ダックスフンドは体のサイズと被毛の種類、毛色など、とても種類が豊富な犬種です。
そこで、今回はダックスフンドの毛色を紹介します。
毛色によって分かることから、レアカラーを選ぶ際の注意点まで、詳しく解説するので、ダックスフンドを迎えようとお考えの方はぜひご覧ください。
ダックスフンドは毛色のバリエーションが豊富
photo by Jason Tucker
胴長短足の体型が魅力的なだダックスフンドですが、毛色のバリエーションが豊富な点も大きな特徴といえるでしょう。
では、ダックスフンドにはどのような毛色があるのでしょうか。
被毛の種類で異なる毛色
ダックスフンドの被毛は、「スムース」「ロング」「ワイヤー」の3種類に分かれます。
毛色はこの被毛の種類によって分かれるので、「この色のダックスフンドがいい」と思ったら、どんな被毛の種類の毛色なのか調べてみると良いでしょう。
また、被毛の種類によって異なるのは、毛色だけではありません。被毛のタイプで性格にも違いが出るといわれています。
下記のページでは、ミニチュアダックスフンドの性格について紹介しています。被毛の種類による性格の違いを解説しているので、合わせてご覧ください。
【獣医師監修】ミニチュアダックスフンドの飼い方。お迎え前に知っておきたい7つのポイント
スムースヘアーとロングヘアーの毛色
ダックスフンドの基本的な被毛であるスムースと長毛のロングは、どちらも同じ毛色をしています。
また、アメリカのドッグショーで見られる、白ベースにぶち模様が入った『パイボールド』というカラーは、日本で血統書を発行している団体「JKC」では認められていません。
単色
一年のうち、春から夏にかけて色がより濃く、黒い差し毛が多くなることもあります。
一方、胸部~腹部にかけては、黄色がやや薄くなることも。春から夏の時期は、黒い差し毛が多くなり色がより濃くなることもあります。
イエローのミニチュアダックスフンドを見てみる
イエローのカニンヘンダックスフンドを見てみる
このほか、チョコレートやイザベラといった毛色も確認されており、JKCでは認められていない、ブラックやブルーなどもあります。
2色
ブラックタンのミニチュアダックスフンドを見てみる
ブラックタンのカニンヘンダックスフンドを見てみる
チョコタンのミニチュアダックスフンドを見てみる
チョコタンのカニンヘンダックスフンドを見てみる
このほか、ブルー&タンやイザベラ&タン、ブルー&イエローや、イザベラ&イエローなども、2色のカラーとして認められています。
ダップル/ブリンドル
どちらも、ベースの色にしま模様の黒い差し毛が入ったカラーです。
ブラック&タンがベースならシルバーダップル、ベースがレッドならレッドダップルとなります。そのほかにもチョコレートダップルや、ブルーダップルもあります。
ダップルのミニチュアダックスフンドを見てみる
ダップルのカニンヘンダックスフンドを見てみる
ワイヤーヘアーの毛色
ダックスフンドのワイヤーヘアーは、テリア系の犬種との交配により作出されたタイプです。剛毛で長い眉とあごひげが特徴的なタイプですが、どんな毛色があるのでしょうか。
ワイルドボア
ワイルドボアとは、野生のイノシシという意味です。
その言葉の意味が示す通り、くすんだ灰色をベースに黒い差し毛が入っており、イノシシをイメージするカラーとなっています。
ワイルドボアのミニチュアダックスフンドを見てみる
ワイルドボアのカニンヘンダックスフンドを見てみる
ドライリーフ
その名の通り、枯れた落ち葉のような色で、黒と白が均一に混ざり合ったような色合いのカラーです。
ウィートン
クリームと似たカラーで、薄い黄色とも小麦色ともいえる色です。ワイヤーヘアーの元となったテリア種のカラーでもあります。
ダックスフンドの人気カラーについて、下記ページでは平均価格を紹介しています。気に入ったカラーがどの程度の価格なのか、一度調べてみてはいかがでしょうか。
人気の毛色「ダップル」には注意点がある?
毛色の種類が豊富なダックスフンドの中でも、希少性の高さもあり、特にダップルは人気が高いカラーです。しかし、ダップルのダックスフンドは注意すべき点があることをご存じでしょうか。
ダップルの斑模様は特殊な遺伝子が関係
ダップルの斑模様は、他の毛色と異なり『マール遺伝子』という特殊な色素細胞の働きによって生じます。
マール遺伝子は別名「半致死遺伝子」とも呼ばれる遺伝子で、この遺伝子を持った子犬は目や耳、内臓などに障害や疾患を持つリスクが高まり、死産となる可能性もあります。
ダップル同士の交配はNG?
マール遺伝子を持つダックスフンド同士が交配した場合、妊娠したとしても死産してしまう確率は50%。片親だけだったとしても、死産の確率は25%と言われています。
こうした問題からも分かるように、マール遺伝子は別名『半致死遺伝子』と呼ばれる、リスクが大きい遺伝子なのです。
仮に無事出産できたとしても、障害や遺伝子疾患を抱えて産まれてくる可能性があるので、ダップル同士の交配はNGと考えられています。
ダップルの子犬迎える前に確認したいこと
両親ともダップルの組み合わせの子犬が死産となる確率は、実に50%という高い数字となっています。
また、片方の親がダップルの場合であっても、死産の確率は25%と言われており、仮に出産できたとしても、色素欠乏や内臓疾患などの障害を持って産まれてくる可能性が少なくありません。
そのため、ダップルの子犬を迎える場合は、事前に遺伝子疾患を持っていないか、健康状態をしっかりと確認しましょう。
まとめ
ダックスフンドは、実に豊富な毛色を持つ犬種です。ダックスフンドを迎えることを決めたとしても、そこからさらにどんな毛色の子を選ぶのかも、1つの楽しみといえるでしょう。
ただし、ダップルは遺伝性の疾患を抱えている場合もあるので、お迎えする際は出自や健康状態をしっかり確認しましょう。
著者/ブリーダーナビ編集部