中国の皇帝が独占したかった犬種!ペキニーズの歴史的な魅力を紹介

中国の皇帝が独占したかった犬種!ペキニーズの歴史的な魅力を紹介
photo by Kaz

中国の宮廷で寵愛されてきたペキニーズは、魅力あふれる特徴的な外見と飼い主以外になつきにくいというワンちゃんらしからぬ性格の犬種です。

門外不出で長い間大衆の目に晒されることがなかったペキニーズは、阿片戦争という歴史の転換期をきっかけにイギリスへと渡り、その後世界各地で人気を博しました。
今回は、そんな他に類を見ないペキニーズを紹介します。

ペキニーズの原産国(先祖)・大きさ・寿命は?

原産国中国
大きさ(体高)20cm前後
理想体重オス:5kgを超えてはならない
メス:5.4kgを超えてはならない
平均寿命12~15年

「まるで猫のような性格の犬」といわれるペキニーズは、独立心が強く頑固、飼い主にも素っ気ない態度を取る、およそ愛玩犬とは思えない性格をしています。

そのため、従順で甘えん坊なワンちゃんを期待していると肩透かしをくらってしまうかもしれません。反面、猫のようにマイペースで中々思い通りにならないため、飼い主だけに稀にみせる表情にグッと来る人も少なくありません。

ペキニーズの特徴や性格など、さらなる魅力を知りたいという方は、下記のページをご覧ください。

ペキニーズの歴史について知ろう

1000年以上の歴史を持つ犬種

ペキニーズという犬種の歴史は大変古く、8世紀頃――唐の時代には絵画で存在が確認できます。宗や元の時代の飼育記録も残っていることから、記録だけでも1000年以上の歴史が確認できる犬種です。
しかし、これは記録上確認できる証拠というだけで、実際にはそれ以上昔から――おそらく、紀元前には個別の犬種として存在していたのではないか、と推測されています。

ペキニーズの元となったのは、チベットの僧侶が飼育していたチベタンスパニエルという説が濃厚です。そのチベタンスパニエルを基に、仏教やラマ教の教えに出てくる伝説上の「獅子犬」をイメージして、その姿に近づけるため改良をして生み出されたのが、現在のペキニーズといわれています。

そんなペキニーズは、皇帝への貢物として献上され、宮廷でのみ飼育を許されていました。
宮廷で神聖な犬として扱われるようになったペキニーズには、皇族の棺を墓まで先導するという役割が与えられ、西太后の葬儀の際には、棺を先導したモータンという名前のペキニーズが有名です。

<宮廷から世界へ>
ペキニーズが国外へ持ち出されたのは、阿片戦争が終わった1860年のこと。イギリス軍が紫禁城で見つけた5頭のペキニーズを持ち帰り、その内の1頭を犬好きだったビクトリア女王へ献上したことをきっかけに、イギリスでも交配が始まりました。

しかし、イギリスに渡ってからもしばらくは、飼育が許されたのは貴族など一部の裕福な人たちのみ。ペキニーズが一般に広まったのは、1893年に初めてドッグショーに出陳されたことがきっかけです。
鼻ぺちゃの愛くるしい表情と個性的な性格は人々に受け入れられ、ペキニーズは瞬く間に人気の犬種になりました。

こうして世界的に広がっていったペキニーズですが、日本にはいつ頃渡ってきたのかは定かではありません。現在、日本では3,000頭を超えるペキニーズが飼育されています。

ペキニーズは「北京の犬」

ペキニーズという名前の由来は、原産国である中国の都市「北京(Peking)」から。ただし、現在のアルファベット表記は「Beijing」なので、当時の「Peking」という綴りが名前の由来です。
英語圏では「ピーク(Peke)」という愛称で呼ばれており、ペキニーズのような鼻ぺちゃ顔の動物は、「ピークフェイス(Peke Fafe)」と呼ばれています。

ちなみに、中国国内ではペキニーズではなく、「京巴(ジンパー)」という名称で呼ばれています。

まとめ

中国の宮廷で飼育されていたという、とてもインパクトのある歴史を持つペキニーズ。経歴だけでなく、見た目も性格も、ほかの犬種にはない実に独特な犬種です。
外見や中身に加え、犬種としての歴史まで理解できると、より一層ワンちゃんのことが愛おしくなりますね、

今回紹介したペキニーズをはじめ、ブリーダーナビではとても可愛らしい子犬をたくさん紹介しています。
お気に入りの子を見つけて、楽しいペットライフを送ってみてはいかがでしょうか?

ペキニーズの飼い方について気になる方は、こちらの記事をご覧ください。

初心者向けペキニーズの飼い方!飼いにくい犬種なの? (2) 初心者向けペキニーズの飼い方!飼いにくい犬種なの?

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