犬種により差はあるものの、ワンちゃんへの抜け毛対策は重要なお手入れの1つです。
ゴールデンレトリーバーは特に抜け毛が多い犬種なので、飼うのではあればブラッシングを始めとした被毛のお手入れ方法は理解しておきましょう。
ゴールデンレトリーバーは抜け毛が多い理由と時期
ブラッシングをはじめ、抜け毛のお手入れはワンちゃんを飼ううえで必要不可欠です。
ゴールデンレトリーバーは抜け毛の多い犬種なので、お手入れの中でも特に重要度が高いといえるでしょう。
抜け毛が多いのは被毛の特徴が理由?
ゴールデンレトリーバーの被毛は、「長毛のダブルコート」です。
長毛だからといって、必ずしも抜け毛が多いわけではありません。しかし、やはり毛が長いと抜け毛が見つかりやすいため、抜け毛が多いというイメージにつながっているのでしょう。
また、ゴールデンレトリーバーの被毛は寒さに強い二重構造になっており、一部の例外を除き非常に多くの毛が抜け落ちます。
特に年2回、季節の変わり目に訪れる換毛期の抜け毛は多くなります。
もう1つ、抜け毛の量が多い理由として、ゴールデンレトリーバーが大型犬ということも関係しています。体が大きいということは被毛が生える面積も広いため、比例して抜け毛の量も多くなるでしょう。
特に抜け毛が多い『換毛期』
換毛期とは季節に合わせた被毛に生え変わる時期で、全身の毛が生え変わるため、大量の抜け毛が発生してしまいます。
ゴールデンレトリバーは、全体的に見ても特に抜け毛が多い犬種なので、しっかりと準備して抜け毛のケアをしてあげましょう。
抜け毛対策の基本は、毎日のブラッシングです。
ブラッシングは、抜け毛対策としてだけでなく、マッサージ効果が期待できたり、愛犬とのスキンシップの時間になったりするので、毎日欠かさずブラッシングをしてあげましょう。
そのうえで、換毛期にはお部屋の掃除をこまめに行うことをおすすめします。
ストレスや病気が原因で抜け毛が増えることも
ワンちゃんは、病気などの体調不良が原因で抜け毛が増えることもあります。
しかし、もともと抜け毛が多いゴールデンレトリーバーなので、抜け毛の量だけで判断するのは難しいでしょう。
では、どんなところで見分けられるのでしょうか?
その抜け毛、病気が原因かも…
抜け毛は、病気の症状の1つとして起こる場合もあります。
ゴールデンレトリーバーは、抜け毛が多い犬種なので、いつも通りなのか何らかの病気を患っているのか、抜け毛だけで判別することは難しいでしょう。
抜け毛が伴う病気の多くは、皮膚に関係します。
例えば、皮膚病などかゆみを伴う場合、アレルギーやお手入れの不足が原因の疑いがあります。しきりに体をかいたり体を擦り付けるような場合は、かゆみを感じていると思われるので、なるべく早めに動物病院で診察してもらいましょう。
病気による脱毛は、まず原因を特定することが先決です。食べ物が原因なら、それを与えないようにするなど対策を講じることができます。
ストレスを与えないように
ストレスを完全になくすことはできませんが、あまりため込んでしまうと健康に害を及ぼすこともあるので、注意しましょう。
ワンんちゃんの中には、過度なストレスを受けると抜け毛が増える子もいるので、できるだけストレスから遠ざけた生活環境を整えてあげることも抜け毛対策になります。
ゴールデンレトリバーは性格的に繊細な面があるので、運動不足や長時間の留守番など、日常的なことでストレスを感じさせないように注意してください。
下記ページではゴールデンレトリーバーの性格について詳しく解説しています。ゴールデンレトリーバーをストレスなく生活させるために、ぜひ性格を把握してください。
ゴールデンレトリーバーの性格は?
ゴールデンレトリーバーの抜け毛対策・ブラッシング方法
抜け毛が多いゴールデンレトリーバーを飼ううえで、ブラッシングは優先度が高いお手入れといえます。それだけ重要なお手入れなので、自分のやり方は正しいのか間違っているのか、知りたいと思うのではないでしょうか。
ここでは、ブラッシングというお手入れの有効度とそのやり方を解説します。
ブラッシングは抜け毛対策としても有効
ブラッシングというと、被毛をきれいに整えるためのお手入れと考えている方もいるでしょう。
しかし、ブラッシングには、それ以外にもさまざまな効果があり、抜け毛対策としても有効なのです。
ワンちゃんの抜け毛は、放置すると毛玉になり雑菌の温床となり皮膚の健康を害することになります。そのため、抜け毛が多いゴールデンレトリーバーは、抜け毛を取り除き健康を守るためにもブラッシングは大切なのです。
ブラッシングに必要なブラシとやり方
抜け毛対策の基本であり、最も有効な手段がブラッシングです。ブラッシングをすることで、抜け毛を取り除き、ゴールデンレトリーバーの特徴的な被毛を美しく保つことができます。
使用するブラシは用途に合わせて、『スリッカー』『ピンブラシ』『コーム』の3種類を使い分けます。
まずピンブラシで抜け毛や汚れを取り除き、スリッカーで細かい部分の抜け毛を取り除いてください。抜け毛の処理が終わったら、コームで仕上げて毛の流れを整えます。
あまり力を入れると皮膚を傷つけることになりかねないので、ブラシでマッサージをする気持ちで優しくブラッシングしてあげてください。
月に1~2回はシャンプーも行いましょう
ワンちゃんの抜け毛対策には、毎日のブラッシングと合わせて定期的なシャンプーも欠かせません。
シャンプーには、体の汚れを落とすだけでなく抜け毛をまとめて取り除く役割があります。
人間のように毎日行うのは、健康を害することになるので、月に1~2回を目安にシャンプーしてあげましょう。
ただし小型犬と違い、大型犬であるゴールデンレトリーバーを自宅でシャンプーするのは難しいと思います。ワンちゃんのシャンプーは、洗い方だけでなくすすぎ方や乾かし方1つとっても、不十分だと逆に健康を害することになってしまいかねません。
「不安」「自信がない」という方は、サロンに連れていき、プロにシャンプーをお願いすることをおすすめします。
サロンならシャンプーだけでなく、爪切りや肛門腺絞りといったお手入れもしてくれるので、特に初心者の方こそサロンにメリットを感じることができるでしょう。
抜け毛の掃除はどうすればいい?
ブラッシングでの抜け毛の処理と同じくらい、家の床に抜け落ちた毛の掃除も重要です。
愛犬へのお手入れではないものの、清潔さを保つためにもお掃除は不可欠。
ちょっとしたことでフワフワと宙に舞い、掃除がしにくい抜け毛の掃除に困った経験がある方も多いのではないでしょうか。
抜け毛掃除はポイントを守って
抜け毛を掃除する際は、部屋の角から中心に向かって毛をかき集めて、ペーパーモップや掃除機で処理すると良いでしょう。
時間が経つと抜け毛が飛び散ってしまい掃除がしにくくなるので、抜け毛を確認したらその都度掃除をすることをおすすめします。
手が届く範囲に掃除道具を置いておき、常に掃除ができるようにすると良いでしょう。
抜け毛対策には洋服を着せることも有効
最近は、愛犬に洋服を着せる飼い主さんも多くなってきました。
基本的に、ワンちゃんは自分の被毛があるので、温かさのために洋服を着せる必要はありません。しかし、ワンちゃんの洋服には抜け毛対策という側面もあるのです。
洋服を着せることで、抜け毛が飛び散らず服の内側に留まるので、洋服の洗濯と掃除、ブラッシングで十分な対策になります。
洋服を着せる際は、愛犬が嫌がらないようにサイズが合わない服は避けるようにしましょう。
また、洋服を長時間着せっぱなしにするのはNGです。夏場の気温や冬場の空調の影響で、蒸れて皮膚炎を起こしてしまうリスクがあります。
まとめ
ダブルコートの被毛を持つゴールデンレトリーバーは、抜け毛が多い犬種です。
体が大きいこともあり、特に換毛期の抜け毛量には驚くかもしれません。そのため、他の犬種以上にしっかりとした抜け毛対策を行いましょう。
今回の内容を参考に、抜け毛で困らないようにしっかりとお手入れしてくださいね。
抜け毛以外の飼い方については下記ページで解説しているので、こちらもぜひ参考にしてみてください。
著者/ブリーダーナビ編集部