まるでお爺さんのような眉毛とひげ模様が特徴的なミニチュアシュナウザーは、小柄ながらがっしりとした体型の犬種です。
本記事では、そんなミニチュアシュナウザーがなりやすい病気や健康を維持するための方法を紹介することで、長生きしてもらうためにはどうすれば良いのか詳しく解説していきます。
目次
ミニチュアシュナウザーの平均寿命は
ミニチュアシュナウザーの平均寿命は12~15歳。また、アニコム損保によると、平均寿命は13.4歳という調査結果が出ています。
これは、小型犬としてはごく平均的な寿命といえるでしょう。
ただし、平均寿命はあくまで目安であり、個体差や飼育環境によってはこれ以上に長くなることもあれば短くなることもあります。
アニコム損保では、犬種別の平均寿命の順位も調査しており、その結果によると、ミニチュアシュナウザーは17位という結果でした。
ミニチュアシュナウザーの最高齢は?ギネス記録は何歳?
ギネスに記載のある最高齢のワンちゃんは、オーストラリアのビクトリア州で暮らしていたオーストラリアンキャトルドッグのブルーイ。その年齢は、なんと29歳5ヶ月。1910年に家族として迎えられ、1931年11月14日に安楽死を遂げるまで、約20年もの間、牧牛犬として働き続けました。
この公式記録は現在も塗り替えられていません。
また、現在確認されている最高齢のミニチュアシュナウザーの年齢は18歳といわれています。この子はまだ存命中なので、これからさらに長生きして記録を伸ばしてくれるでしょう。
ワンちゃんの年齢は、人間の年齢に換算すると何歳?
「犬の実年齢の自然対数を16倍して31を加えた数値が、ヒトの年齢に換算した犬の年齢である」という研究論文があります。これは、アメリカにあるカリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)の研究チームが2019年11月4日に公開した研究結果です。
これは、犬の年齢を人間に換算するための新しい方法で、数式で表すと、以下のようになります。
人間に換算した年齢=16ln(犬の年齢)+31
そして、この式から導き出された、ワンちゃんと人間との年齢の比較表が下記になります。
犬の年齢 | 人間の年齢 |
---|---|
1 | 31 |
2 | 42 |
3 | 49 |
4 | 53 |
5 | 57 |
6 | 60 |
7 | 62 |
8 | 64 |
9 | 66 |
10 | 68 |
11 | 69 |
12 | 71 |
13 | 72 |
14 | 73 |
15 | 74 |
16 | 75 |
ただし、この計算式はラブラドールレトリバーを対象に導き出されたものです。犬種によって寿命が異なることからも分かるように、ラブラドールレトリバー以外の犬種の場合、人間の年齢に換算する計算式が異なってしまうかもしれません。
より正確な数値を知るために、別の犬種での研究結果が待たれます。
<参考論文>
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/829192v1.full
ミニチュアシュナウザーが老犬と呼ばれるのは何歳から?
人間同様、ワンちゃんも高齢になれば体のあちこちに不調が現れるので、それまでとまったく同じように生活することは難しくなります。
では、ミニチュアシュナウザーが老犬と呼ばれるようになる年齢は何歳からなのでしょうか。
ミニチュアシュナウザーのシニア期はいつから?老化の症状は?
ミニチュアシュナウザーは、6~10歳がシニア期、11歳以降が高齢期といわれています。
これは全ての犬種に当てはまるというわけではなく、犬種によって老化の早さは異なり、また個体差もあるためあくまでも年齢は目安です。
そのうえで、以下のような変化が見られるようなら、シニア期に入ったと考え健康を管理するようにしましょう。
- 散歩の途中で歩かなくなる
- 壁や物によくぶつかる
- 段差を嫌がる
- 睡眠時間が増えた
- 毛づやが悪くなった
ミニチュアシュナウザーは白内障に注意?ほかにかかりやすい病気はある?
ミニチュアシュナウザーは、元気がありしっかりとした体格の犬種です。
しかし、糖尿病や尿路結石、胆石症などの病気や、目、耳の病気などにかかりやすい傾向があります。遺伝的になりやすい病気もあるので、長生きしてもらうためにかかりやすい病気は把握しておきましょう。
下記ページからは、ミニチュアシュナウザーが気を付けるべき病気を掲載した記事をご覧いただけます。場合によっては生命に関わる病気を患う可能性もあるので、こちらも参考にしてみてくださいね。
ミニチュアシュナウザーがかかりやすい病気は?心臓病や遺伝性疾患に注意
ミニチュアシュナウザーに長生きしてもらうために
ミニチュアシュナウザーに長生きしてもらうためには、いかに健康を維持させるかが重要です。病気の予防はもちろん、体調管理のために何ができるか紹介します。
子犬の頃から定期的に健康診断を
愛犬に長生きしてもらうためには、何よりも健康を維持することが大切です。そのために、まだ若いうちから定期的に健康診断を受け、病気の早期発見を心がけるようにしましょう。
ミニチュアシュナウザーは遺伝性の病気を患うリスクがあり、他犬種に比べて病気になりやすい傾向がある犬種です。ミニチュアシュナウザーを飼うのであれば、他の犬種以上に健康に留意してください。
できるだけストレスフリーな生活を
人間同様、ワンちゃんもストレスを感じ、発散できないと溜め込んでしまいます。ストレスが原因で体調を崩すこともあり、事実ストレスが高いと発症リスクが上がる病気も確認されています。できるだけストレスを与えない生活を心掛け、散歩や運動などで発散させるようにしてください。
ミニチュアシュナウザーは作業欲が強いので、体だけでなく頭を使う遊びを取り入れれば、運動不足の解消とともにストレスの発散にもなるでしょう
食事にも気を使おう
ワンちゃんに長生きしてもらうためには、食事管理も重要です。ライフステージに合わせたドッグフードを与え、過度にならないよう量を調整し、かつ必要な栄養素を十分与えるようにしてください。
また、人間用の食べ物は与えないように気を付けてください。人間の食べ物は、ワンちゃんにとって塩分や脂肪分が多いので、与えてしまうと体調を崩したり病気の原因になってしまいます。
場合によっては毒となる食べ物もあるので、基本的にワンちゃんにはワンちゃん用の食べ物を与えるようにしましょう。
被毛を健康に保つ
ミニチュアシュナウザーの被毛は少し硬めで、これは犬種としての特徴といえるでしょう。ダブルコートの被毛なので抜け毛はありますが、やや抜け落ちにくいため、比較的お手入れはしやすいといえます。
ただし、抜け落ちずその場に留まった抜け毛が増えると、絡まって毛玉になり通気性が悪くなってしまい、皮膚炎のリスクが高くなります。
被毛や皮膚の健康に保つためにも、ブラッシングなどの被毛のお手入れは欠かさないようにしましょう。
老犬になったら気を付けたいこと
ミニチュアシュナウザーが気を付けたい病気の1つに、目の病気である白内障があります。
ミニチュアシュナウザーの場合、他の犬種に比べてまだ若い頃から患う可能性がある病気ですが、老犬になればそのリスクはさらに高まってしまいます。
また、高齢になると、筋力が落ち体温の調節機能も衰えてしまうので、若い頃よりも寒がりになってしまうので注意が必要です。洋服を着せたりエアコンを活用するなど、できるだけ温かく過ごせるように工夫してください。
まとめ
愛犬に長生きしてもらうためには、生活環境を整え、ケガや病気を予防して健康を維持することが必要不可欠です。
ミニチュアシュナウザーは、小型犬の中ではごく平均的な寿命の犬種ですが、平均より長く生き続けてくれるか短くなってしまうかは、すべて飼い主であるあなた次第。
今回紹介した記事の内容を参考に、ぜひ愛犬の健康を守り、長く一緒に生活できるよう心がけてくださいね。
下記ページで紹介しているミニチュアシュナウザーの飼い方も参考になれば幸いです。
著者/ブリーダーナビ編集部