柴犬に隠された2つの秘密!『しっぽ置き場』に『柴距離』?!

今や世界的に高い人気を誇る犬種になった柴犬。その人気の理由は、見た目の可愛らしさだけでなく独特な感性や行動にも秘密があります。今回は、そんな特徴的な柴犬の中でも特に珍しい『しっぽ置き場』と『柴距離』について解説していきます。

1.しっぽ置き場


柴犬には【しっぽ置き場】があることをご存じでしょうか。

しっぽ置き場とは、柴犬の巻いたしっぽが納まる、背中のくぼみ部分のことをいいます。

巻き尾である柴犬のしっぽは、クルンと巻かれた状態でいつも背中の上に乗っており、その場所がいつも同じため、その部分の毛がしっぽの形にくぼんでいます。そこがしっぽ専用の置き場所に見えることから、「柴犬のしっぽ置き場」と呼ばれるようになったのです。

しっぽ置き場はしっぽの数だけ存在するので、2つとして同じしっぽ置き場はありません。重度な柴犬マニアであれば、この部分のちょっとした違いに出ている個性にも反応してしまうほどです。

多くの柴犬はしっぽに触れられることを嫌がります。初対面の人間であれば、触ろうとしただけで警戒され、威嚇されてしまうかもしれません。そのためしっぽを人の都合で動かして、しっぽ置き場を見ることは困難を極めます。

そうした普段滅多に見ることができない場所だからこそ、実際に確認できたときのありがたみが強いというもの。基本的に飼い主しか見ることができないので、飼い主であれば優越感を覚え、そうでない人は見られてラッキーだと思える特別な部分なのです。

2.柴距離


柴犬には「近づきすぎず、離れもせず、一定の距離を保つ」という他の犬種にはない独特の距離感があります。

これは【柴距離】と呼ばれ、柴犬をはじめ日本犬に多く見られる距離の取り方です。

いわゆる洋犬に比べて、日本犬は比較的警戒心が強く、ベタベタ密着するスキンシップをあまり好まない傾向にあります。特に初対面の人であれば、近付かれただけで威嚇する子も少なくありません。

これは人間に対してだけでなく犬同士でも発揮され、はたから見ていると「仲が悪いの?」と言いたくなるような、絶妙な距離感を維持することもあります。

そのほか、柴犬が見せるちょっと変わった柴距離の特徴を紹介します。

隣はOKでも抱っこはNG

飼い主の隣にいたいけど触られたくない。抱っこしようとすると嫌がるといった距離の取り方は、柴犬の距離感の特徴です。

愛犬が近くにいたら、撫でたり抱っこしたりするのは飼い主の自然な行動ですが、触ると嫌がり抱っこしようとすると逃げます。

近付きすぎるのは嫌だけど同じ空間で遊びたい

ドッグランや公園など、多くのワンちゃんが集まる場所でも柴犬の独特な距離感は発揮されます。

一緒に遊びたいけれど近付かれるのは嫌。でも追いかけっこをしたり1つのボールを一緒に追いかけて遊ぶのは大好き。そのため、人間が見ていて「どうした?」と言いたくなるような距離を保ちます。

ツンデレ

気分によって「甘えたい時」と「構われたくない時」の差が激しい柴犬は、甘えたい時はべったりですが、構われたくない時は本当に素っ気ない態度を取ります。

これもある種の柴距離といえるでしょう。

まとめ

柴犬を始めとした日本犬は、洋犬には見られない独特な距離感を持ち、飼い主でも「?」と思うような行動をすることがある犬種です。

しかし、どのような行動も柴犬からすれば理由があり、慣れてくればそうした一種奇妙とも思える行動もかわいく見えてくることでしょう。

こうした特徴も、他の犬種にはあまり見られない、柴犬ならではの魅力といえますね。