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ペキニーズは飼いやすい犬種?
ペキニーズは温和で攻撃性が低いので、小さな子どもがいるご家庭でも安心して飼うことができるでしょう。とはいえ、人懐こいわけではなくひとりで行動することが多いので、子どもの相手としては期待できないかもしれません。
また、小型犬というと細く高い声で鳴くイメージですが、ペキニーズは吠えることが少なく、イタズラしたり暴れることもそれほどありません。
総じて、犬らしくない、猫のようにマイペースな性格といわれています。
そのため、甘えてほしい人には物足りないかもしれませんが、手間がかからないという点では飼うのが楽な犬種といえるでしょう。
抜け毛が多くて飼うのが大変?
ペキニーズの特徴といえば、ボリュームのある豊かな被毛でしょう。
その見た目の印象通り、ペキニーズの被毛はダブルコートの犬種の中でも特にアンダーコートの量が多いため、抜け毛量もかなり多めです。
そのため、毎日のブラッシングは元より、定期的なシャンプーなど、被毛を美しく保つためのお手入れは欠かせません。
赤ちゃんや子供と一緒でも大丈夫?
性格の項目でも解説しましたが、ペキニーズは猫のようにマイペースな犬種です。
そのため、基本的に人に構われるのが好きではなく、飼い主に抱かれることすら嫌がる子も少なくありません。無理に抱こうとすると威嚇してくることもあるので、慣れるまではペキニーズのペースに合わせてあげましょう。
こうしたひとりでいることを好む性格から、小さなお子さんがいるご家庭向きとはいえない犬種といえます。
また、こうした人見知りなところは犬や他の動物に対しても同様です。
お散歩やドッグランに出かけても、積極的にコミュニケーションをしにいくタイプではないので、家族以外の人や動物が多い場所には無理に連れて行かない方がいいかもしれません。
男の子と女の子で飼いやすさの違いは?
ワンちゃんを迎える際、「男の子と女の子どちらが飼いやすいのか」と考える方も少なくないかもしれません。
一般的には、オスはやんちゃで甘えん坊、メスはマイペースで落ちつきがあるという特徴があるようです。
では、ペキニーズはどうなのでしょうか。
基本的には上記の通りですが、メスのペキニーズは場の空気を読みつつも、特有の猫のような性格がより強く現れる傾向があります。
そのため、家を留守にする機会が多いご家庭にはメスの方が向いているといえるでしょう。
ペキニーズを飼うために準備するもの
迎える前に買い揃えておきたい物
- 寝床
- トイレ
- 食器
- 給水器
- ケージ/サークル
- ドッグフード
- おもちゃ
それぞれのグッズの選び方や必要な理由など、詳しくは下記リンク先のページをご覧ください。
これだけは揃えたい!子犬を飼うために準備しておきたいグッズ紹介
ペキニーズを飼うための環境
床が滑らないように
小型犬は骨が細く関節が弱い傾向にあります。そのため、フローリングなどで滑らないように踏ん張っていると、立っているだけで骨や関節に負担がかかってしまい、ケガをしやすくなります。
滑りやすい環境でペキニーズを飼う場合、絨毯やカーペットを敷いてあげられれば安心です。
また、毛が伸びて肉球にかかると滑りやすくなってしまうので、足裏の毛は定期的にカットしてあげてください。
温度管理
ダブルコートの被毛を持つ犬種の中でも、特にアンダーコートの量が多いといわれるペキニーズは、寒さに強い反面、暑さにはとても弱いです。
さらに短頭種ということもあり、パンティングによる放熱が苦手で熱中症になりやすいので、とにかく夏場の健康管理には注意しましょう。
対策として、定期的な水分補給を忘れず、エアコンは常に点けた状態で25℃程度をキープするようにしてください。
また直射日光を避けるためにケージを窓際から離して設置するほか、散歩に出かける場合日が出ている時間帯は避けて、早朝や日没後に外出するようにしてください。
お手入れで注意したいこと
ペキニーズはダブルコートの被毛で、特にアンダーコートが多く密集しているため、毎日のブラッシングは欠かせません。特に換毛期になると1日1回のブラッシングでは足りないほど大量の毛が抜け落ちるので、掃除も大変です。
ブラッシングは表面を撫でるだけでなく、丁寧にかき分けてスリッカーブラシやコームを使い根元からとかしていき、絡んだ毛をほぐしていきましょう。
詳しい被毛のお手入れ方法はこちらの記事をご覧ください
顔のお手入れも必要不可欠
ペキニーズで特に気を付けたいのが、顔のお手入れです。
他の短頭種ほどではありませんが、ペキニーズの顔にはしわがあるので、定期的にお手入れしてあげないと汚れがたまってしまい、皮膚病や臭いの原因になってしまいます。
ペット用のウェットティッシュや綿棒を使い、毎日のブラッシングとセットでお手入れしてあげると良いでしょう。
ただし、強くやると傷をつけてしまう恐れがあるので、やさしくしわをなぞるように汚れを拭きとってあげてください。綿棒はぬるま湯で湿らせることで、汚れが落としやすくなります。
お手入れが終ったら、最後にしっかり乾燥させることも大切です。
生乾きのままだと、雑菌が繁殖しやすい環境にしてしまうので、せっかくきれいにした意味がなくなってしまいます。
しつけについて
ペキニーズは年齢に比例して自尊心が高くなっていく傾向があるので、他の犬種以上に早い時期からしつけを始めたいところ。そのプライドの高さから、厳しく叱るようなしつけは逆効果になりかねないので、基本的には褒めて伸ばす方向でしつけるようにしましょう。
ペキニーズは賢く学習能力が高い犬種ですが、猫っぽい性格からも分かるように飽きっぽいところがあります。この飽きっぽさから、ペキニーズはしつけが難しいと言われることがあります。
ペキニーズをしつける場合は、根気強くマンネリにならないようなしつけを心がけてください。
おすわり
ワンちゃんのしつけの基本となるしつけが「おすわり」です。このおすわりを身に着けることで、「まて」や「ふせ」といった他のしつけを教えるのがスムーズになります。
「おすわり」は、さまざまなタイミングで使えるので便利です。
まて
「まて」は愛犬の行動を止めることができるので、散歩中に何かあっても周囲の人たちだけでなく愛犬の安全も守ることができるでしょう。
「まて」を解除するための「よし」とセットで覚えさせます。
ふせ
「ふせ」は、その場でお腹を地面につける姿勢をさせることで、「おすわり」や「まて」よりも強く愛犬の行動を制限することができます。
犬が寝る時の姿勢に近い格好になるので、愛犬をリラックスさせることもできます。
著者/ブリーダーナビ編集部