その他に、マルプーに必要なお手入れについて
photo by 難波順子ブリーダー
シャンプー
マルプーは毛が長い犬種なので、外で遊ばせるとすぐに汚れが目立つようになってしまいます。特に汚れが目立つ色である、白やクリームの個体が最も多く生まれる傾向にあるので、定期的にシャンプーをしてあげて、いつもきれいな状態を維持するようにしたいですね。
とはいえ、そこまで神経質になる必要はありません。シャンプーは「トリミングの間に1回行う程度」と考えておくと良いでしょう。つまり、トリミングを月1回とするなら、シャンプーも月1回する程度でOK。トリミングできれいにした見た目を無理なく維持することができるでしょう。
逆に、シャンプーのしすぎは皮膚によくにないので、その点には注意したいところです。
シャンプーはトリミングサロンでプロの方にお願いしてもいいのですが、可能であればご家庭でシャンプーにチャレンジしてはいかがでしょうか?
飼い主さんご自身でシャンプーできれば、コミュニケーションにもなるだけでなく、皮膚の異常など、愛犬のちょっとした変化にも気付けるでしょう。
耳掃除
マルプーの耳は垂れ耳なので通気性が悪く、立ち耳の犬種と比べて外耳炎など耳の病気になりやすい傾向があります。そのため、意識して耳のお手入れをすることが必要です。
耳を清潔に保つことで外耳炎などの病気を予防することができるだけでなく、異常があった場合は早期に発見することができるでしょう。
また、耳掃除がワンちゃんとのスキンシップになり、適度なコミュニケーションをはかることができます。
犬の耳はとてもデリケートなので、人間用の道具ではなく犬用のコットンを使うようにしましょう。また、掃除しすぎると炎症を起こすこともあるので、軽めにすることをおすすめします。
耳掃除をしていて異常に気が付いたら、すぐに動物病院で診察を受けてください。
歯磨き
食事後の口腔ケアをしないでいると、人間同様犬も歯周病になってしまいます。歯周病になると、口臭の悪化や歯のぐらつきなどの症状が現れ、場合によっては心不全や腎不全といった重篤な病気に発展する可能性があるので、歯磨きによる予防は必要です。
犬の歯垢は3~5日で歯石へと変化してしまい、そうなると家庭の歯磨きでは対処できなくなります。歯周病予防のためには、毎日歯垢取りすることが理想的な対応ですが、それが難しい場合は定期的――最低でも週2~3回の歯磨きを心掛けてください。
小さな犬種は口が小さい分歯磨きが難しいので、決して無理をせず少しずつ慣らしていくようにしましょう。無理強いすると信頼関係が壊れてしまい、飼い主のいうことすら聞かなくなってしまうことがあるので注意が必要です。
また、歯周病の予防には、与えるフードにも気を付けるといいでしょう。
ペットフードには「ドライタイプ」と「ウェットタイプ」の2つのタイプがあり、ドライタイプよりもウェットタイプの方が歯垢が付きやすいといわれています。そのため、歯や口腔内の健康という観点では、ドライタイプのドックフードがおすすめです。
目の周りの掃除
毛が白い犬は涙やけしやすい傾向にあるため、白い被毛の個体が生まれやすいマルプーは、目のお手入れに気を配る必要があります。病気の予防・早期発見にもつながりますので、気付いたら丁寧に拭いてあげるといいでしょう。
ティッシュペーパーやウェットタオルなどの繊維が荒いものを使うと、目を傷つけてしまう恐れがあるので、ワンちゃんの目のお手入れにはガーゼや綿棒を使うといいでしょう。
また目の洗浄には、刺激が少なく殺菌作用があるホウ酸水がおすすめです。ホウ酸水は、薬局で売っているホウ酸を水に溶かしたもので、安価で手に入りやすいという利点もあります。水道水でも代用できますが、塩素などが含まれているので日常的に使用するには適しません。
目はとても繊細なので、掃除などのお手入れも最大限の注意を払いましょう。
最悪失明につながる恐れもあるため、目ヤニの量や色など、気になったらすぐに動物病院で診てもらってください。
足裏の毛のカット・爪切り
「爪切り」と「足裏の毛のカット」は、ワンちゃんのお手入れを意味する「グルーミング」の一種で、愛犬の健康管理のためにも欠かせません。
ワンちゃんの爪は伸びすぎると、歩行が困難になったり身体のバランスが取りにくくなったりして、関節を痛めてしまうことがあります。
曲がった爪が肉球に刺さってしまうこともあるので、定期的に切ってあげる必要があります。飼い主さんご自身の手で切るのが不安な場合は、病院やトリミングサロンでお願いするのもいいかもしれません。
また、足裏の毛が伸びすぎると、フローリングの床などで滑って関節を痛めることがあるため、爪と同様に定期的な「足裏の毛のカット」はしてあげてください。室内飼いの場合、肉球の間から生えた毛が伸びやすくなるので、気が付くと肉球が隠れてしまうくらい毛が伸びることもあります。
犬の足裏の毛は肉球の間から生えているので、ハサミよりもバリカンを使った方が安全にカットできるでしょう。
まとめ
近年のミックス犬ブームもあって、ペットショップでもミックス犬を見る機会が増えてきました。その中でも、マルプーは人気が高い犬種の一つです。
親犬である「マルチーズ」と「トイプードル」どちらの特徴が色濃く表れたとしても、一頭一頭がオンリーワンな存在。これが、ミックス犬最大の魅力かもしれません。
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著者/ブリーダーナビ編集部