もっと愛したい!フレンチブルドッグ
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鼻ぺちゃで、ガニ股で歩く後ろ姿がなんともかわいらしいフレンチブルドッグ。お迎えしたいな、飼いたいなと思っている方も多いはず。でも実際飼ってみたらしつけが大変…問題行動ばかり…ってなってしまったら、飼い主さんも愛犬も切ない気持ちになりますよね。そうならないようにするためにも、しつけの適齢期から教え方までの“いろは”をご説明したいと思います。
そもそもなぜ問題行動が起きるのか
人にとっては迷惑だけど、犬にとっては当たり前の行動
本来、犬が起こす問題行動は何かしら飼い主さんに訴えたいこと、伝えたいことがあるから起こす一種のコンタクト手段でもあります。でも、私たち人間にとっては受け入れがたい行為も数知れずありますよね。威嚇したり、噛みついたり、無駄吠えをしたり…そんな問題行動は大きく分けて5つに分けられます。
【犬の問題行動】
1.攻撃行動
噛みつく、うなる、歯を向ける
2.常同障害(ストレス、不安障害)
吠え続ける、同じ場所をうろうろする、まわり続ける、しっぽを追いかける
3.分離不安
物を破壊する、暴れ回る、いろんな場所にうんちやおしっこをしてしまう、自傷行為をする
4. 咆哮行動(ほうこうこうどう)
かまって欲しい、散歩に行きたい、遊びたい、お腹が空いたなどの欲求不満
5.恐怖症
花火や雷、車のクラクション、オートバイのエンジン音などの大きな音に対して過剰に反応する
主な原因のなかで思い当たるふしがきっとあったかと思います。これらの問題行動は根本的な原因があるのでしょうか。
なぜ?問題行動の根本的な原因と対策
問題行動の分類についてはご理解いただけたと思いますが、そもそもの原因は?対策は?気になる点について詳しくみていきましょう。
1.攻撃行動
【原因】
・病気やケガで痛みを訴えていることから攻撃的になる
・遊びの延長で噛んだり吠えたりしてしまう。=犬の社会化ができていない
・犬の本能的な狩猟行動から、小さいものや動くものを追いかけてしまう
・母犬が子犬を守ろうとするときは、妊娠や出産でホルモンバランスの変化によって攻撃的になる
・飼い主さんによる過剰なしつけ(叩く、蹴るなど)から恐怖心を覚え、攻撃行動が増す
【対策】
・問題行動が発生し、なかなか改善が見込まれない場合はドッグトレーナや専門家などのプロの手にお願いして対応することが望ましい
2.常同障害(ストレス、不安障害)
【原因】
・ストレスや不安、心の病気から原因と考えられる
【対策】
・ストレスの軽減をするためにも、散歩に出かけたり遊んだりしてあげる
・飼い主さんとの関係性の見直しが必要。病気やケガをしている場合は直ぐに動物病院へ受診してあげること
3.分離不安
【原因】
・飼い主さんが近くにいない、一緒にいる時間が少ないことへの過度な不安を感じるようになる
【対策】
・飼い主さんが愛犬に対しての関係性を率先して再構築する必要がある
4.咆哮行動(ほうこうこうどう)
【原因】
・犬が自分の要求を通したいとき
・ひとりでお留守番をしているときの不安から
【対策】
・ストレスを溜めないように、運動や散歩を十分に行ってあげる
・過剰に構いすぎると問題行動を止めさせることができないので、構いすぎないことが大切
5.恐怖症
【原因】
・大きな音やまぶしい光
・他の犬
・自転車や車などの音
・小さな子供
などが恐怖の対象になっている
【対策】
・怖がる対象のものには近づけさせない。また徐々に怖がる対象に慣れてもらい「怖くないもの」と認識させるようにする
・社会性が身についていない犬に多く見られる行動なので、社会性を身に着ける必要がある
問題行動を改善する近道
しつけの必要性について
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5つの問題行動を改善させるための近道として何よりもしつけが重要です。その理由は、私たち人と犬が仲良く共存していくために必要なことだからです。
飼い主さんのいうことを聞くのは大前提ですが、何よりも他人に迷惑をかけない、他の犬に対して攻撃的な態度を取らないようにするためにもしつけは必要なのです。
「社会性を身に着ける」とは具体的にどのようにすればいいのか
沢山の愛情を注ぐのは必須ではありますが、何よりも人や他の犬、ものなどに慣れさせる必要があります。そのためには、まず飼い主さんや家族以外の人や犬に沢山触れ合うことが大切です。
また、大きな音や環境に慣れさせるためにも、お散歩に連れ出して色々な音や物を聞かせたり見せてあげたりしてください。
子犬のうちにこれらを行うことで、恐怖心よりも興味と吸収力でどんどん覚えていき、社会性を身に着けることができるようになりますよ。
下記の記事に社会化トレーニング方法が詳しく掲載されていますので、合わせて読んでみてくださいね。
フレンチブルドッグの性格は社会化期で決まる?しつけと対応について
自宅で始めよう!愛犬とのしつけ
しつけ方法を習得して楽しい生活をスタートさせよう
今から始められるしつけ方法についてご紹介します。
①犬の目線に立つ
犬は自分よりも高い位置にある目線に対し、不安や敵意、恐怖心を抱いてしまいがちです。しつけをする際は、必ず愛犬の目の高さに合わせて行うようにしましょう。
②『叱って褒める』を繰り返す
私たち人であっても、叱られてばかりでは嫌になるし、自信をなくしてしまいますよね。それは犬も同じ。いたずらをしたり、問題行動を起こした際は直ぐに叱ることは大切ですが、それに対して静かにできたり大人しくなったら必ず褒めてあげましょう。時間はかかるし、根気が必要となりますが「叱る⇒褒める」を繰り返していくことで、正しい行動を取れるようになりますよ。
いい子にできたときは、大げさなぐらいに褒めてあげてくださいね。
③ときには『無視』をする
要求吠えをしたからといって、おやつをあげたり何かをしてあげたりすると、犬は「こうすればしてもらえる」と思ってしまいます。そうなるとますます要求吠えが悪化してしまうので、ときには反応せず無視をするようにしてください。
④短い言葉で会話する
犬に何かを覚えさせるときは、「ダメ!」「まて!」など短い言葉で会話することが大切です。長い言葉では、犬が混乱してわからなくなってしまうからです。また、コロコロと言葉を変えてしまうのも混乱を招く原因になりますので、これをするときはこの言葉、このときはこの言葉とあらかじめ決めてから指示を出すようにしましょう。
犬のしつけは、飼い主さん次第でいくらでも変わります。正しいと思って行っていたしつけが実は誤った内容で教えていたなんてこともあったりします。
そうならないようにするためにも、正しい知識を持ってしつけをすることが何よりも1番大切です。
また、フレンチブルドッグとの正しいスキンシップ方法の仕方も掲載していますので、合わせて読んでいただくと参考になりますよ。
まとめ
フレンチブルドッグと仲良く生活するためには、まずはフレンチブルドッグの気持ちをしることが大切です。そして、問題行動を起こさない子に育てるのは飼い主さまのさじ加減1つでいくらでも変われます。愛情を持ってメリハリのあるしつけを行いながら、楽しいドッグライフを過ごしてくださいね。
フレンチブルドッグをご購入予定の方へ
フレンチブルドッグは、とっても愛嬌があってかわいい性格の持ち主。ときには、飼い主さんを困らせてしまうことがあるかもしれませんが、それはいくらでも改善できます!
もし「お迎えしたいな」という気持ちが強くなったら、ぜひ“ブリーダーナビ”を覗いてみてください。かわいいフレンチブルドッグの子犬(パピー)が沢山掲載されていますよ。どんなブリーダーさんが育てているのかもわかりますし、その子のプロフィールも掲載されていますので、安心してお迎えすることができるので大変おススメです!ぜひご覧になってくださいね。
著者/ブリーダーナビ編集部