ワンちゃんを飼ううえで、意外と見落とされがちなのが、ニオイの問題です。ボストンテリアは比較的体臭が薄い犬種ですが、それでも無臭というわけではないので、気にする人はいるでしょう。
本記事では、家族に迎えてから困らないように、ワンちゃんのニオイ対策について確認していきましょう。
ボストンテリアの匂いは?体臭は気になる?
ワンちゃんの中には、体臭が強い・弱い犬種が存在し、ボストンテリアは他の犬種と比べてあまり体臭が気にならないタイプと言われています。
とはいえ、個体差もあるので、一概にボストンテリアは体臭が弱い犬種と言い切ることは難しいでしょう。
また、ワンちゃん自身の体臭が気になるという方もいれば、愛犬が使う毛布や洋服のニオイが気になる方もいるため、体臭を少しでも抑えるために、マメにお手入れしてあげてください。
ボストンテリアの体臭、その原因は?
「ワンちゃんは好きだけど体臭が苦手」という方は意外と少なくありません。ですが、人間と同様、ケアができていればニオイを抑えることは可能です。
そのためにも、まずは体臭の原因は何なのか知ることから始めましょう。
体臭の主な原因一覧
ワンちゃんのニオイの原因は、主に以下の3つが考えられます。
- 体臭
- 口臭
- 排泄物
そのほか、短頭種のボストンテリアは顔にしわが多いので、そこに食べ物のカスやよだれが溜まるとニオイが強くなります。
食後などは顔周辺のお手入れをしてあげましょう。
汗腺からの分泌物が体臭になる
ワンちゃんの体臭の原因の1つが「汗」です。
犬にも人間と同様、2種類の汗腺が存在します。そのうちアポクリン腺という汗腺は皮脂腺と直結しているため、汗とともに皮脂が分泌され、それがニオイの原因となります。
時間が経ち皮脂が酸化することで、独特なニオイが発生するのです。
また、このニオイは、犬同士が個体を識別するためのニオイでもあります。
体臭ではなく口臭の可能性も
ワンちゃんのニオイは、「体臭だと思ったら実は口臭だった」という場合もあります。
普段はそれほどでもないのに、舐められた時だけ臭いが気になるようなら、一度口内を確認してみると良いでしょう。以下のような症状があるようなら、一度動物病院で診てもらってください。
- 歯がぐらつく
- 歯の表面がデコボコしている
- 歯が茶色や緑に変色している
- 歯茎が赤く腫れている
- 息が臭い
ワンちゃんは、 3歳頃になると口内のトラブルが起きやすくなるので、定期的にチェックしてください。口内のトラブルは、放っておくと悪化する一方なので早めに診察してもらいましょう。
ボストンテリアの体臭対策は?
原因が分かれば対策は可能です。そのほとんどは、日常的なお手入れで解消できます。
ここでは、お手入れ時にどんなことを注意しておきたいか紹介します。
ブラッシング
ブラッシングは、被毛のお手入れという側面だけではありません。無駄な毛を取り除くことで皮膚の通気性を良くし、ニオイ対策にも繋がります。
ボストンテリアは短毛なので、それほど頻繁にブラッシングをする必要はありませんが、体臭が気になるようならニオイ対策としてブラッシングをしてあげてください。
また、ブラッシングにはマッサージ効果もあるので、新陳代謝が活性化されることで、皮脂や毛穴に詰まった汚れの排出が進み、ニオイが落としやすくなります。
短毛のボストンテリアのブラッシングならわずか数分で終わるので、スキンシップも兼ねて1日1回してあげましょう。
タオルで体を拭く
濡れタオル等で愛犬の体を拭いてあげるのも、単純ですがニオイ対策として有効です。被毛に付いた汚れと一緒に、ブラッシングで浮いたニオイの元も拭き取れるので、ブラッシングとセットで行うと良いでしょう。
ドライシャンプーも併用すれば、さらに高い効果が期待できます。
シャンプー
シャンプーは汚れとともに、臭いの原因を洗い流すためのお手入れとして、とても有効です。
皮膚や被毛を清潔に保つことで、ワンちゃん特有のニオイを抑えるとともに、健康を維持することができるので、月に1回程度を目安にシャンプーしてあげてください。
ただし、ワンちゃんは人間と比べて皮膚が薄く弱いので、あまり頻繁にシャンプーするのは避けましょう。必要な皮脂まで流してしまい、逆に健康を害することになってしまいます。
また、人間用のシャンプーでは刺激が強すぎるので、必ずワンちゃん専用のシャンプーを使ってください。
そして、シャンプーでの洗い以上にすすぎや乾燥は入念に行いましょう。シャンプー液が残っていたり生乾きのまま放置してたりすると、体臭が酷くなる恐れがあります。
歯磨きやデンタルケア
人間と同様、ワンちゃんも口腔のケアが不十分だと口臭の原因になってしまいます。
当然ですが、ワンちゃんは自分で歯磨きをすることができないので、定期的に飼い主が愛犬の歯を磨いてあげましょう。
ワンちゃん用のガムやおもちゃに歯磨き効果のあるグッズもあるので、それらを利用するのもおすすめです。
このほか、口臭の原因が内臓の不調に由来する場合もあるので、歯のケアを万全にしても口臭が治まらない場合は、獣医さんに診てもらいましょう。
耳掃除
ボストンテリアが患いやすい病気の1つに外耳炎がありますが、この病気になると耳から悪臭がするようになります。
病気の原因は湿気が溜まることによる雑菌の繁殖なので、定期的に耳掃除をして、耳を清潔に保つようにしてください。
耳掃除には、市販のイヤーローションを使い、耳道を傷つけない程度にケアをしてあげましょう。見える範囲の掃除だけで臭い対策としては十分なので、奥までやりすぎないようにしてくださいね。
生活改善
ワンちゃんの体臭対策として、食事や運動といった生活環境の改善があります。
例えば、たんぱく質や脂質の取り過ぎで腸内バランスを崩してしまうと、体臭がきつくなってしまうことも。
また、運動不足は肥満の原因になったり、ストレスにより体調を崩したりする原因にもなります。
こうした生活環境を整えてあげることで、健康を保ち、体臭の悪化を予防することができるでしょう。
肛門腺絞り
ワンちゃんのお手入れの1つ、肛門腺絞りをご存じでしょうか。
肛門腺とは、ワンちゃんの肛門の左右にある液状の分泌物が入った袋で、排便時にそこから出す分泌液はとてもニオイが強いです。
小型犬をはじめとした室内犬は、この分泌液を出す力が弱いため、定期的に飼い主が絞って出してあげなければなりません。これが溜まっていると、悪臭だけでなく病気の原因にもなってしまうので、注意してください
ご自宅でケアすることもできますが、不慣れだと難しく一度ついたニオイはなかなかとれないため、ペットサロンなどでお願いするのが良いでしょう。
家の中のニオイを軽減するにはどうすればいい?
程度の差こそあれ、動物が生きて生活するうえでニオイは発生します。完全に予防することは不可能なので、ニオイが籠らないような対策が重要です。
では、家の中ではどのような臭い対策をすれば良いのでしょうか。
家に籠るニオイの対策
家の中にニオイが籠らないようにするには、以下のような対策をしましょう。
- 換気
- 空気清浄機
- 掃除
- 芳香剤など
芳香剤はワンちゃんに無害のものを選ぶようにしましょう。
お掃除に役立つグッズ
クエン酸や重曹、焼きミョウバンを梳かした水は、アルカリ性のおしっこを酸性のクエン酸で中和することで、ニオイを軽減します。
床に掃除機をかけたうえで、ソファや絨毯といったワンちゃんの体臭が染み込んだ場所を
これで掃除すると効果的です。
カーテンにはスプレーでかけたり、これでワンちゃんの寝具やおもちゃを洗うのも有効です。
まとめ
動物である以上、ニオイはなくなりません。好き嫌いや許容できる範囲は個人差があるものの、来客への配慮などを考えると、においには日常的なケアが必要です。
ニオイのほとんどは、丁寧なお手入れで軽減することができるので、今回紹介した内容を参考に、愛犬を清潔に保ちつつ、ニオイのケアもしてあげてくださいね。
また、下記ページではボストンテリアの性格や一緒に生活するうえで知っておきたいことをまとめています。こちらも参考になれば幸いです。
ボストンテリアの性格や特徴は?初心者向け飼い方について
著者/ブリーダーナビ編集部