食事と運動の管理も重要
ただし、記載されている内容はあくまでも目安なので、絶対にその量でなければならないわけではありません。
特にシェルティは個体差が大きいので、便の状態や愛犬の体重を見て量を調整してください。体重を量って体重の変化をチェックするのも大切です。
子犬は消化機能が未発達なのでフードをふやかして与えるようにして、成長に合わせて与え方を変えていきましょう。また、一度に多くの量を与えると内臓に負担がかかるので、生後6ヶ月頃までは1日3回に分けて、体ができあがってきたら1日2回にしてください。
成犬であれば、1回30分~1時間くらいの散歩を1日2回。マンネリ化しないようにコースを変えたりジョギングしたりと、変化をつけて満足できる散歩をしてあげましょう。
運動不足はストレスの原因になり、逆に運動欲を満たしてあげることができれば心身の健康が維持でき、問題行動を起こさなくなります。
毎日の散歩以外にも週1回程度、定期的にドッグランや広い公園などで思い切り遊ばせてあげられればベストです。
シェルティのサイズに合わせたケージの選び方
ペット初心者は、広い場所で生活できる方が快適と思いがちですが、実はワンちゃんは狭い場所を好む動物です。そのため何の区切りもない広い場所よりも、ある程度空間を区切ってあげた方がワンちゃんは落ち着いて過ごすことができます。
ケージやサークルは、ワンちゃんを狭い場所に閉じ込めていると思う方もいるようですが、実際はプライベートな縄張りを用意してあげるためのグッズなのです。
体のサイズ対してケージの大きさはどれくらいが理想?
ケージは室内の広い空間をあえて狭く区切るすることで、愛犬が安心して過ごせる場所を作るためのグッズです。そのため、大きければ良いわけではありません。犬は狭い場所を好む動物なので、解放感がある空間ではなく、少し不便に感じてしまうような狭さが良いでしょう。
ケージの大きさは、「ケージの中で頭の位置を変えられる、余裕をもって伏せができる広さ」が理想です。
また、広さだけでなく高さも重要で、犬が後ろ足で立った状態の1.5倍の高さが良いとされています。天井がないサークルタイプの場合、ある程度の高さがないと飛び越えて外に出てしまう恐れがあるので特に気を付けましょう。
まとめ
シェルティは個体差が大きい犬種です。そのため、スタンダードで標準とされるサイズは定められているものの、そこから大きく外れたサイズの個体も少なくありません。
生まれたばかりの子犬に大きな差はないため、成長してみないとどれくらいの大きさになるかは分からないのが実情です。
ある程度であれば、両親のサイズから将来の姿を予想することはできるので、シェルティの子犬を迎える際は、親犬の姿を確認しておくのもおすすめします。
著者/ブリーダーナビ編集部