「あっ!食べちゃダメ!」フレンチブルドッグが食糞する原因と対策

え!?なぜうんちを食べているの?!

人間の赤ちゃんを思わすようなムチムチボディに愛嬌たっぷりの顔といえば、そう!“フレンチブルドッグ”。彼らを愛して止まない愛犬家さんたちも多いと思います。そんなフレンチブルドッグをお迎えしてしばらくしたら…なぜかうんちを食べていた!なんてことはありませんか?

初めて見た方はビックリして衝撃を受けたはずです。また「きちんとごはんは与えているのに…なぜ?」と疑問視した方も多いはず。ではなぜ、突然うんちを食べるような行為を起こすようになってしまったのでしょうか。

本来犬はうんちを食べない

うんちを食べる行為は草食動物のみ

「あっ!食べちゃダメ!」フレンチブルドッグが食糞する原因と対策
photo by Samantha

動物の世界では、パンダやコアラ、ウサギの赤ちゃんは生きる知恵としてうんちを食べることもあります。その理由は、生まれて直ぐ母親のうんちを食べて菌を体内に取り入れる習性があるからです。

この習性は基本的に草食動物のみに行われる行為であり、食物繊維を分解する特殊な微生物を母親から受け継ぐために行われるそうです。

では、犬の場合はどうなのでしょうか。
本来犬は肉食動物なので、食物繊維を分解する微生物は必要ありません。また授乳期に母乳を飲む際に母親の乳首から善玉腸内細菌を引き継ぐので、うんちを食べる行為は必要がないのです。
もしご自宅の愛犬がうんちを食べる行為をしてしまうようであれば、根本的な原因を追究し解決しなくてはいけません。

根本的な原因を追究してみよう

うんちを食べる原因を知りたい!

フレンチブルドッグ
photo by Eduardo Merille

犬がうんちを食べてしまうのは、どのような時に行われるのでしょうか。


原因その①:ごはんの量が足りない
もしかしたらごはんの量が少ないのかもしれません。
犬は体を維持する栄養素が足りないと、うんちを食べる行動を起こす場合があります。これは不足している栄養素を少しでも補うために行います。

日頃与えているごはんの量が足りないのか調べる方法としては、愛犬の胸の横を触れてみましょう。肋骨が皮膚の上から手で触れることができると、脂肪の量が少ないということであまり食べていないことが推測されます。

子犬の時はまるまるしていてふっくら体型に見えますが、その体型と被毛の影響で実際は痩せていてごはんの量が足りていないのに気づかない場合があります。そのため小まめに触ってごはんの量が足りているか確認してあげることが大切です。


原因その②:穀物の多いドッグフードを与えすぎている
ドッグフードの中には植物性タンパク質を多く含む物もありますが、消化率が低いため未消化のタンパク質を取り込もうとしてうんちを食べてしまう場合があります。これはうんちを食べてしまう“食糞症”で1番多い理由の1つでもあります。

市販で販売されているドッグフードの中には穀物を多く使用したり、質の悪い穀物を使用したりしている物もあります。

犬にとって動物性タンパク質は、必要な必須アミノ酸を含んでいる大切な栄養素でもあります。そのため「値段が安いから」「量が沢山入っているから」といって、穀物を多く含むドッグフードを与えるとうんちを食べる行為に発展してしまうかもしれません。

愛犬には、動物性タンパク質を多く含んだ質の良いドッグフードを与えてあげてくださいね。


原因その③:消化不良を起こしている
うんちを食べる行為の1つとして消化機能が落ちていたり、消化のしにくいドッグフードを食べていたりするときに起こります。
消化機能が落ちると胃腸の働きが低下するので、ドッグフードに含まれているタンパク質を十分に分解・消化できないためうんちを食べてしまうのです。

このような場合は、消化の吸収が良いドッグフードを与えてあげることで改善される場合がありますが、どのドッグフードが愛犬に合うか分からないこともあるかと思います。そのような時は、かかりつけの動物病院やお迎えしたブリーダーさんに相談してみるとよいかもしれません。

フレンチブルドッグ
photo by Eduardo Merille

原因その④:ストレスが溜まっている

本来神経質な性格であったり、精神面の不安定さや飼い主との関係性でストレスが溜まっていたりするかもしれません。またうんちを食べる行為は、常にストレスや不安などを感じやすい犬に多く見られる行為でもあります。

これらは、ストレスで消化に必要な胃腸の働きを低下させてしまっていることが原因です。十分な栄養が吸収できず、栄養を補おうとうんちを食べてしまうのです。


原因その⑤:ニオイや縄張りの痕跡を消すため
神経質な犬の場合、外敵から身を守るために自身のニオイや縄張りの痕跡を消そうとうんちを食べてしまう場合があります。臆病であったり体が弱かったりする子にも多く見られるそうです。

気弱で臆病な子、生まれつき体が弱い子の心はとても繊細です。そのため、このような子には飼い主の愛情と理解、そして配慮がとても大切です。


原因その⑥:お腹に寄生虫が住み着いている可能性がある
子犬や成犬には比較的お腹の中に寄生中がいることが多く、寄生中によって消化機能にダメージを受けている場合があります。そして必要な栄養素を寄生虫に奪われてしまい、栄養が偏ってしまっている時にうんちを食べてしまうのです。

またうんちを食べてしまう子の場合、健康な子やほかの疾患を患っている子よりも寄生虫が多い場合もあります。もし、色々な原因を調べていてどれも当てはまらない場合は、動物病院で検便検査を行ってみるとよいでしょう。

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