フレンチブルドッグは分離不安になりやすい?症状や治し方まで

「分離不安」と「分離不安症」は違う!

フレンチブルドッグは分離不安になりやすい?症状や治し方まで

人間の子どもが親と離れると不安になるように、ワンちゃんも飼い主さんと離れることによって不安な状態に陥ります。このように、一時的に不安な状態に陥ることを「分離不安」といいます。

分離不安が深刻化し、日常生活にまで影響が出るようになると「分離不安症」と呼ばれるようになります。分離不安に対し、分離不安症は心の病なので獣医さんによる投薬治療が必要な場合もあります。

分離不安と分離不安症では深刻さに差があるものの、ワンちゃんも飼い主さんも辛い思いをするという点では変わりありません。では、分離不安や分離不安症になるのは何が原因なのでしょうか?

どんな原因が考えられるの?

●生まれ持った気質
元々は群れで生活していたワンちゃんは、そもそもひとりぼっちの状況が苦手だといわれています。しかし、それには個体差があり常に飼い主さんと一緒にいたい甘えん坊な子もいれば、自立心の強い子もいます。

このような気質は遺伝することが多く、不安を感じやすい神経質な親犬から生まれた子犬は神経質になりやすいといわれています。


●社会化不足
生後3ヶ月くらいまでの期間は、そのワンちゃんの性格を決定付ける大事な期間だといわれています。この時期は「社会化期」と呼ばれ、他のワンちゃんや家族以外の人にできるだけ多く接することでコミュニケーション能力が養われます。

社会化期に外の世界から遮断された場所で暮らした犬は、成犬になってもなかなか外の世界に慣れることができずにストレスを抱えたり、警戒心の強い臆病な子に育ってしまったりします。社会化期の経験不足は、飼い主さんへの依存度を高めて分離不安を引き起こす可能性があるのです。


●構い過ぎ
愛犬がかわいいのは分かりますが、常に声をかけたり撫でたりするのは要注意です。過剰に可愛がったり構ったりする飼い主さんの行動は、愛犬の依存心を高める可能性があります。


●長時間の留守番
ワンちゃんは人間の4倍のスピードで生きているといわれています。つまり、6時間の留守番がワンちゃんにとっては24時間もの長さに感じているのです。

長時間の留守番が毎日続くとなると、飼い主さんと離れるときのワンちゃんの不安は大きくなって当然です。愛犬に精神的負荷をかけないためにも、長時間の留守番は避けましょう。


●過去のトラウマ
過去の辛い経験がトラウマとなって、分離不安を引き起こすこともあります。飼い主さんの留守中に起きた出来事に恐怖を感じ、それがきっかけになっているのかもしれません。

例えば近所の工事の作業音や、雷鳴など愛犬の不安を煽るような出来事がなかったか今一度確認してみましょう。


●健康上の問題
脳の疾患や神経の問題など、何らかの病気の影響で行動に変化が起きているのかもしれません。とくにシニア犬の場合は認知症との関連も考えられるため、早めに獣医さんの診察を受けましょう。

よく見られる症状や行動とは?

●破壊行動
帰宅すると部屋がぐちゃぐちゃになっていたり、物が破壊されていたりする場合があります。トイレシーツをビリビリに破く子も多いです。


●吠え続ける
飼い主さんの留守中に声が枯れるまで吠え続け、最終的には遠吠えまでする子もいます。隣人から指摘があった場合は、分離不安を疑ってみてもいいかもしれません。


●不適切な排泄
普段はトイレでできるのに、飼い主さんの留守中に限ってトイレ以外の場所で排泄する場合があります。「留守番をさせた嫌がらせだ」と勘違いする飼い主さんも多いですが、それは嫌がらせではなく不安からきている行動だと覚えておきましょう。


●自傷行為
自分の体を噛んで傷つけたり、毛が変色し脱毛するまで手足などを舐め続けたりする場合があります。こうした行動は、皮膚トラブルによる痒さが原因で起こることもありますが、飼い主さんの留守中にだけ見られる場合は分離不安の可能性が高いでしょう。」


●体調不良
下痢や嘔吐をするなど、消化器に影響が出る場合もあります。人間と同様、ワンちゃんも不安から体調不良を起こすのです。

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