3.キャバリアの社会化トレーニングで行き詰ったら…
どうしても動くものに敏感になる
自転車や車、バイク、猫や鳥などの「動くもの」は、子犬にとって脅威です。
ワンちゃんは見慣れない物に怯えたり、追いかけてしまったりする傾向があります。ましてや動くものとなればなおさらです。
こうしたケースを解消するのも慣れるのが一番。対象となっているものに接近しなくとも、何度も見せて慣れさせることが大切です。
対象物とどのくらいの距離があれば落ち着いていられるかを把握し、距離をはかりましょう。無理に近づいたり触れさせたりすると恐怖心が強まります。
対象物を前にしても、吠えたり・追ったりしなければ褒めてあげましょう。焦ってしまうとストレスの要因となりますので、注意が必要です。飼い主はぜひ、安心感を与えてあげてくださいね。
また、動く物を追ってしまう子は、ワクチン前ですと対象の動物などに触れることで思わぬ感染症などにつながることもあります。車やバイクを追いかけて地面を歩いてしまうのも同じです。ワクチン前なら必ず飼い主が抱っこしておくこと、恐怖心により腕からすっぽり抜けてしまわないよう注意しましょう。
人や犬に会わせる機会が設けられない
周囲に犬好きの友人や、愛犬家がいない場合、子犬を家族以外の人やワンちゃんに慣れさせる機会を設けるのは難しいかもしれませんね。
でも大丈夫ですよ。
世の中には、社会化に励む同じ月齢の子犬が集まる「パピーパーティー」という集いが開催されており、1歳未満のワンちゃんのしつけに特化した「犬の幼稚園」といった、しつけ教室なども開校しています。
教室によって特色は異なりますが、こうした集会や教室は同じくらいの月齢のワンちゃんが集まっているため、本来ならば母犬や兄弟犬と触れ合いながら学ぶことを、こうした集いで補うことができます。
飼い主同士の交流も叶うため、犬仲間ができるメリットもありますよ。
パピーパーティーの場合はどのワンちゃんもワクチン接種が完全に済んでいないということも珍しくありません。また、動物病院などが開催しているため、環境整備も安心です。
しつけ教室の場合は、子犬といっても月齢もさまざまですので、ワクチン接種前で不安がある場合は、その旨を主催側に確認してから行くといいでしょう。
4.子犬期はトイレトレーニングも重要!
迎えたその日からはじめるのがベスト
トイレトレーニングは、「まて」や「おすわり」などの基本のしつけよりも先に行う、大切なトレーニングです。当然ながら、子犬を迎えたその日から排泄の面倒を見ることになるため、トイレトレーニングも迎えてすぐにはじめるといいでしょう。
トイレトレーニングのポイントは…
・叱らない
・できたら褒める
・排泄のタイミングでトイレに誘導してあげる
・一貫性のある声掛けでトイレを覚えさせる
しつけやすいと言われているキャバリアキングチャールズスパニエルですから、「褒めて伸ばす」しつけ法と、飼い主の的確なサポートでトイレを覚えてくれるでしょう。
トイレトレーニングの方法
トイレトレーニングでは、トイレの場所をワンちゃんに認識してもらうことがもっとも重要となります。
そのためにも、ワンちゃんの排泄のタイミングに多い「寝起き」「食後」「散歩や遊び後」は注意を払い、「床を嗅ぐ」「お尻を気にする」など排泄のサインがないか飼い主もよく観察しましょう。
トイレかな?と思ったら、「シーシー」「ワンツー、ワンツー」「トイレ」などと家族で統一した声掛けで、トイレまで導いてあげます。
トイレシートの上で排泄できたら褒めてあげましょう。
トイレは室内でする癖をつけよう!
トイレは基本的に室内でするようにしつけます。散歩で排泄をする癖をつけてしまうと、雨の日など散歩に行けない日に排泄ができず困ってしまうからです。
室内でする癖をつけるためにも、トイレ→排泄→ハウス→リードを付ける→散歩にでかけるといった感じで、散歩前に排泄の癖をつけるのがおすすめです。
もし、トイレのタイミングを掴むことが難しいようであれば、一時間ごとにトイレに誘導するなど、一定間隔でトイレに連れていくことも一つの手段です。
失敗しても叱らないで!
なお、トイレトレーニングに失敗はつきものです。
最初から上手にできる子はそうそういません。しつけやすいキャバリアでも、個体によっては時間がかかります。
また、子犬の頃にワンちゃんが飼い主の言動によって受ける影響はとても大きなものです。性格形成にも影響されてきますので、もし飼い主がイライラした態度でトイレトレーニングを行えば、「トイレが怖い」「排泄をすると叱られる」という認識をし、ワンちゃんが室内での排泄を我慢してしまうようになる可能性も出てきます。
ワンちゃんのペースに合わせて、根気強く、温かく見守りながらトレーニングを行いましょう。
まとめ
子犬期のトレーニングはどれも重要なことばかりでやることも多いですが、物事を柔軟に受け入れるのが得意な子犬期は、いわば教育のチャンスなのです。
将来、何事にも柔軟に対応し、人間社会で快適に生活してもらうためにも、子犬期の社会化やトイレトレーニングは手を抜けません。
愛犬と飼い主、家族、身の回りの人の幸せのためにも、ぜひ子犬の社会化について意識を高め、実践していってください。
下記ページではしつけ以外の飼い方について紹介しています。こちらも参考にしてみてくださいね。
初心者向けキャバリアの飼い方
また、以下のリンクからはキャバリアキングチャールズスパニエルの子犬と、そのブリーダーを見ることができます。これからキャバリアを迎えようという方は、こちらも併せてご覧ください。
著者/ブリーダーナビ編集部