パグのトイレトレーニングとは?初めてで不安な人へ

パグを含め、ワンちゃんを飼ううえで避けては通れないのがトイレのしつけです。
しつけの中でもトイレトレーニングは特に大変で、多くの飼い主さんが苦労していることでしょう。今回は、パグを家族に迎えて最初のしつけとなるトイレトレーニングについて詳しく解説していきます。

パグの子犬にトイレをしつけるのはいつから?

パグのトイレトレーニングとは?初めてで不安な人へ

トイレトレーニングは、ワンちゃんを迎えて最初に行うしつけです。
パグは手間がかからず比較的しつけやすい犬種といわれていますが、トイレに関してはどうしつければいいのでしょうか?

トイレトレーニングはお迎えしたその日から

人間もそうですが、トイレは毎日使うので、できるだけ早く、他のしつけよりも優先しておきたいところ。トイレトレーニングは、子犬を家に迎えたその日からスタートしたいので、事前に自宅にワンちゃん用のトイレを用意して環境を整えておきましょう。

個体差はあるものの、トレーニングを始めてからだいたい2〜3週間で少しずつ覚えてくれるようになります。それまでは、トイレの場所に誘導してあげて排泄を待ち、終わったら自由にさせてあげましょう。

トイレのしつけで用意するものと場所

トイレトレーニングを始めるためには、当然ですがトイレの準備が必要です。
ここでは、トイレの環境を整えるために、準備しておきたいものやトイレの設置場所について詳しく解説します。

パグ用のトイレの環境を整える

<準備するもの>
・サークル
・トイレシート
・トイレトレー
・クレート

小型犬のパグ用にトイレは、体の2~3倍のサイズが理想です。
大きすぎても落ち着かないし、サイズが大きいとその分値段も高くなります。しかし、小さすぎると今度ははみ出してしまい意味がありません。

サークルを用意して、その中にトイレトレーとクレートを置き、最初はどこで用を足してもいいように、サークル内全体に広くトイレシートを敷きます。成功したら少しずつトイレシートの面積を減らしていき、最終的にはトイレトレーに納まるようしつけてください。
また、オスの場合後ろ脚を上げておしっこをするため、壁と床にL字型になるトイレを用意するのもいいでしょう。

逆に、置いてはいけないものとして、ベッドや毛布があります。
こうしたフカフカしたものがあると、勘違いしてそこでトイレをしてしまうため、トイレトレーニングが終わるまでサークル内に置くのは避けましょう。

パグが覚えやすい場所にトイレを設置

トイレトレーニングを始めるには、まず愛犬にトイレの場所を覚えさせる必要があります。
パグが覚えやすいように、部屋の隅にサークルを置き、壁際の最奥にトイレトレーを配置するといいでしょう。

部屋の隅っこは、邪魔になりにくくパグも場所を覚えやすいのでおすすめです。
また、ワンちゃんはサークルに入っている間も、飼い主が見える位置にいようとする習性があります。そのため、トイレを手前に置くと常にトイレの上にいることになり、寝床とトイレを混同することになりかねません。

トイレトレーニングのやり方

パグ

トイレの準備ができてパグの子犬を迎えたら、いよいよトイレトレーニングの始まりです。
普段の接し方から、トイレのタイミング、その時の対処方法まで順を追って解説します。

普段は自由にさせてあげる

トイレトレーニングといっても、常にトイレの準備をさせるわけではありません。
普段は身構えることなく、ケージやサークル内といった愛犬のテリトリーで自由に行動させてあげましょう。

ただし、いつでもトイレに連れて行けるよう、飼い主さんはパグの様子に注意して、観察してください。尿意をもよおすような仕種を見せたら、トイレに誘導してあげましょう。

トイレの合図を知る

床のニオイを嗅ぎながらグルグル回るなど、特定の行動をし始めたら、トイレの合図です。どんな行動をするのかは個体差があるので、愛犬の癖や行動の特徴を覚えるようにしましょう。
特に、寝起きや食事後、運動後はトイレに行きたがるタイミングです。

食事と排泄のタイミングを毎日記録しておくと、食事からどれくらいで排泄することが多いのか、どの時間帯に排泄したがるのか傾向が分かるので、失敗を少なくできます。

トイレに誘導する

トイレの予兆が現れたら、愛犬を誘導した素早くトイレに移動させてください。
トイレに着いても、すぐに用を足してくれるとは限らないので、そのまましばらく様子を見ましょう。10〜15分程度経っても排泄する様子がない場合は、一度ハウスに戻してください。
その後、トイレの兆候が見えたら「トイレに誘導⇒様子を見る」を繰り返しましょう。

上手にできたらご褒美をあげる

無事トイレを成功したら、おやつなどのご褒美を上げましょう。一緒に遊んであげるのもおすすめです。

ただし、褒めすぎると興奮してしまい、なぜ褒められたのか忘れてしまうため、せっかくのしつけが台無しになりかねません。
喜ばせることは大切ですが、興奮しない程度に、愛犬の性格に合わせて褒めてあげましょう。

また、一回の排泄だけでは不十分な子もいるので、一度排泄しても終わったと油断せず、少し様子を見てあげてください。月齢によっては、1時間くらいの間隔で排泄をすることもあります。もちろん、個体差もあるので、愛犬の排泄リズムを把握することが大切です。

自力でトイレができるように

いつまでも飼い主が誘導していたのでは、将来お留守番を任せることができません。
そのため、ある程度トイレトレーニングを終えたら、愛犬が自発的にトイレに行ってくれるように習慣付けましょう。

そのためには環境づくりが大切です。
ワンちゃんは自分のおしっこの臭いでトイレの場所を判別するため、できる子は自然とトイレに行けるようになるかもしれません。

しかし、どうしても自分の足でトイレに行ってくれない場合は、おやつなどで誘導するのもいいでしょう。習慣が身に付けば、おやつなしでもトイレに行ってくれるようになります。

慣れてきたら、様子を見ながら自由に遊ばせておき、失敗せずトイレができるようになれば、トイレトレーニングは完了したと考えて良いでしょう。

トイレトレーニングで注意したいこと

トイレトレーニングは最初のしつけなので、失敗を繰り返して覚えていくことになるでしょう。どんなに覚えが早い子でも、おそらく2週間程度は付きっ切りで面倒を見てあげる必要があります。
では、どんな点に注意して、トイレを覚えさせればいいのでしょうか?

失敗しても絶対に怒らない

トイレのしつけに限らず、ワンちゃんのしつけ全般に言えることですが、もし失敗しても怒るのは止めてください。

仮に、トイレを失敗したことに怒っているのではなくとも、言葉が通じないパグは何に怒られているのか分かりません。そのため「トイレをしていて怒られた」ことだけを覚えてしまい、それ以降排泄行為自体を怖がるようになり、飼い主の前でトイレに行かなくなってしまいます。

しつけの基本は怒るではなく「褒める」方向で、トイレに成功したら思い切り褒めてあげて、失敗しても反応せずスルーしてあげましょう。

また、失敗した排泄物は、すぐに片付けるようにしてください。
臭いを残したままにすると、そこがトイレの場所と勘違いしていまい、いつまで経ってもトイレができるようになりません。何より、ワンちゃんはキレイ好きなので、ストレスを与えることになってしまいます。

トイレシートと間違えるものを置かない

トイレトレーニングで何よりも大切なのは、「トイレを失敗しない環境作り」です。
まだトイレに不慣れな子犬が間違えないように、できるだけトイレシートと似た感触のものは置かないようにしてください。

例えば、子犬はマットやカーペットといった柔らかいもの上で粗相してしまうことが多いため、サークルの中に犬用ベッドや毛布を入れるのは、トイレトレーニングをマスターしてからにしましょう。

愛犬のサイズに合わせる

「トイレが上手にならない」「おしっこがはみ出してしまう」という失敗の原因は、愛犬にトイレのサイズが合っていないかもしれません。

トイレトレーは、ワンちゃんの体長の1.5倍程度はないと収まりきらず、あまりにもワンちゃんの大きさとピッタリすぎると、排泄物がはみ出しやすくなります。

また、オスで後足を上げて用を足す癖がついている子ははみ出しやすいので、L型のトイレに変えてあげるなどの対策をするのもいいでしょう。

オスの「足を上げるおしっこ」はやめさせられる?

散歩中のワンちゃんが片方の後足を上げておしっこをする姿は、外飼いが当たり前だった一昔前であれば良く見た光景です。
しかし、室内で飼うことが一般的となった現代において、このやり方は問題があるため止めさせた方が良いでしょう。

マーキング癖がつかないうちに去勢手術の検討も

未去勢のオスは、本能的に片足を上げて排尿します。これは、より高い位置にマーキングすることで、自分の優位性を示すための行為です。

外であれば問題ないのですが、室内飼いの場合トイレも室内で行うことになるので、この排尿方法だとおしっこが飛び散ってしまい、トイレシートからはみ出してしまいます。
これでは、いくらトイレトレーニングをしても、なかなか上手に排泄させることは難しいでしょう。

片足を上げる排尿は、ホルモンの影響と言われています。
そのため去勢手術をすることで解消が見込めますが、一度身に付いてしまうと簡単には直りません。

子犬が去勢手術できるようになる時期は、一般的には6ヶ月齢から。それ以前に足を上げて排尿することは少ないので、去勢手術をする際は時期も考慮しましょう

ほかのワンちゃんの真似をすることも?

人間もそうですが、子どもは人の真似をします。
そのため、一度片足を上げておしっこをしているワンちゃんの姿を見ると、それを真似て自分もやろうとするかもしれません。

一度身に付けてしまった癖は、難しいですが矯正ができないわけではありません。
排尿時に上げた片足を下ろさせたり、トイレのタイミングを飼い主側でコントロールするなど試みてみましょう。

場合によっては、トレーナーさんなどのしつけのプロにお任せするのもいいかもしれません。
「どうしても直らない」という場合は、L字型のトイレトレーを購入してそれを利用するのもいいでしょう。

パグがトイレで寝ちゃう…なんで?

「トイレで寝てしまって思うようにおしっこをしてくれない」という話を聞くことがあります。
これは、パグからすればトイレで寝ているのではなく、トイレを寝床だと勘違いしているだけかもしれません。

トイレを寝床と勘違いしているかも

飼い主が用意したトイレで眠ってしまうのは、パグがそこをトイレと認識しておらず、寝床と勘違いしている可能性があります。こうなると、そこでは排泄しなくなるので、そのままではトイレトレーニングができません。

ワンちゃんは寝床の近くでは排泄しないという習性があるので、まずは寝床がどこなのか、理解させることから始めましょう。

パグにお気に入りのおもちゃを与え、落ち着いて過ごせる場所にそれを置けば、自然とそこにいる時間が長くなります。そうして寝床が決まったら、改めて離れた場所にトイレを設置するようにするといいでしょう。

成犬になってからトイレをしつけることはできる?

ワンちゃんを飼ううえで、「しつけは子犬の頃から」という話をよく聞くと思います。確かに子犬の頃から始めた方が覚えが早くしつけやすい傾向がありますが、では、成犬になるとしつけはできないのでしょうか?

「成犬だからできない」ということはありません

結論から言えば、成犬になってもトイレトレーニングは可能です。
しかし、真っ新な状態の子犬と比べ、成犬はある程度自分の世界ができてしまっています。
成犬を新たにしつける場合、一度その世界の一部を壊してから教える必要があるので、その分の手間がかかってしまうのです。

また、トイレトレーニングにおける成犬と子犬との違いは、トイレの回数の違いです。子犬はおしっこを溜めておく膀胱が未発達で小さいため、30分間隔で排泄しますが、成犬の場合溜めて置ける容量が多いので、トレーニングの機会が少なくなります。

こうした理由から、子犬に比べトイレトレーニングは時間がかかってしまうので、気長にしつけてあげましょう。

どうしても難しい場合は、しつけ専門のトレーナーやしつけ教室を利用して、プロにお願いするのもおすすめです。しつけのプロであれば、適切なトレーニングを行ってくれるでしょう。

ここで紹介した以外の「おすわり」「まて」「ふせ」といった基本的なしつけに関しては、下記ページで詳しく解説しています。こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
パグのしつけ方法は?噛み癖や吠え癖・おすわり・まて・ふせなど パグのしつけ方法は?噛み癖や吠え癖・おすわり・まて・ふせなど

まとめ

トイレトレーニングは、ワンちゃんんを迎えて最初に行うしつけであり、初心者が一番つまずきやすいしつけでしょう。しつけの覚えやすさには個体差があります。パグは基本的にコミュニケーションがとりやすい犬種なため、今回の記事を参考に、怒らず褒めながら余裕を持ってトレーニングしてください。

下記ページでは、パグの性格などの基本的な情報を掲載しています。こちらも合わせて参考にしてみてください!
パグの性格は?飼いにくい? パグの性格は?飼いにくい?
また、これからパグを飼おうと考えている方は、一度ブリーダーの犬舎に見学にいき、話を聞いてみてはいがかでしょうか?トイレトレーニングをはじめ、さまざまなしつけについて解説してくれます。また、お迎えした後でも悩みや疑問などの相談に乗ってくれる心強い味方になってくれますよ!

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