3.膝蓋骨脱臼の治療と予防方法
進行具合に合わせた治療
グレード1~2の場合は、症状を根本から改善するというよりも、膝蓋骨脱臼と上手く付き合っていくための治療を行います。
治療法の例としては
・リハビリ
・サポーター
・鎮痛薬
・サプリメント
・体重管理
などが挙げられます。
上記の治療を組み合わせながら膝蓋骨脱臼の悪化を防止し、生涯にわたって歩ける膝蓋骨を目指します。しかし、いくら軽度であっても強い痛みが生じている場合は手術を勧められるでしょう。
グレード3~4の場合は、外科手術によって根本からの改善を目指します。手術をすれば、膝蓋骨の脱臼や痛みはほぼなくなります。しかし、全身麻酔のリスクや愛犬への負担、術後のケアなどを考えなければいけません。そのため、獣医さんとよく相談した上で手術を決定しましょう。
膝蓋骨脱臼になりにくい環境を作ろう
photo by Didgeman
膝蓋骨脱臼を予防するには、室内環境を整えることが大切です。特にフローリングやタイルなど足が滑りやすい床は膝に大きな負担がかかるため、膝蓋骨脱臼の大きな原因となります。カーペットもしくはマットを敷いて、膝にかかる負担を軽減してあげましょう。
また、ソファーや階段、ベッドなど高さのある場所には登らせないようにしてください。高い場所から飛び降りたり、転落したりすると膝蓋骨脱臼を発症する恐れがあります。理想は室内から段差のある場所を取り除くことですが、難しければ柵やスロープを設置して対処しましょう。
適度な運動で膝蓋骨脱臼を防ぐ
足の筋力が落ちると膝蓋骨脱臼にかかりやすくなるため、毎日適度な運動をさせましょう。ただし、膝に負担をかける過度な運動やジャンプは控えてください。運動のなかでもおすすめは水泳です。水中なら関節へ大きな負担をかけずに運動ができますよ。
また、運動は筋力をつけるだけでなく、肥満も防いでくれます。肥満になると体を支える膝に大きな負荷がかかり、膝蓋骨脱臼を発症するリスクが高まります。そのため、毎日の運動で愛犬の適正体重をキープしましょう。
マッサージで膝蓋骨脱臼の発症率が低下する!
保険会社「アニコム」の調査によると、マッサージを行ったワンちゃんはマッサージをしていないワンちゃんに比べて膝蓋骨脱臼の発症率が低いというデータが出ています。つまり、マッサージは膝蓋骨脱臼の予防に効果的だということです。
では、アニコムで推奨されているマッサージ方法をご紹介します。
①チワワの膝を持ち、ゆっくり曲げたり伸ばしたりします。愛犬の様子を見つつ、大体5分前後行いましょう。
②次に太ももの内側をほぐしていきます。太ももの付け根あたりを指でくるくると回して30秒ほどマッサージしましょう。
参考 パテラ撲滅キャンペーンアニコム損保保険株式会社
まとめ
膝蓋骨脱臼は床にカーペットを敷く、高さのある場所には登らせないなど少しの工夫で予防できます。また、先天性の膝蓋骨脱臼だったとしても、毎日の運動やマッサージで悪化を防ぐことができるのです。チワワを膝蓋骨脱臼から守るためにも膝に負担がかからない環境を作り、ケアを行いましょう。
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著者/ブリーダーナビ編集部