パグのしつけ方法は?噛み癖や吠え癖・おすわり・まて・ふせなど

ぶさかわな見た目と人懐っこく明るい性格が人気のパグは、手間もかからないことで人気の犬種です。基本的に良い子ですが、しつけ次第では吠え癖や噛み癖がつくこともあり、その点は他の犬種と同様、子犬の頃から丁寧にしつける必要があります。
パグを飼育するうえでどのようなしつけが必要で、どんなしつけ方をすればいいのでしょうか?

パグのしつけ、ポイントは?

パグのしつけ方法は?噛み癖や吠え癖・おすわり・まて・ふせなど

パグは利口な犬種ですが、性格的に頑固な面があるので、間違えてしつけてしまうと覚えたことを修正させるのが大変です。
最初に覚えたやり方をそのまま続けようとするので、しつける際は慌てず丁寧に、事前にしつけ方を吟味したうえで実践するようにしましょう。

しつけのサインは家庭内で統一しましょう

パグは利口ですが頑固な性格でもあるので、しつけで一度覚えたことは簡単に変えようとはしません。そのためしつけを始める前に、サインや方向性は家庭内で統一するようにしましょう。

ワンちゃんは単語やイントネーションといった音で人間の言葉を聞き分けています。言葉の意味までは理解していないため、飼い主が同じ意味で使った言葉であっても、混乱させてしまいかねません。

そのため、「この指示はこのサイン」と統一しておく必要があるのです。
また、可能であれば言葉だけでなく「イントネーション」「ハンドシグナル」も統一して併用すると良いでしょう。

パグを落ち着かせる方法「おすわり・まて・ふせ」

人懐っこくフレンドリーなパグは、人間と触れ合うのが大好きです。そのため、散歩時など見ず知らずの通行人にも懐くことがあり、場合によっては興奮して落ち着きがなくなることもあります。
そんな時、落ち着かせるためのしつけができていると、周囲への迷惑を未然に防げるだけでなく、飼い主として愛犬を守ることもできるでしょう。

まずは『おすわり』を覚えるところから

ワンちゃんをしつける上でまず覚えさせたいのは『おすわり』です。
何かとジッとしていられないワンちゃんを大人しくさせることができる、使用頻度が高く実用的なワンちゃんの基本姿勢になります。
『おすわり』ができるとできないとでは、食事の前や散歩前のリードを付ける時など大違いです。

『おすわり』を教える手順
1.まずおやつを見せます。
2.「サイン」を出しつつその手をワンちゃんの頭上へ持っていきます。
3.のけ反るような姿勢となり、倒れないよう自然と「おすわり」の姿勢になります。
4.上手に「おすわり」の姿勢ができたら、ご褒美におやつをあげましょう。
5.1~4を1日数回、何日か繰り返してください。
6.慣れてきたらご褒美なしで行い、できるようになれば「おすわり」は完了です。

ポイント
1で『おすわり』の姿勢にならないようなら、おやつを尻尾の方へ動かせば姿勢を取りやすくなります。もしも、おやつを直接取ろうとしたり、その場でクルクルと回ったりするようなら、興奮しているので一度おやつを隠して落ち着かせてからやり直しましょう。

次に『まて』を覚えましょう

『おすわり』を覚えたら、次は『まて』を教えていきましょう。
『まて』ができるようになれば、様々な状況で愛犬の行動をコントロールできるようになるので、散歩で感じるストレスが大幅に軽減できます。何より、トラブルの予防になるので、愛犬を守ることにつながるでしょう。

『まて』の訓練自体は簡単ですが、完璧に身に付けるには時間を要するでしょう。そのため、飼い主さん・ワンちゃんともに根気強く地道に続ける必要があります。焦らず気長に続けてください。

『まて』を教える手順
1.まずは「おすわり」の姿勢を取らせます。
2.「おすわり」したワンちゃんの顔の前におやつを持っていきます。
3.その状態で「まて」のサインを出します。
4.「おすわり」が維持できたら、「よし」のサインを出してご褒美のおやつを与えます。
5.少しでも動くようなら、3に戻ります。
6.1~5を日をまたいで、少しずつ時間を延ばして複数回行います。

ポイント
『まて』は『よし』とワンセットで覚えさせる必要があり、終わりの合図を教えることが大切です。いきなり長時間は無理があるので、最初は1秒からはじめて少しずつ時間を延ばしていきましょう。

また、場所も選ばずに『まて』ができるようになれば完璧です。静かな場所でできるようになったら、徐々に人通りの多い場所へ変えていくといいでしょう。

『ふせ』ができるようになれば基本は大丈夫

『ふせ』は難度が高いしつけです。ワンちゃんにとっては服従の意味も持つため、『おすわり』や『まて』のしつけを終え、十分な信頼関係を構築してから教える必要があります。

『ふせ』の姿勢は、睡眠時の姿勢に近くワンちゃんにとってリラックスできる状態です。
より長く同じ場所に留まらせることができるので、動物病院などの外出先で大人しくしてほしい場面で役に立つでしょう。また、「吠え癖」や「飛びつき癖」のあるワンちゃんを大人しくさせるためにも有効です。

『ふせ』を教える手順
1.「おすわり」状態のワンちゃんの鼻先におやつを差し出します。
2.おやつに集中したら、ゆっくりとおやつを下げていきます。
3.そのまま下げていき、ワンちゃんのお腹が床に着いたら褒めておやつを与えます。
4.1~3を繰り返し、「ふせ」の状態に慣れさせます。
5.「ふせ」の体勢に慣れてきたら、今度はサインを覚えさせます。
6.1~3を行い「ふせ」の体勢になった瞬間に「ふせ」といい、サインとリンクさせます。
7.慣れてきたと思ったら、おやつを使わずサインを出します。
8.「ふせ」というだけで「ふせ」の体勢を取ったら、成功のご褒美におやつを与えます。
9.最終的にハンドサインを付けて8を行い、ハンドサインだけで「ふせ」ができるようになったら完了です。

ポイント
1~3までの『ふせ』の体勢を覚えさせる段階で、なかなか伏せてくれないワンちゃんもいます。その場合、上半身が少しかがんだだけでおやつをあげて、少しずつ姿勢を低くしていくといいでしょう。

無駄吠えはどうする?吠えるパグのしつけ方

パグはのんびりとした落ち着いた性格なので、無闇に吠えることは少ない方です。
もしも愛犬がが吠えている場合は「どうして吠えるのか」という原因を理解して、それぞれに合ったしつけを行いましょう。

要求吠えのしつけ方

原因
ワンちゃんが吠える理由の1つが『要求吠え』で、お腹が空いたときや散歩に行きたいときなど、飼い主に何かしらを要求する際に吠えることがあります。
対策
要求吠えのしつけには、無視を貫くのが一番です。
ここで注意すべきポイントは、中途半端に無視せず一貫して無反応を徹底すること。例え一回だけでも要求に従ってしまうと、「吠えれば言うことをきいてくれる」と学習してしまいます。どうしても鳴きやまない場合は、一度愛犬の視界から消えるために部屋を出て、鳴きやむのを待ちましょう。

興奮して吠える場合のしつけ方

原因
「嬉しくて興奮している」場合と、「恐怖や怒りで興奮している」場合などさまざまですが、興奮すると激しく吠えることがあります。
対策
愛犬を落ち着かせることから始めましょう。
興奮している愛犬に付き合ってしまうと余計に興奮させてしまうので、まずは飼い主であるあなたが落ち着いて、そのうえで原因となるものを遠ざけましょう。また、おやつやおもちゃを使って、意識を他の物事に集中させてしまうのも効果的です。

警戒心から吠える場合のしつけ方

原因
掃除機や自転車やバイクといった大きな音を出す物を理解できず警戒することがあります。また、人見知りであれば初対面の人や他のワンちゃんに向かって吠えることもあるでしょう。
対策
警戒の対象となるものから遠ざけることで、自然と警戒が解けて吠えなくなります。
根本的に解決したい場合は、おやつを利用して対象のイメージを変える方法も有効です。
警戒する対象を見せて褒めながらおやつを与え、少しずつ距離を縮めていきましょう。毎日行うことで、吠えずにいられる距離を短くしていきます。最終的には、近くにいても吠えないくらいまで警戒心を解くことができるでしょう。

ストレスで吠える場合のしつけ方

原因
散歩で距離や時間に満足できないと、ワンちゃんにとってはそれだけでストレスになってしまいます。また寂しがり屋な子の場合、留守番が多いなど、ひとりですごす時間が長いと、大きなストレスを感じてしまい、発散するために吠えることがあります。
対策
毎日散歩を欠かしていなくても、散歩の時間が足りなかったり、回数が不足していたりするとこともあるので、一度散歩の内容を見直してみるといいでしょう。

その他、留守番が多いなど、寂しさを感じている場合でもストレスを感じることがあります。原因が思い当たらない場合は、一度生活環境を見直してみましょう。

やきもちで吠える場合のしつけ方

原因
飼い主の関心が自分以外に向けられることにやきもちを焼いて、吠えることがあります。例えば、「ご家庭に赤ちゃんが生まれた」「多頭飼いで新しいワンちゃんを迎えた」という状況で吠えるようなら、やきもちが理由でしょう。
対策
愛犬を安心させるためにスキンシップの時間を増やしてあげると良いでしょう。たったこれだけでも、やきもちから吠えてしまうような状況を減らすことができます。
「来客がきたら抱きかかえて一緒に迎えにいく」、お散歩中、他の犬に会ったら「話しかけてあげる」「さりげなく道を変える」なども有効です。

パグの噛み癖、予防としつけ方

マテ

ワンちゃんが噛むのは自然の行為です。それは温厚でのんびりとしたパグであっても変わりません。

子犬の頃であれば、まだ噛む力も弱く大した害もないので、「子犬のすることだし」と大目に見てしまう飼い主さんも多いでしょう。
しかし、噛み癖は早い段階からしつけておかないと、後々大事に発展する可能性もあります。

子犬が噛んでくる原因は2つ

子犬が物を噛む理由は、大きく分けて「歯の生え変わり」「遊びの延長」の2つがあります。
生後4~8ヶ月頃は歯が生え変わる時期なので、歯のムズムズとした違和感から逃れるために物を噛むようになります。
また、一緒に遊んでいるときに興奮して手を噛んでくることも。

「歯の生え変わり」で噛む場合は、成長するにしたがって落ち着きますが、「遊びの延長」で噛むのを放置すると、噛み癖につながる可能性もあります。
では噛み癖はどうしつければいいのでしょうか?

噛み癖はどうしつける?

主な対処法として、以下のようなものが挙げられます。

噛み癖の対処法
  • 「痛い!」と大きな声を出す
  • 何も言わずに子犬をじっと見つめる
  • 遊びを中断して別の部屋に行く
  • 子犬を仰向けにして押さえ、目を見ながら低い声で叱る

上記のように対処法はさまざまですが、個体によって性格が違うように、何が効果的かは個体差があります。ある子には有効な方法でも、違う子には逆効果になる場合もあるので、性格に合わせて試してみましょう。
また、どの方法を採用するにしても、「噛むのを止めたら褒める」ことが大切です。

下記のページでも噛み癖について詳しく解説しています。
噛み癖対策のおもちゃやスプレーの使い方も紹介しているので、こちらも参考にしてみてくださいね。
パグの噛み癖はどうする?ケージや手を噛むときなどの対処法 パグの噛み癖はどうする?ケージや手を噛むときなどの対処法

毎日の「トイレ」と「散歩」どうやってしつける?

トイレと散歩は、ワンちゃんを飼ううえで毎日欠かすことができません。毎日のことであるからこそ、どちらも丁寧にしつけておく必要があります。
では、それぞれどのようにしつければ良いのでしょうか?

トイレトレーニングは、お迎えしたその日から

ワンちゃんを迎えて、まず行うしつけがトイレトレーニングです。最初のしつけでありながら決して簡単ではないので、初心者がつまずきやすいしつけといえます。

パグは基本的にコミュニケーションがとりやすい犬種ですが、しつけの覚えやすさには個体差があるので、焦らず少しずつしつけていきましょう。

パグのトイレトレーニングに関しては、下記ページで詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
パグのトイレトレーニングとは?初めてで不安な人へ パグのトイレトレーニングとは?初めてで不安な人へ

安心して散歩するために必要なしつけとは?

パグは、それほど運動量を必要とする犬種ではありませんが、それでも他の犬種同様に毎日の散歩は欠かせません。
愛犬に安心・安全に散歩をさせるためにも、しっかりとした準備・しつけをしてください。

パグの散歩のしつけについて詳しく知りたいという方は、下記ページの内容をご覧ください。必要なグッズやしつけ方、注意点など、散歩に関する情報を詳しく掲載しています。
パグの散歩時間と回数はどのくらい?必要なしつけや子犬と成犬の違い パグの散歩時間と回数はどのくらい?必要なしつけや子犬と成犬の違い

まとめ

1日の散歩時間が比較的短くて良いなど、何かと手間がかからないパグですが、しつけが全く不要というわけではありません。しつけは個体差によるものの、一朝一夕でどうにかできる問題ではないので、少しずつ丁寧に覚えさせていきましょう。

下記ページでは、パグを飼う前に知っておきたい性格などの情報を掲載しています。こちらも合わせてご覧になってみてくださいね。
パグの性格は?飼いにくい? パグの性格は?飼いにくい?
これからパグを飼おうと考えている方は、一度ブリーダーの犬舎に見学にいき、話を聞いてみてはいがかでしょうか?

複数のパグを飼育しているブリーダーなら、さまざまなしつけについて詳しく教えてくれます。お迎えした後も、飼育に関する悩みや疑問などの相談に乗ってくれる心強い味方になってくれるでしょう。

下記の「パグの子犬を探す」ボタンからは、ブリーダーナビに掲載しているパグの子犬をご覧いただけます。選りすぐりの可愛いワンちゃんたちを、ぜひ覗いてみてください。

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