1.ヨークシャーテリアの寿命はどれくらい?
photo by Eric Savage
ヨークシャーテリアの平均寿命は15年といわれています。
15年は他の犬種に比べると長く、かなり長寿なワンちゃんだといえます。なかには20年以上生きた子もいるようです。しかし、寿命には個体差があり、必ずしも平均寿命まで生きるとは限りません。
では、どうすれば愛犬と少しでも長く一緒に居られるのでしょうか?
一般的に飼育環境や食事に気を使うと長生きするといわれていますが、ほかにも避妊・去勢手術で寿命が伸びるといいます。
避妊・去勢で寿命が伸びる理由
ヨークシャーテリアに限らず、ワンちゃんは避妊・去勢手術を行うと寿命が伸びるといわれています。
なぜ伸びるのかというと、「子宮蓄膿症」や「前立腺疾患」など命を脅かす生殖器系の病気にかからなくなるからです。また、避妊・去勢手術にはワンちゃんの死亡原因トップであるガンの発生率を下げる効果もあります。
最近の研究によれば、発情期を迎える前に避妊・去勢手術を行った子は高齢になったときのガン発症率が200分の1まで減るといわれています。
さらに、男の子の場合は去勢手術を行うことで短命の原因とされる「テストステロン」を大幅に減少させられます。テストステロンの分泌は生後半年頃から始まるため、その前に去勢手術を行うと長生きしやすくなるといわれています。
2.長生きさせる秘訣は「食事」と「体重管理」
ヨークシャーテリアに合った食事や体重管理を
長生きさせる上で重要な食事ですが、ただ単に栄養や体に良さそうな食材をたっぷり与えればいいというわけではありません。カロリー計算を行って、愛犬に合った食事量を与えることが大切です。
体に良いからといって、なんでもかんでも与えてしまうと肥満体型になります。肥満は万病のもとであり寿命を短くする原因になるため、必ず1日に必要なカロリーを計算してから食事を与えましょう。それと同時に、愛犬が理想体重を維持できるよう体重管理も行ってください。
また、骨が弱いヨークシャーテリアにはカルシウムやグルコサミン、コンドロイチンなど骨をサポートしてくれる栄養も与えましょう。なお、これらの栄養素は与えすぎると腎臓にダメージを及ぼします。必ず1日の規定量を守りましょう。
ほかにも、皮膚アレルギーを発症する確率が高いヨークシャーテリアには、グレインフリーの食事がおすすめです。グレインフリーとは、アレルギー源になりやすい「穀物」を使用していない食事のこと。ペットショップや通販にて購入可能です。
肥満は万病のもと
ワンちゃんは肥満になると「尿路結石」にかかりやすくなります。
というのも、脂肪が多いと尿の中のシュウ酸濃度が高まって、結石ができやすい環境になるからです。ヨークシャーテリアの場合は肥満と関係なく尿路結石ができやすいため、特に注意が必要です。
そのほかにも、肥満は「糖尿病」や「膵炎」、「関節炎」などの病気を引き起こす原因となります。肥満は様々な病気のもとであり、寿命を短くする大きな原因になっています。実際、アメリカにある900の動物病院を対象に行われた研究でも“肥満傾向にあるワンちゃんは半年~2年以上も短命になる”という結果が出ています。
つまり、愛犬を長生きさせるためには肥満体型にしないことが大切。また、肥満体型からダイエットで痩せるよりも最初から太らせないことが重要です。飼い主が食事に配慮し、ヨークシャーテリアが肥満にならないよう体重管理を行いましょう。
しかし、愛犬が太っているかどうかの判断がつかないという方もいることでしょう。そんなときは、かかりつけの獣医さんに相談するのがおすすめです。愛犬に合った体重管理についてアドバイスをもらうことができますよ。
3.毎日の観察とストレス解消も重要
どんなことがストレスの原因になる?
ワンちゃんはストレスを感じると食欲不振や下痢、嘔吐、脱毛などを引き起こします。健康な状態を維持するためにも、ストレスを適度に発散させてあげましょう。しかし、ヨークシャーテリアはどのようなことをストレスに感じるのでしょうか?
その子によってストレスの原因は異なりますが、主に以下の要因が挙げられます。
◎飼育環境
飼育スペースの気温や音、明るさ、匂いなどがワンちゃんのストレスになっているかもしれません。基本的にワンちゃんと人間とでは感覚がまったく異なります。人間にとっては心地よいと感じるものでも、ワンちゃんからすると不快に感じてしまうのです。
例えば、
・明るすぎる照明
・香りの強い芳香剤
・室内にかかっている音楽
・湿度や温度の高い室内
などはワンちゃんにとってストレスとなる恐れがあります。
◎運動不足
ヨークシャーテリアは運動量の少ない犬種ではありますが、室内での遊びと毎日の散歩が必要です。散歩へ行かず室内に閉じこもっているだけだと運動不足になるだけではなく、気分のリフレッシュができず、ストレスが溜まる一方となります。
◎環境の変化
飼い主の引っ越しや結婚などによって環境が変わると、ヨークシャーテリアはストレスを感じることがあります。新しい環境下では特に注意して、愛犬の様子を観察しておきましょう。
◎飼い主とのコミュニケーション不足
ヨークシャーテリアは甘えん坊なため、飼い主とのコミュニケーションが不足するとストレスを感じます。特に留守番が多いと不安が募り、ストレス状態が悪化する恐れがあります。
ストレスを発散させよう!
もし愛犬がストレスを抱えているようであれば、発散させてあげましょう。ストレス発散方法としておすすめなのは散歩です。散歩は運動不足を解消できる上に、自宅とは違う環境で気分をリフレッシュできます。
ヨークシャーテリアの散歩は毎日2回5~10分が理想ですが、歩くのを嫌がるようであれば無理強いしないでおきましょう。無理に連れ出そうとすると、かえってストレスを抱えてしまいます。
散歩嫌いのヨークシャーテリアには、ストレス解消グッズを与えてみましょう。ガムやおもちゃなど、自由に噛んだり遊んだりできるものが好ましいです。
愛犬の変化は見逃さないようにしよう
ワンちゃんたちは人間の約5倍ものスピードで成長していき、いくら長寿といわれる犬種であっても人間より遥かに短命です。
限られた時間を少しでも長くするには、毎日愛犬を観察して異常や変化がないかチェックすることが大切です。目で確認するのはもちろん、スキンシップを取りながら体を触って小さな異変にも気付いてあげましょう。
もしいつもと違うなと感じる点があれば、すぐに動物病院を受診してくださいね。
まとめ
ヨークシャーテリアは長生きする犬種といわれていますが、人間に比べると命の時間はごくわずか。少しでも長く健康に生きてもらうため、食事や体重管理に気を使い、ストレス解消に努めましょう。
ヨークシャーテリアの適正な室温など、健康を維持するための飼い方はこちらの記事にて解説しています。あわせてご覧ください。
非公開: 初心者向けヨークシャーテリアの飼い方
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著者/ブリーダーナビ編集部