ポメラニアンは人懐こく賢い犬種なので、初心者でも飼いやすい犬種の1つですが、寂しがりやな性格なので、お留守番できるのか不安に思う方も多いと思います。
上手に留守番してもらう方法、一人暮らし・共働きで飼う上でのポイントを確認していきましょう。
一人暮らしでポメラニアンを飼う鍵はお留守番!
photo by DrNickStafford
一人暮らしの方がワンちゃんを飼う場合、最も大きな心配ごとの1つがお留守番ではないでしょうか?
愛犬をひとりにして寂しい思いをさせることもそうですが、何より飼い主の自分が見ていないところでどんな行動を取るのか不安になってしまいますよね。
ポメラニアンに長時間のお留守番はさせられる?
ポメラニアンは、寂しがり屋なので留守番は苦手。いつも飼い主と一緒にいたいと思う傾向があるので、飼い主が不在になると不安からストレスを溜めてしまい、吠え続けることがあります。
とはいえ、留守番が全くできないというわけではなく、しつけ次第で問題なくお留守番ができるようになってくれます。家を空ける時間が長いのであれば、初めから留守番のしつけを前提に考えておきましょう。
お留守番のしつけはどうやるの?
ポメラニアンに留守番をしつけるには、ひとりですごす時間を苦痛だと感じさせないようにすることがポイントです。
まずは、極短い時間ひとりにさせることから始めましょう。
手始めに、ポメラニアンをケージに入れ、視界からいなくなるように、飼い主は部屋の外に出てください。そして、部屋の中にすぐ戻ります。
最初はほんの一瞬でもいいので、「飼い主がいなくなっても必ず戻ってくる」と学ばせましょう。部屋の中に戻るまでの時間を少しずつ長くしていけば、次第にひとりですごす時間を受け入れてくれるようになります。
ただし、部屋に戻ってポメラニアンが喜んでも、すぐに構ってはいけません。
ここで相手をしてしまうと、「騒いだら飼い主が帰ってきた」と、自分の要求が叶ったと間違えて覚えてしまい、ひとりになった瞬間騒ぐようになってしまいます。
ポメラニアンの興奮が落ち着いてから、思い切り褒めてあげてください。
根気よく続けていれば、慣れて落ち着くようになってくるので、ひとりでいさせる時間を少しずつ延ばしていきましょう。最終的には、ひとりでいることにも慣れて、お留守番を任せても大丈夫なようになってくれます。
お留守番のためにも!覚えさせたい基本的なしつけ
ポメラニアンを飼ううえで、基本的なしつけ以外にもトイレや無駄吠え、噛み癖のしつけは最低限やっておかなくてはなりません。
特に、ポメラニアンの鳴き声は甲高く、電車内の音と同程度の騒音レベルといわれるほどなので、ポメラニアンの無駄吠えはできるだけ早く止めさせたいところです。
下記ページでは、トイレや吠え癖など、ポメラニアンを飼う上で必要なしつけについて詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
ポメラニアンのしつけは難しい?噛む・吠え癖・トイレなどのしつけ方
マンションやアパートで飼う前に知っておくべきこと
最近は、ペットを飼うことができる集合住宅も増えてきました。
それでも、鳴き声などの問題行動をさせないための、近隣の住民への配慮は必要不可欠です。
安全に暮らせる生活環境を整える
ポメラニアンの祖先は、寒冷地に住んでいたサモエドといわれていることもあり、寒さには強いのですが、反面暑さには弱い犬種です。そのため、特に夏場の温度管理には気を付けるようにしましょう。
温度管理で気を付けたいのは、人間とワンちゃんとでは適温が異なるということ。そのため、エアコンの設定温度は、愛犬が快適に暮らせる室温に設定するようにしてください。
夏場の室温管理は命に関わりかねない問題です。下記のページではワンちゃんを飼ううえで知っておきたい暑さ対策について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
また、小型犬であるポメラニアンは、骨が弱い犬種です。
人間からした何てことのないちょっとした段差であっても、ポメラニアンは脱臼や骨折をしてしまう恐れがあります。座っている飼い主さんの膝の上から飛び降りただけで、大きな負担になってしまうほどです。
また、フローリングなどの滑りやすい床の場合、それだけで関節に負担がかかってしまいます。
そのため、ポメラニアンを飼う際は「登るものがない」「段差をなくす」「滑らないようにする」といった環境を整えてあげましょう。
小型犬のポメラニアンにも散歩は必要
ポメラニアンは、小柄ながら元気が良く活発で、遊ぶことや運動がとっても大好きな犬種です。そのため、時間はそこまで長くなくていいものの、ストレス発散のためにも、毎日お散歩に連れて行くようにしてください。
目安は、1回15分程度を1日2回、朝夕と分けて散歩に出掛けるといいでしょう。
天候や用事などで散歩に行けない日は、室内で思い切り遊んであげれば、必要な運動量はクリアできます。
抜け毛が多いポメラニアンには、お手入れが欠かせない
ポメラニアンはダブルコート(二重構造)の被毛を持つワンちゃんです。そのため、年中抜け毛が多く、ブラッシングなど被毛のお手入れは欠かせません。
可能であれば毎日、少なくとも週に3回は丁寧にブラッシングしてあげるといいでしょう。
ただし、過度にブラシをかけると必要な毛まで抜けたり皮膚を傷めたりすることになります。ブラッシングはゆっくり丁寧に力を入れず、数回に分けて優しく行ってください。
仕上げにコームで流れを整えて、引っかかりがないようなら十分でしょう。
下記ページでは、抜け毛のお手入れの他にも、上で紹介した生活環境や散歩についても詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
もしもの時に備えて、受け入れ先の準備やペットホテルの利用も
飼い主が独り暮らしの場合、どうしても留守番が多くなりますが、もしものときに備えてお世話をしてくれる場所を確保しておくことも必要です。
例えば、出張や旅行などで長期間の留守番が避けられない時。1日程度ならともかく、連日のお留守番は、慣れた子でも厳しいかもしれません。そんな時は、ペットホテルの利用も選択肢にいれてください。
一口にペットホテルといっても、その形態は様々で、動物病院を併設したペットホテルや、駅地下・空港内のペットホテルなど、多岐に渡ります。愛犬にはどんな所が合うのか、飼い主であるあなたはどんなことを望むのか、ニーズに合ったペットホテルを選ぶといいでしょう。
ペットホテルの利用は、ワクチン接種などの条件がある場合がほとんどなので、事前に調べておく必要があります。
あると便利なおすすめグッズ!
一人暮らしでワンちゃんを飼う場合は、どうしても愛犬と一緒にいる時間が減ってしまいます。そこで、飼育にかかる手間をできるだけ減らすために、あれば便利なグッズを紹介します。
自動給餌器
自動給餌器は、文字通り自動的にフードをあげられる便利なグッズです。事前にフードをセット、設定しておくことで、留守番をさせている最中でも、愛犬を食事させることができるので、お腹を空かせる心配がありません。
大量のフードを入れることで長期間の給餌が可能なフードストッカータイプや、食べる量を1回ずつ正確に量ることができ、ウェットフードも給餌できるトレイタイプがあります。
中には、スマートフォンで遠隔操作が可能な物や、カメラ機能付きで愛犬の状態を確認できる機器もあるので、どんなものが合っているのか、機能を確認してから購入するといいでしょう。
ペットカメラ
ペットカメラは、お留守番中の愛犬を見守ることができるグッズです。
飼い主としては、ひとり残した愛犬が心細くしていないか、問題行動をしていないか、どんな様子か心配になるもの。そんな時に役立つグッズが、ペットカメラです。
カメラでただ様子を映すだけでなく、愛犬とお話できる機能やおやつをあげる機能を持ったものなど、商品によって性能がかなり異なります。
基本的には、カメラで撮影した映像をスマートフォンで確認するため、利用するには室内のネット環境が必須。また、スマートフォンのデータ通信量に余裕があるのか確認しておきましょう。
空気清浄機
ワンちゃんとの生活で、どうしても無視できないのがニオイや抜け毛です。飼い主本人は気にならなくても、周りの人間が気にする場合もあります。
そこで用意したいのが、ペットのニオイや抜け毛対策に高い効果が期待できる、消臭機能つきの空気清浄機です。
ニオイを消すことを目的とした脱臭機では、抜け毛までは対処できませんが、消臭機能つき空気清浄機は、脱臭機能に加えて空気中に浮遊するペットの抜け毛やチリ、花粉などを集めて除去する効果が期待できるので、ワンちゃんのいるお宅には最適です。
まとめ
ポメラニアンとの暮らしの中で、お留守番してくれるかどうかは、とても大きな問題です。
寂しがり屋で興奮しやすい性格のため、しっかりとしたしつけができていないと、留守番を任せるどころか、ひとりになった途端に問題行動を起こすこともあります。
しかし、愛犬のペースに合わせて、焦らず時間をかけてしつければ、他の犬種と同等かそれ以上にお留守番をこなしてくれるようになります。今回の記事を参考に、無理のない範囲でしつけてあげてください。
ポメラニアンのしつけに関しては、ポメラニアンの専門家であるブリーダーから話を聞くのが一番です。犬舎に見学に行き、一度多くの子犬と触れ合ってみてはいかがでしょうか?ブリーダーにしつけなどの疑問や不安を相談してから迎えれば、最初に何をすればいいのか戸惑うことなくしつけることができるでしょう。
「ポメラニアンの子犬を迎えたい」「ポメラニアンの犬舎を見学したい」という方は、下記の「子犬を探す」ボタンから、ぜひ一度ご覧になってください。
著者/ブリーダーナビ編集部