ワンちゃんは人の動きを見ている
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ポーツマス大学の心理学者ジュリアン・カミンスキー氏は84頭のワンちゃんを対象に、とある実験を行いました。
その実験というのが、ワンちゃんに床へ置いたご飯を食べないよう指示し、その後の行動を観察するというもの。実験は人とワンちゃんが同じ部屋に入った状態で行われ、さらに部屋を明るくしたり、暗くしたりと様々な条件下で行われました。
その結果、明るい部屋に比べて暗い状態になった方がご飯を盗む確率が4倍も高くなったというのです。これは食べ物に近づく人間の姿が見えるかどうかによって、ワンちゃんが行動を変えていることを表しています。
この結果を受けてカミンスキー氏は「犬は人に近い哺乳類よりも人間の行動を読み取る力に長けている」と話しています。つまり、ワンちゃんは常に人の動きを見て、それに応じた行動をしているのです。
チワワの気持ちを読み取ることはできるの?
チワワを始め、ワンちゃんは人の動きや会話から感情を読み取ることができます。では反対に、人はチワワの気持ちを読み取れるのでしょうか?
結論からいうと、読み取ることは可能です。
しかし、チワワは人間のように言葉を話せませんので、表情や行動から感情を読み取る必要があります。これができるようになれば、嬉しい、悲しい、かまってほしいなどチワワの気持ちが手に取るように分かりますよ。
チワワと良好な関係を築くためにも、素敵な飼い主さんになるためにも、チワワの気持ちを読み取れるようになりましょう。
チワワのここを見てみよう!
口の動きにも感情が出る
チワワも人間同様、顔に感情が出ます。特に口元をよく観察してみましょう。
もし口を閉じ、時折舌を出して鼻を舐めているのであれば、緊張もしくは興奮している証です。チワワは鼻をペロッと舐めて落ち着きを取り戻そうしています。このとき、あくびをしたり、体を震わせたりしていれば相手に「落ち着いて」と訴えかけています。
一方、口角を上げて笑顔のような表情をしているときは「嬉しい」と感じているときです。表情の変化は口元だけでなく、目を細め、耳は直立か若干後ろに倒しています。
怒ったときの口元は?
チワワが怒りや不快感を抱いているときは、唇が上がって歯茎がむき出しになります。これは「これ以上近づくと攻撃をする」というサインです。もし他のワンちゃんに対してこの表情をしている場合は喧嘩になる恐れがあるため、すぐに引き離しましょう。
また、怒りの表情をしながら低姿勢になり、しっぽを丸めている場合は恐怖を感じています。
著者/ブリーダーナビ編集部