仏語で蝶を意味するパピヨンは、その名の通り蝶のように優雅で大きな立ち耳が特徴の犬種です。長く美しい被毛のお手入れのために、カットを考えている方もいるでしょう。
本記事では、パピヨンの被毛のカットについて詳しく解説します。
パピヨンの人気カットスタイル集!
パピヨンはカットが必要な犬種ではありませんが、特徴的な飾り毛をアレンジすることでさまざまなカットスタイルが楽しめます。
ここでは、パピヨンの代表的なカットスタイルを4つ紹介します。
飾り毛カット(ミッキーカット)
パピヨンの特徴的な耳の毛を丸くカットしたら、飾り毛カット(ミッキーカット)の出来上がりです。
耳を丸くするスタイルは他の犬種でも見られますが、パピヨンの場合耳が大きくなるので、まるでミッキーのようなシルエットになります。
耳を目立たせるために他を短くカットするので、サマーカットとしての役割も果たします。
テディベアカット(まんまるカット)
他の犬種にも見られるスタイルで、顔全体を丸くカットすることで、まるで熊のぬいぐるみのようにまん丸になります。
毛量がある程度多くないときれいな形にならないので、チャレンジする前に一度相談してみると良いでしょう。
サマーカット
パピヨンのサマーカットは、特徴的な耳の飾り毛を残して、体だけ短くするスタイルが主流です。
長い被毛を短くカットすることで全体的にスッキリし、顔の小ささが強調されるため華奢で可愛らしい印象に仕上がります。
ただし、被毛を短くカットすることによるデメリットもあるので、トリマーさんに相談して、短くし過ぎないように注意してください。
ふわふわカット
パピヨンの定番ともいえるカットスタイルで、安全面や衛生面に配慮しつつ、全身の飾り毛をやや短めに丸く整えることで可愛らしい仕上がりになります。
パピヨンらしさを残しつつお手入れが楽になり、リボンなどのアクセサリーと相性が良い、女の子におすすめのスタイルです。
パピヨンはカットすると毛質が変わる?
人間の髪の毛であればカットしてもすぐに伸びてきますが、パピヨンの被毛は一度カットすると元に戻らない可能性があります。そのため、パピヨンの毛をカットするのであれば、プロに相談したうえで判断するようにしましょう。
そもそもパピヨンはカット不要?
ワンちゃんの中には、抜け毛が少なく被毛が伸び続ける犬種もいますが、パピヨンは基本的にカットの必要はありません。
被毛が伸びて長くなることが珍しいため、地面に着くまで毛が伸びたパピヨンはドッグショーで評価されるほどです。
しかし、必要がないとはいえ、カット自体に問題はないので、好みや状況に応じてカットしてあげるのも良いでしょう。
カットで毛質が変わることも
パピヨンの被毛は一度カットすると、カットした部分が伸びにくくなったり毛質が変化してしまったりします。元々伸びにくいので、生え揃うまでに長い時間が必要で、その間は不格好な見た目になってしまうことも。
また、毛質が変わってパサパサになってしまい、元通りの美しい毛並みには戻らない可能性もあります。
パピヨンの被毛をカットをする場合は、こうしたデメリットも理解したうえで行ってください。
カットはいつから可能?トリミング料金や頻度
ワンちゃんのトリミングが一般的とはいえ、子犬を迎えてすぐに被毛をカットできるわけではありません。感染症対策の観点から、相応の準備をしてからでなければ危険なのです。
では、どのような準備をすれば、カットしても問題ないのでしょうか。
子犬のカットはワクチンプログラム後から
子犬は生後2~3ヵ月頃になると、免疫が失われ感染症にかかりやすい状態になるため、トリミングデビューはワクチン接種を終えて感染症への免疫を得てからになります。
不特定多数のワンちゃんや人間と接触するトリミングサロンでは、感染症になるリスクも移すリスクも高いため、かならずワクチンプログラムを終えてから利用しましょう。
多くのトリミングサロンでは、ワクチンプログラムを終えた『ワクチン接種証明書』の提示を求められるため、忘れずに持参してください。
トリミング料金はどのくらい?
地域やお店によって違うため、ワンちゃんのトリミングにかかる料金には幅があります。
多くのトリミングサロンでは、シャンプーコースを3000~5500円、トリミングコースを4000~8000円という範囲内に設定しているようです。
1回にかかる時間は、シャンプーコースが1~2時間で、カットコースは1.5~3時間程度を目安とお考えください。
トリミングの頻度は?
パピヨンはカットが必要なトリミング犬種ではなく、カットが必要ない犬種に分類されます。そのため、普段の被毛のカットは足先の毛の長さを整える程度で問題ないでしょう。
頻度は月に一度程度、シャンプーと合わせてカットしてあげてください。
自宅でカットする場合のやり方・ポイントは?
愛犬のカットは、基本的にトリミングサロンでプロにお任せするのが一番です。しかし、簡単なお手入れ程度のカットであれば、ご自宅で行っても良いでしょう。
では、飼い主さん自身が問題なくできる範囲は、どこまでなのでしょうか。
足まわりのカット
基本的に被毛のカットが不要のパピヨンでも、定期的にカットしておきたいのが足回りです。足回りの毛は伸びやすく汚れやすいので、衛生的にもカットすると良いでしょう。
足回りの被毛のカットは、ハサミではなくバリカンを使ってはみ出した毛を少しずつ刈っていきます。毛で隠れて見にくい部分もあるので、ケガをさせないように気を付けてください。
肉球まわりのカット
ワンちゃんは、足裏にも毛が生えているので、肉球周辺もカットしてあげましょう。足裏の毛が伸びて肉球にかかってしまうと歩くときに滑ってしまい、転んだり関節を痛めたりする可能性があります。
足裏の毛のカットにはバリカンを使い、肉球の表面を平行に動かして刈っていきましょう。
あまり深く刈ろうとすると、肉球を傷つけることになるので、気を付けてください。
お尻まわりのカット
ロングコートの被毛を持つパピヨンは汚れやすいですが、特に排せつ物でお尻周りは汚れやすいので、ここもカットしてあげましょう。
お尻周りは繊細な部分なので、ハサミを使って慎重にカットしてください。短く切ろうとするとケガの原因になるので、気になる長い部分を切っていく程度で問題ないでしょう。
耳の毛のカット
パピヨン最大の特徴ともいえる耳の飾り毛も、お手入れのために自宅でカットできると良いでしょう。
耳の毛をカットする際に用いるのは、刃がついていないため初心者でも安心して使える耳毛切りハサミです。傷つける心配もなく、耳をめくって内側の毛をカットするだけの簡単なお手入れなので、挑戦してみてください。
失敗しないために注意すること
セルフカットを上手くやるためのポイントは、道具選びです。
基本的にはスキバサミを使用して、カットする部位によりバリカンや耳毛切りハサミなどを使い分ければ、安全に愛犬の被毛をカットすることができるでしょう。
毛並みに逆らわずにハサミを動かしてカットすれば、跡がつきづらいでのでおすすめです。
最も注意すべきは、ケガをさせないよう必ず皮膚とハサミとの距離を確認すること。スキバサミは鋭利なので、被毛をかき分けて慎重にカットしましょう。
まとめ
パピヨンは、基本的にカットの必要がない犬種です。
それでも、毛が伸びて日常的に邪魔になることもあるでしょう。
そんな時は今回の内容を参考に、トリミングサロンでお願いしてカットスタイルを楽しんだり、ご自宅でセルフカットを試みてみてくださいね。
パピヨンの性格は下記ページで紹介しています。こちらも参考にしてみてくださいね。
パピヨンの性格は?飼いにくい?
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著者/ブリーダーナビ編集部