チワワは多頭飼いに向いている?性別などワンちゃん同士の相性は?

犬好きなら、多くのワンちゃんに囲まれた生活には憧れますよね。では、チワワは多頭飼いしても大丈夫な犬種なのでしょうか?
今回は、チワワの多頭飼いを検討している方に向けて、多頭飼いする上で気をつけること、チワワは多頭飼いに向いているのかなどを解説していきます。

 

まずは確認!多頭飼いの心構え

チワワは多頭飼いに向いている?性別などワンちゃん同士の相性は?
photo by Teerasuwat

ワンちゃんが好きで実際に飼っている方なら、愛犬と一緒の生活がどれだけ素晴らしいか理解していることでしょう。できることなら、1頭よりも2頭、もっと多くのワンちゃんを飼いたいと考えている方も少なくないと思います。
ですが、面倒を見るワンちゃんが増えれば、それだけ責任や覚悟の重さも増していきます。

時間・経済面・生活空間に余裕はあるか?

多頭飼いするためには、頭数に比例して面倒を見る時間や費用、生活空間の広さが必要になります。逆をいえば、それだけの余裕がなければ多頭飼いは難しいでしょう。

また、物理的な問題だけでなく、愛情や運動が不足しないよう飼い主さん自身の体力や時間がついてくるか考えましょう。
無理をすると、ワンちゃんのお世話をするどころか、飼い主であるあなた自身が体調を崩すことにもなりかねません。

せっかく家族に迎えたワンちゃんたちを手放すことにならないよう、最期まで愛情を注ぐ余裕があるのか、良く考える必要があります。

チワワは多頭飼い向き?メリットは?

賢くしつけがしやすいため、かわいらしい見た目と相まって高い人気を誇るチワワ。体が小さいこともあり、比較的多頭飼いに向いた犬種と言えます。
それでも、チワワの多頭飼いには注意しなくてはならない点がいくつかあります。

しつけやすく体が小さいため、多頭飼い向きの犬種

チワワは賢くしつけやすいことに加え、体が小さくある程度の広さがあれば生活できるので、比較的多頭飼いに向いている犬種です。

超小型犬という体のサイズは、日本の住宅事情を考えると大きなメリットです。移動用のケージも小さくて済むので、電車での移動や自家用車での旅行時でも、大きなスペースをとりません。他の犬種の場合、1頭であれば問題はなくても複数の場合はかなりの重さになるでしょう。

また体が小さいため、チワワが1日に食べる量は少ないです。
そのため、もし多頭飼いしたとしても、元々の食事量が少ないため、食事に関する出費もそこまで大きく増えることはないでしょう。

チワワの飼い方やしつけに関しては、下記ページでも詳しく解説しています。販売価格や平均寿命なども掲載しているので、チワワの多頭飼いを考えている方は、こちらのページも参考にしてみてくださいね。
【初心者向け】チワワの飼い方やしつけ方は? 【初心者向け】チワワの飼い方やしつけ方は?

愛犬に寂しい思いをさせない!

多頭飼いするメリットの1つに、「ひとりぼっちにさせない」点があります。
例えば、一人暮らしや共働きのご家庭では、愛犬にお留守番させることが多いでしょう。飼っているのが1頭だけだと、お留守番の間は常にひとりぼっちですが、多頭飼いならひとりではないので寂しさを緩和できます。

また、小さいころから多頭飼をすると兄弟同然に育つので、家族そのものといった関係性を築きます。それにより、1頭だけでは避けて通れない「寂しさ」から遠ざけることができるでしょう。

ワンちゃん同士で遊びながら社会化

多頭飼いのメリットの1つが、ワンちゃん同士で生活することによる互いの成長です。

多頭飼いすることで、「人と犬」では学べないことも、「犬と犬」同士なら自然と社会性を育むことができるでしょう。人間である飼い主では教えることができない「噛まれると痛い」「犬同士の上下関係」という、犬ならではのルールを学んでくれます。

また多頭飼いは、チワワからすれば兄弟ができるようなもの。人間同様、「子ども同士」の関係でしか学べない物事も少なくありません。

このほか、飼い主の変化として、多頭飼いにより手間をかける対象が分散するので過度にかわいがることがなくなり、メリハリを持ってしつけることができるようになるでしょう。

多頭飼いのポイント①「性格・性別・年齢差」

すでにワンちゃんを飼っているご家庭で新しくワンちゃんを迎える場合、先住犬の性格を考えて、仲良くできそうな子を選びたいところです。新たに迎えるのなら、臆病なタイプや人見知り・犬見知りをするタイプより、好奇心が強くフレンドリーなタイプがおすすめです。

性格は友好的?

多頭飼いは、性格も個性もあるワンちゃん同士が一緒に生活するため、どうしても「相性」の良し悪しは無視できません。感情や意思を持っている以上、全てのワンちゃんが仲良くなれるわけではないのです。

個々で付き合えば全く問題はなくても、顔を付き合わせると険悪になってしまうことも。人間でも相性があるように、ワンちゃんでもこうしたことは珍しくありません。

じゃれ合う程度なら良くあることですが、本気で大ゲンカするほどになると、同じ部屋には置いておけなかったり、一緒に散歩に連れて行くことも難しかったりします。

もしも多頭飼いをして、相性の悪いワンちゃんが一緒に暮らすことになったら、ストレスをかけないように飼い主さんが気を配らなければなりません。

チワワの性格や特徴は?飼いやすい? チワワの性格や特徴は?飼いやすい?

オス同士、メス同士よりも異性の組み合わせが良い?

多頭飼いする場合、性別も考慮に入れて選ぶことも大切です。
基本的に、同性だとケンカなどのトラブルが起きやすいので、オス同士・メス同士は避けた方が無難でしょう。特にオス同士の組み合わせは、ケンカになりやすいと言われています。

また、異性であってもオスの方がメスに寛容なので、オスが先住犬のご家庭に新しくメスを迎えると上手くいきやすいでしょう。

理想の年齢差は4~5歳

多頭飼いのもう1つのポイントとして、年齢差があります。
あまりに近すぎても、ライバル意識が強く小競り合いが増えてしまいます。

また、老犬と子犬のように年齢差が大きすぎる組み合わせだと、体力差やテンションの差がありすぎて散歩や遊び、食事などが一緒にできなくなってしまいます。それどころか、ストレスから体調を崩してしまうかもしれません。

そのため多頭飼いする場合、年齢差が大きすぎも近すぎもしない、4~5歳くらいの差がちょうど良いでしょう。
この程度の年齢差であれば運動量や食事量もそれほど差はなく、年上が年下の面倒を見てくれるので、上手くいく場合が多いです。

避妊・去勢手術を考えて

上述したように、同性よりも異性の組み合わせの方が相性は良い傾向があります。しかし、異性の場合、望まない繁殖を防ぐためにも避妊・去勢手術は必須と言えるでしょう。

また、手術することで攻撃性が抑えられ、ケンカ予防、ストレス軽減も期待できるので、同性の組み合わせであっても去勢・避妊手術は事前に済ませておくことをおすすめします。

多頭飼いのポイント②「先住犬のしつけ・ケア」

多頭飼いをするうえで、先住犬のことも考えてあげなくてはいけません。新しく迎えたチワワのことばかり優先して、先住犬をないがしろにしては、最悪どちらも問題行動を起こすことも。多頭飼いで優先すべきは先住犬です。それを踏まえたうえで、公平に面倒を見てあげるようにしてください。

ワンちゃん同士の顔合わせは時間をかけて

多頭飼いすることになり新しくワンちゃんを迎えても、いきなり先住犬と同じ部屋に入れてはいけません。

飼い主からすれば「新しく迎えた家族を紹介する」気持ちでしょうが、ワンちゃんにとっては「見知らぬ者同士が顔を合わせた」状態です。最悪、相性が悪ければケンカになることも考えられるので、ケージやガラス越しなど、直接触れられない状況を作って対面させるのがいいでしょう。

先住犬を優先してあげる

ケージ越しで問題ないようであれば、飼い主の監視の目のが届く範囲で遊ばせます。2頭が遊んでいる際は、「先住犬の方を優先する」ことが大切です。

例えばサークル・ケージを使う場合や食事の際も、先住犬を先にすることで「先住犬の方が偉い」ということを、ワンちゃんたちにも理解させるようにしましょう。
このしつけは、1~2週間くらいを目安に気長に教えてください。

群れで生活する犬は、その中で順位を付けます。
飼い犬の中では、「群れ=家族」「飼い主=群れのリーダー」ですが、多頭飼いすることによりワンちゃん同士の中でも順位がつくことになります。基本的に先住犬の方が順位が高くなりますが、飼い主が新しい子を優先するようになれば、この順位が逆転しかねません。

また、ワンちゃんにとって、群れの順位と同様「飼い主の愛情」はとても重要です。
飼い主が新しい子を優先すると、群れの順位が逆転するとともに飼い主を取られたと思ってしまい、先住犬は強いストレスを感じることになります。場合によっては、新しい子と飼い主に対して攻撃的になることも。

家族の平和のためにも、多頭飼いする場合は、食事、散歩、声がけなど、全てにおいて先住犬を優先するようにしてください。そのうえで、それぞれの犬と接する時間を平等に持ち、しつけはそれぞれ1対1で行いましょう。
原則として先住犬を優先していれば、新しい子も行動を真似て育ってくれます。

先住犬はしつけ済みであることが必須

多頭飼いで新しいワンちゃんを迎える場合、先住犬のしつけを終えてからにしましょう。
先住犬がしつけをマスターしていれば、新しい子はそれを参考にして行動するようになります。

犬は本来群れで行動する動物なので、新入りは先住犬の行動を真似ることが多く、先住犬も新入りにルールを教えようとするでしょう。そのため先住犬がどこまでしつけを身に付けているかによって、新しい子のしつけの仕方も変わってくるのです。

逆にいえば、先住犬次第で新しい子の行動も変わってくるということ。先住犬がいたずら好きなら新入りもいたずら好きになりがちですし、先住犬に問題行動が多いようなら、新しい子もそれを真似て問題行動をしがちになります。
そのため、新しい子を向ける前に、一度先住犬のしつけを見なおしましょう。

ケージやトイレは?ワンちゃん同士が仲良くなるには?

多頭飼いを成功させるには、迎える前の準備が大切です。
チワワたちに必要以上のストレスを与えないためにも、不要なトラブルを防止して仲良くさせるための生活環境を作ってあげましょう。

ケージやクレートは個別に用意

多頭飼いする場合、ケージやクレートといったハウスは、飼っていチワワの数だけ用意して、それぞれ個別に使わせてあげましょう。ベッドも同様で、基本的には別々に与え、そのうえで一緒にいたいようならワンちゃんたちの意思を尊重してください。

ストレスがかからないよう、個別の落ち着ける空間を与えてあげて、選択肢はチワワたちに与えましょう。

複数トイレを用意する場合はしっかり認識させる

理想としては、飼っているワンちゃんの頭数だけトイレを用意してあげたいところです。もしも用意できるご家庭なら、自分のトイレであることを認識させるようにしましょう。

しかし現実的に、金銭や住居の問題で無理な場合もあるので、絶対とはいえません。トイレが1つしか置けないのなら、トイレシートの交換をできるだけマメにしてあげて、排泄行為がストレスにならないよう注意してください。

ごはんはそれぞれのハウスで与えてトラブルを防止

多頭飼いで、最もトラブルが起きやすいのが「ごはん」です。
家族の中で順位付けができていなかったり相性が悪かったりすると、ワンちゃん同士でごはんの取り合いになったりしてしまいます。

ごはんを与える順番も大事ですが、最も重要なのは「飼い主に従うかどうか」です。
あまりにも言うことを聞かないようなら、別々の空間で食事させることも考えた方がいいかもしれません。

散歩は慣れるまで1頭ずつ

多頭飼いでは、散歩も飼い主にとって大変なことの1つです。
基本的な散歩方法は多頭飼いでも変わりはありませんが、複数同時に散歩する場合は、集団意識から、1頭ずつでは見られないような行動を起こす場合もあります。

飼い主の心理としては、「まとめて散歩を終わらせたい」と思うものですが、難しいようなら慣れるまで1頭ずつ別々に散歩した方がいいでしょう。

ケンカしてしていても仲良くなれる?

相性が悪く、ケンカしてしまうような場合は、無理に仲良くさせようとしてはいけません。
どうしても折り合いがつかない場合は、獣医さんやドッグトレーナーといった専門家に相談してください。

食事やおもちゃなど、ケンカの原因がハッキリしている場合は原因を管理しましょう。
関係の改善が見込めるまで一定の距離を取るようにして、安易な接触は避けるようにしましょう。

まとめ

犬好きな人であれば、多頭飼いに一度は憧れるのではなないでしょうか?
確かに、大好きなワンちゃん囲まれた生活は、楽しくて幸せだと思います。しかし、多頭飼いにかかる大変さは、1頭飼うだけの比ではありません。
良い面だけでなく、多頭飼いによるり生じるデメリットも考慮したうえで、覚悟と責任を持って決断してください。

多頭飼いのことをもっと詳しく知りたいという方は、実際に多数のチワワを飼育しているブリーダーのお話を聞いてはいかがでしょうか?ブリーダーは、多くのチワワと生活しているだけでなく、飼育しているワンちゃんの専門家でもあります。
ブリーダーなら、基本的なしつけからワンちゃん同士のコミュニケーションの取り方など、丁寧にアドバイスしてくれるでしょう。

ブリーダーナビでは、全国の優良ブリーダーさんが愛情を込めて育てているチワワを多数掲載しています。これからチワワの子犬を迎えたいと考えている方、もう1頭飼いたいと考えている方は、下記の「チワワの子犬を探す」ボタンから覗いてみてくださいね。

チワワの子犬を探す