そもそも秋田犬は「室内」と「室外」どちらで飼えばいい?
日本犬の中でも人気の高い「秋田犬」は、がっしりとした体型と哀愁漂う表情が魅力的です。いまや秋田犬は海外でも注目を浴び、秋田犬保存会がフィギアスケートのアリーナ・ザギトワ選手に“マサル”を贈呈したことも有名ですよね。
そんな秋田犬を飼うことになったら、まず考えなければならないことがあります。それは「室内飼い」か「外飼いのどちらにするかということです。日本犬といえば、屋外で飼育しているイメージがありますね。しかし、近年犬の飼育は室内飼いが基本といわれるようになり、外飼いの犬を見かけることは減っているのが現状です。ということは、秋田犬も室内飼いをすべきなのでしょうか?
結論からいうと、秋田犬は外飼いに向いている犬種です。
その理由は大きく2つあり、1つめに「被毛がダブルコート」であることが挙げられます。ダブルコートとは、固くて太いオーバーコート(上毛)と綿毛のようなアンダーコート(下毛)の二重構造からなる被毛のことです。このアンダーコートは寒い季節に伸び、暑い季節に抜け落ちるます。このように、秋田犬は暑さと寒さの両方に適応できるので、外飼いに向いているといえます。
2つめに、秋田犬の「自立心の強さ」が挙げられます。これは日本犬全般にいえることですが、日本犬は洋犬に比べると自立心が強い傾向にあり、家の外でも孤独を感じることが少ないといわれています。
ここまで秋田犬が外飼いに向いている犬種だと説明しましたが、近年の夏の酷暑を考えると、暑い季節の外飼いは厳しいでしょう。また、秋田犬の自立心の強さには個体差があり、中には甘えん坊の秋田犬も存在します。大型犬の秋田犬を室内飼いしようと思うとそれなりのスペースを確保しなければなりませんが、できれば室内にもサークルやトイレは準備しておきたいですね。
飼う前に準備するもの
秋田犬を迎えることになったら、まずは飼育に必要なものを準備しましょう。事前に必要な用品を揃えて快適に過ごせる環境を整えておくのがベスト。ちょうど秋田犬を迎える準備をしている方は、忘れているものがないか今一度確認してみましょう。
サークル
生活の中心となるサークルは、家族の目が届く場所に設置しましょう。子犬のうちは室内で飼育することになるので、適度に日が当たり、通風しの良い場所を選んでください。子犬は温度や湿度の変化に弱いため、窓の近くや冷暖房が直接当たるところは避けましょう。
ベッド
子犬のベッドは、噛んでボロボロになってしまうことを想定して丈夫なものを選んでください。また、カバーは取り外して洗えるものがおすすめです。ベッドは破れたり、綿が寄ったりしやすいため、何個か買い替える必要が出てきます。そのため、最初はお手頃な価格のものを購入するといいでしょう。
ドッグフード
がっちりした体格の秋田犬には、良質なたんぱく質がたっぷり入ったドッグフードを与えたいですよね。けれど、ドッグフードにはたくさんの種類があるため、どれを選べばいいか迷ってしまいます…。そんな時は「総合栄養食」と記載されたドッグフードを選びましょう。
総合栄養食とは、犬が必要とする栄養をバランス良く配合したドッグフードのこと。基本的に総合栄養食とと新鮮な水を一緒に与えるだけで、健康を維持できるといわれています。
また、秋田犬の場合は動物性たんぱく質22%以上のドッグフードを選ぶ必要があります。購入する前に、必ずパッケージの保証成分欄を確認してください。秋田犬をブリーダーから迎える場合は、ブリーダーが与えていたドッグフードと同じものを準備しておきましょう。
食器と水飲み器
秋田犬には底が浅く、口の大きい器が適しています。プラスチック製はあっという間にボロボロになってしまうため、長く使うことを念頭に置いて陶器やステンレス製の器を準備しましょう。
子犬のうちは、秋田犬をケージで飼育しようと思っている飼い主さんもいるかもしれません。その場合、水飲み器はケージに取り付けられるペットボトル型の給水器が便利ですが、このタイプの給水器ではうまく飲めない犬が多いといわれています。そのため、深めの器を水飲み器として使うのがおすすめです。
トイレトレー&トイレシート
どのトイレ用品を購入しようか迷ったら、メッシュカバー付きのトイレトレーと、トイレトレーニングに適した誘導剤入りのトイレシーツがおすすめです。
いたずら好きの子犬は、トイレシーツを噛んだり、食べたりする可能性があります。トイレシーツにはおしっこの水分を吸収する特殊な素材が使われており、犬はその素材を消化できません。そのため、万が一食べてしまったら胃や腸に詰まってしまうことがあります。それを防ぐためにも、メッシュカバー付きのトイレトレーが望ましいでしょう。
また、トイレシーツには犬が覚えやすい匂いがついた商品があります。トイレトレーニングを簡単にするために、誘導剤入りのトイレシーツを選ぶといいでしょう。
首輪
秋田犬の子犬は成長が早いため、首輪は3~4ヶ月使えればOKと考えておきましょう。室内で飼う場合は、首輪は付けずにドッグタグ(迷い札)を使用するのもおすすめです。
ワクチンが完了すると、待ちに待ったお散歩に出かけます。ワクチン接種までは室内で首輪やリードを付け、スムーズにお散歩デビューできるように練習しておくといいでしょう。
リード
リードは首輪と一緒に準備しておくことで、散歩の練習ができるようになります。秋田犬のリードは、十分な強度と耐久性のあるロープ状のものがおすすめです。
ミリタリーやアウトドアグッズでお馴染みのパラシュートコードを編んだリードは、適度な伸縮性があるので飼い主さんの手への負担も抑えることができます。
著者/ブリーダーナビ編集部