トイレなど子犬のうちにしつけ始めたいこと
しつける際のポイント
ミニチュアピンシャーはとてもかしこい犬種ですが、しつけの仕方によっては問題行動をしてしまう、手がつけられないような子に育つ可能性があります。だからこそ、幼い頃から十分にしつけておくことが大切です。
では、実際にしつけを行う際、具体的にどのような点に気を付ける必要があるのか見ていきましょう。
事前に指示語を決めるなど、あらかじめサインを統一することが重要です。
ワンちゃんは、褒めるタイミングが少しでもズレると、何を褒められているのか理解できません。そのため、必ず動作を完了した瞬間に褒めてあげてください。
また、普段と同じトーンで褒めても、ワンちゃんは褒められていると理解してくれないので、オーバーすぎるくらいのリアクションで褒めてあげるといいでしょう。
ワンちゃんがイタズラや悪さをするのは、大抵「構って欲しい」時です。そのため、過剰に反応してしまうと、「イタズラすれば構ってもらえる」と間違った学習をしてしまいます。
そのため上手な褒め方の逆に、リアクションは可能な限りなくして、場合によっては無視するくらいでいいでしょう。無視は15~30分くらいで、その後何か命令を出して、上手にできたら思い切り褒めてあげてください。
また、声に出して叱る場合は、「冷静に、大きめの低い声で言葉は短く」を意識しましょう。例えば、「ダメ」「イケナイ」「コラ」などがおすすめです。
感情的になって犬を怒鳴りつけてしまうは良くありません。叱り方は、褒め方以上に難しいですね。
しつけと称して実際に手上げることは勿論厳禁ですが、手を振り上げ「叩くフリ」をするのも絶対に止めましょう
体罰で強制的に従わせた場合、その時は大人しく言うことを聞くかもしれません。しかし、それは「叩かれたくないから」止めただけあって、何が悪いのかを理解したわけではないでしょう。そのため、状況が変われば再び同じことを繰り返してしまう可能性が高いのです。
根本的な解決にならない上、ワンちゃんの心身に傷を与えてしまう体罰は、絶対に止めましょう。恐怖で分からせるのではなく、上手な叱り方でしつけてあげてください。
ハウストレーニング
ハウス(クレート)を、自分のテリトリーとして認識させるようにするトレーニングです。
最初は嫌がって、自主的に入ろうとはしないものの、慣れていけば自然と中に納まり、リラックスできるようになるでしょう。
いったん遊び始めるとスイッチがなかなかオフにならないミニチュアピンシャーには、ぜひおすすめしたトレーニングです。ハウスで落ち着くことを覚えれば、すぐにクールダウンさせることができるようになるでしょう。
このトレーニングを無事終えることができれば、短時間のお留守番や旅行、車でのおでかけが楽になります。
持ち運びできるクレートなら、災害時にワンちゃんと一緒に避難する時に便利なので、万が一に備えるという意味でもハウストレーニングはやっておきたいところです。
- まずは、おやつなどワンちゃんが好きなものを利用してハウスまでおびき寄せましょう。
- そして「ハウス」「入れ」などの指示語を声に出しながら、ハウスの中に誘導します。上手くハウスに入れってくれたら、ご褒美をあげて思い切り褒めてあげてください。
- 慣れてきて、抵抗なくハウスに入るようになってきたら、指示語だけで入るか試してみましょう。これで入るなら次の段階に進んで、入らないようなら1、2を繰り返して慣らしていきましょう。
- 少しずつご褒美をあげる回数を減らしていき、指示だけでハウスに入るようになったら完了となります。
トイレトレーニング
トイレトレーニングは、ワンちゃんを迎えたら必ず行うしつけです。原則として、以下の2つを心がけるようにしましょう。
- トイレシーツの上で排泄させる。
- トイレシーツの外で排泄させない。
実にシンプルですが、その分誤魔化しが効かないので、地道に毎日繰り返すしかない大変なトレーニングです。特別なテクニックはありません。ただ何度もシーツの上で排泄させて、飼い主の管理が不要になるまで繰り返していきます。
トイレトレーニングは、サークルを用意して、初めのうちは排泄してもいい範囲を広く取りましょう。そして、シーツの上で用を足したら、一回ごとにしっかり褒めてあげてください。
- サークル内にトイレシーツを敷いて、まずはその範囲内で用を足すことを覚えさせましょう。最初は広めに範囲を決めて、徐々に狭くしていくといいでしょう。
- ここで注意しなければならないのは、シーツの外でしてしまっても、決して怒らないこと。怒られることで排泄と嫌な記憶が結びついてしまい、トイレ自体を悪いことと記憶してしまうかもしれません。
- 繰り返しトレーニングしていると、段々とおしっこをする場所が同じになってきます。そうなったら、おしっこをした位置から最も遠いトイレシーツを1枚減らし、どんどんシーツの範囲を狭めていきます。
- 最終的には1枚のペットシーツの上でできるようになるので、そうしたらトレーニングは完了です。
ミニチュアピンシャーの吠え癖はどうすればいい?
ミニチュアピンシャーは警戒心が強い犬種です。そのため全般的に無駄吠えが多い傾向があり、しつけに頭を悩ませる飼い主が多いといわれています。
無駄吠えはワンちゃんの代表的な問題行動ですが、どのようにしつければこの悪癖を止めさせることができるようになるのでしょうか。
前提として、ワンちゃんは吠える動物です。
それは過去、番犬として玄関付近の犬小屋で飼われていたことからも分かるでしょう。「知らない人が敷地に入ってきたのに吠えなかった」では、番犬として役に立ちません。
ワンちゃんが吠える主な理由は
- 警戒
- 要求
これを踏まえた上で、いくつかの方法を紹介していきます。
また、大きな音を出すなど、驚かせることで気を逸らすのも有効です。ただし、音の場合繰り返すとすぐ慣れてしまうので、頻繁には使えない手です。
具体的には、無駄吠えしたら嫌がる音をさせてみたり叱ってみたりと、ワンちゃんが嫌がることをするといいでしょう。
また、吠えると震動したりワンちゃんが嫌う音が鳴ったりする、「無駄吠え防止首輪」というグッズがあるので、それを利用するのもいいでしょう。
ミニチュアピンシャーが何かしてほしくて吠えても、目も合わせずとにかく無視してください。飼い主が何かしらリアクションをしてしまうと良くありません。場合によっては、離れて部屋から出ていくのも効果的です。とにかく、吠えている間は無視し続けて、大人しくなってからおねだりを聞いてあげましょう
おやつなどご褒美を利用する手も有効ですが、貰える時と貰えない時があると、ワンちゃんは学習しづらくなり、効果が期待できません。そのため、ご褒美を上げる条件を決めておき、条件をクリアした時だけ与えるようにしましょう。
著者/ブリーダーナビ編集部