ドーベルマンはとても運動欲が旺盛な大型犬で、一見強面な見た目とは裏腹にとても優しい性格の犬種です。アメリカンタイプとヨーロピアンタイプという2種類が存在し、体格もそれぞれ異なります。
今回は、そんなドーベルマンという犬種の大きさや体格、成長に伴う体重の推移について解説していきます。
ドーベルマンの成犬はどれくらいの大きさ?
1日に必要な運動量が豊富な大型犬の中でも特に活発なドーベルマンですが、成犬になるとどれくらいの大きさになるのでしょうか。
ここでは、ドーベルマンの標準的な体高や体重のほか、体型や被毛について解説します。
ドーベルマンの標準体高(大きさ)は?
ジャパンケネルクラブ(JKC)ではドーベルマンの体高を、オス68~72cm、メス63~68cmをスタンダードとして定めています。
体高とは、人の身長に相当するワンちゃんが4本の足で立った時の高さで、地面から首と背中の境目付近までの高さのことです。
ドーベルマンの標準体重は?
ジャパンケネルクラブ(JKC)では、ドーベルマンの標準体重をオス約40~45kg、メス約32~35kgとしています。
ただし、これはあくまでもJKCがスタンダードとしている数値なので、個体差を考慮するとこの体重が必ずしも適正とはいえません。愛犬の体型などを考慮して最適な体重を維持するようにしてください。
ドーベルマンの体型
ドーベルマンは、筋肉質でスマートな体型をした大型犬に分類される犬種です。特徴的なとがった耳と短いしっぽは断耳・断尾によるもので、本来のドーベルマンは垂れ耳で中くらいの長さのしっぽがあります。
【アメリカンタイプ】と【ヨーロピアンタイプ】の2種類があり、同じドーベルマンでありながらそれぞれ異なる特徴を持っています。
ドーベルマンの被毛と毛色
ドーベルマンといえば黒い短毛のイメージが強いですが、一般社団法人 ジャパンケネルクラブ(JKC)が公認するドーベルマンの毛色は、【ブラック&タン】【ブラウン&タン】の2色。このほか、ブルーやイザベラもありますが、この2色はスタンダードと認められていません。
ドーベルマンの毛色に関しては、以下リンク先のページをご覧ください。
毛色の他にも、犬種としての特徴や性格について紹介しています。
ドーベルマンの毛色は何種類?ブルーやイザベラは公認されていない?
ドーベルマンはいつから成犬?
大型犬であるドーベルマンは、一般的に生後15ヶ月を超えると成犬と呼ばれるようになります。そこから6歳までを成犬期、以降をシニア期、12歳を超えると高齢期になります。
ドーベルマンの体重推移
大型犬であれ小型犬であれ、生まれたばかりの子犬はサイズ的にそれほどの違いはありません。それはドーベルマンも同様で、大型犬の場合は生後1歳半頃まで成長が続き、成犬の大きさになっていきます。
では、成長期のドーベルマンはどのように大きくなっていくのか、体重推移を見ていきましょう。
生まれたばかりのドーベルマンの体重
一口に大型犬の子犬といっても犬種によって差はありますが、ドーベルマンの場合は出生時の体重が400~500g程度が目安です。
成長期の中でも体重の増加は一定ではなく、急激に成長する時期と緩やかな時期があります。そして成犬になる頃には、生まれたての体重のおよそ70倍にまで体重が増えているでしょう。
生後2ヶ月~5ヶ月ごろの体重推移
生後5ヶ月頃までは、成長期の中でも特に体重が著しく増加する時期です。この時期はとても食欲が旺盛で、骨格組織が一気に発達していきます。
生まれてから生後2ヶ月頃になると、体重は出生時から10~20倍にまで増え、生後5ヶ月頃には成犬時の体重の半分程度にまで成長します。
生後6ヶ月以降の体重
生後半年を過ぎると、少しずつ成犬らしい体つきへと変化していき、個体差はありますがアメリカンタイプは約27㎏、ヨーロピアンタイプは約31㎏にまで体重が増えます。
それまでの成長度合いと比べて体重の増加が緩やかになり、それと同時に肥満への注意が必要になっていきます。見た目や体を触った感触から肥満度合いをチェックして、肥満の傾向にあると感じたら、食事や運動量を調整してあげてください。
ドーベルマンのような大型犬は、小型犬や中型犬と比べ成長が緩やかなので、ここからさらに生後1年半頃まで成長が続きます。
ドーベルマンの適正体重・理想体型を保つには?
肥満は健康の大敵。愛犬を肥満にさせないためには食事と運動を管理して、バランスを取ることが必要不可欠です。
ドーベルマンは運動量が豊富な犬種なので、毎日の散歩だけでなく定期的に思い切り遊ばせてあげられるようにして、運動欲を満たしてあげるようにしましょう。
体型をチェックする方法【BCS】
ワンちゃんの体型から肥満度を測る【ボディ・コンディション・スコア(BCS)】というチェック方法があります。
BCSは、外見と体を触った時の感触で、ワンちゃんの肥満度を5段階で評価するチェック方法です。BCS3を標準に、それよりも低ければ瘦せており、高ければ太っていると判断します。
皮下脂肪はあるものの非常に薄く、上から見ると腰が顕著にくびれており、横から見るとお腹がはっきりと吊り上がっている状態です。
体に触れても肋骨の確認が難しく、皮下脂肪で体の厚みがあります。
食事に注意して肥満を予防
体型を維持するためには、運動と食事のバランスが重要です。愛犬の体調や体型を考慮して、ライフステージに合ったフードを与えてください。
ワンちゃんのご飯を新しい物に切り替える際は、それまで食べていたフードに新しいフードを少量混ぜて与えましょう。少しずつ時間をかけて新しいフードの比率を増やしてください。
いきなりすべて変えると、体が変化についていけず、お腹を下すなど体調を悪くする原因になります。そのため家に迎えたばかりの子犬には、それまで与えられていた物と同じフードをしばらく与えてください。
成犬になる1歳頃になったら成長が落ち着くので、子犬用から成犬用にフードを切り替えましょう。成長が落ち着いた成犬には、子犬用フードは栄養過多なので、そのまま与え続けるのは肥満の原因になってしまいます。
老犬になると筋力や体力の衰えから運動量が少なくなるので、食事量や与える回数を調整してあげましょう。
毎日しっかりと運動させよう
大型犬であるドーベルマンは、体の大きさに比例して1日に必要な運動量も多く、散歩時間は30~60分くらいの散歩を日に2回。距離にして1回2~4kmの距離が目安です。
これを基本に、散歩後の愛犬の様子を見て調整してください。
なお、必要な運動量には個体差があるので、無理をさせない範囲で運動をさせてあげるようにしましょう。
ドーベルマンの散歩は、下記リンク先で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
ドーベルマンのケージの大きさは?
犬は比較的狭い場所を好むので、室内で飼う場合でもケージでスペースを区切ってあげるようにしましょう。
「狭い所に押し込めるのはひどい」という意見もありますが、犬の縄張り意識を考えると、何も区切りがない広い部屋にいるよりも、ケージの中の方がリラックスできます。
お留守番のトレーニングなどしつけでも使用することになるので、大きすぎず小さすぎない、愛犬の体に合った丁度良いサイズを選んであげましょう。
4本足で立った状態で天井まで余裕がある高さがあり、ケージ内で楽にUターンできて余裕をもって伏せができる大きさがベストです。
まとめ
見た目のイメージ通り、ドーベルマンはとても活発で運動好きなので、体型を維持するためには相応の運動量が必要になります。
肥満は万病のもとと言われるように、健康を維持するには肥満を予防することが欠かせません。今回の記事を参考に、愛犬を肥満にさせないよう運動と食事をしっかり管理してあげてください。
ドーベルマンの性格や飼い方について詳しく知りたい方は下記のリンク先もご覧ください。
著者/ブリーダーナビ編集部