キラキラの瞳に豊かな表情を浮かべ、フサフサの被毛に身を包んだペキニーズは、他の犬種にはない多くの魅力を持つ犬種です。
毛色の違いで大きく印象が異なり、さまざまな表情を見せてくれます。
本記事では、そんなペキニーズの毛色について詳しく見ていきましょう。
目次
ペキニーズの毛色は何種類?
ペキニーズの被毛は、抜け毛が多いダブルコートで、年2回の換毛期があります。
その一方で、放っておくと伸び続ける被毛でもあるため、抜け毛の対策と伸び続ける被毛のお手入れが必要な犬種です。
そんな特徴のある被毛を持つペキニーズは、どんな種類の毛色があるのでしょうか。
また、ペキニーズの抜け毛について知りたい方は、下記のページをご覧くださいね。
ペキニーズの抜け毛は少ない?多い時期はある?カットやお手入れも
あらゆる毛色が認められている?
ペキニーズの毛色は代表的なホワイトをはじめ、レッド、フォーン、クリーム、ブラックなど、血統書を発行している団体「JKC」ではあらゆる色が認められています。
また、単色以外にも2色のバイカラーや、3色以上が混じったパーティーカラーも存在し、カラーバリエーションも豊富な犬種です。
例外として認められていない毛色も
上述したように、ペキニーズはあらゆる毛色がスタンダードとして公認されている犬種ですが、一分例外も存在します。
それが先天的に色素が欠落した【アルビノ】と、ユーメラニンと呼ばれる黒~茶褐色の色素を持つ【レバー】です。
この2色は遺伝的に問題があるため、JKCのスタンダードからは外れています。
ペキニーズの代表的な毛色「ホワイト(白)」
日本では、ペキニーズといえばホワイト(白)でしょう。フワフワな真っ白い被毛は、まるで動く綿アメのような可愛らしさが魅力です。また、大きな瞳や表情がハッキリと分かるのも、白の特徴といえます。
クリームやベージュよりの白もあり、一言で白といっても色味に幅があり、見比べるとその違いが分かるでしょう。
汚れが目立つので、定期的なシャンプーやトリミングといった毎日のお手入れは欠かさないようにしてください。
ペキニーズの代表的な毛色「フォーン」
フォーンとは、黒みのある茶色い毛色で、毛色としては単色ですが、黒い色が入ったように見えるのが特徴です。
黒色の入る箇所は口周りや耳先、しっぽなど個体差があり、そうした違いが他の毛色にはない個性となっています。特に顔周りに黒が入る個体は「フォーン・ブラックマスク」と呼ばれることも。
ホワイトとのバイカラー「フォーン&ホワイト」も存在し、ホワイトよりも汚れは目立ちにくいでしょう。
ペキニーズの代表的な毛色「ブラック(黒)」
全身をつやのある黒い毛で覆われた毛色で、胸や足先に白い毛が混じったホワイトマーキングやホワイトとのバイカラーであるブラック&ホワイトの個体もいます。
また、柴犬やチワワのように、茶色い眉毛模様が表れるブラックタンという珍しいパターンも存在します。
ペキニーズの代表的な毛色「パーティー」
パーティーカラーは、白地に1色、または2色のはっきりした色の斑が混じった毛色で、特定の毛色というわけではありません。
ペキニーズのパーティーカラーは、主に【白&黒】【白&茶】【白&黒&茶】の3種類です。班は、左右均一に表れます。
ペキニーズの代表的な毛色「クリーム」
ホワイトと似た毛色で、白に淡い黄色が混ざったようなカラーです。
単色なので、基本的に全身クリーム一色の毛色ですが、部分的に濃かったり薄かったりするので、同じクリームでもよく見れば個体差があることがわかるでしょう。
ホワイトやフォーンと比べ、クリームの子犬が産まれる確率はやや低いようです。
ペキニーズの代表的な毛色「レッド」
フォーンに似た、明るい赤褐色といえるやや赤みがかった茶色です。フォーン同様、顔回りなどに黒い毛が混じりことがあり、顔に黒毛が集中すると「ブラックマスク」と呼ばれます。
【レッド&ホワイト】【レッド&ホワイトマーキング】などのバリエーションも存在します。
ペキニーズはどんな犬種?
特徴的な見た目と被毛を持つペキニーズは、他の犬種とは明確な違いを持ち、正に唯一無二の犬種といえるでしょう。
ここでは、ペキニーズとはどんな犬種なのか、そのの特徴を紹介します。
性格や特徴
小型の愛玩犬として飼育されてきた歴史を持つペキニーズは、首周りの豊かなたてがみのような毛が特徴的な犬種です。がっちりした前足と細めの後ろ足、ずんぐりした首回りという体型を長毛で覆っています。
気品ある見た目通り、自立心にあふれとても勇敢な性格をしており、クールで気まぐれ。必要以上に甘やかされたり抱っこされたり、ベタベタされるのを好みません。
また、攻撃性はそれほど強くありませんが、一度ケンカになると自分からは引かない頑固な一面もあります。
大きさや寿命
ペキニーズは小型犬に属する犬種で、平均体高は20cm前後、平均体重はおよそ5㎏となっています。小型犬の平均的な大きさは、体高28cm、体重3.6~4.1kgとなっているので、体高比べると重めな体格といえるでしょう。
平均寿命は12〜15歳で、小型犬の平均寿命よりもやや長生きな犬種です。また、正式な記録ではありませんが、もっとも長生きしたペキニーズは18歳といわれています。
ペキニーズの歴史
ペキニーズに関する最古の記録は8世紀と、犬種としての歴史は大変古く、唐の時代にはその存在が確認されています。
ペキニーズの基になったのは、チベットの犬「チベタンスパニエル」で、仏教やラマ教といった宗教の影響で「獅子」のたてがみを持つ犬を求めて現在の姿に改良されました。
中国の歴代皇帝に献上された歴史があり、宮廷内で厳格に管理されていましたが、1860年のアヘン戦争で中国がイギリスに敗れたことで、国外に持ち出されることになります。
イギリスに渡ったペキニーズは、その後ビクトリア女王によって飼育・繁殖され、ドッグショーに出陳されたことをきっかけに人気に火が点きます。
イギリスからヨーロッパ諸国へと広がったペキニーズは、現在のように世界中に広まっていきました。
まとめ
ペキニーズの毛色は、一部の例外を除き基本的に全て認められており、毛色が豊富な犬種といえるでしょう。
加えて、色の濃淡やマーキングの入り方によって、同じ色でもまるで違う印象になる個性あふれる犬種です。
どんな毛色のペキニーズを迎えようか迷ったら、今回の記事の内容も参考にしてみてくださいね。
ペキニーズの飼い方や性格については下記ページで詳しく解説しています。
著者/ブリーダーナビ編集部