犬が好きな『香り』4選 | ブリーダーナビ

犬はよく鼻が効くといいますよね。実際犬の嗅覚は人間に比べ、数千倍から1億倍まで感知するといわれています。その理由は『嗅球（きゅうきゅう）』と呼ばれる嗅覚情報を処理する脳の神経細胞が発達しているから。

またにおい分子を感知する『嗅上皮（きゅうじょうひ）』の面積が広く細胞数も多いため、人間よりもにおいを敏感に察知するといわれています。

さらに犬は、嗅覚器の補助器官である『鋤鼻器官（じょびきかん）』があり、発情期になると雌犬が放つフェロモンや母犬のおっぱい周辺から広がる鎮静フェロモンを感じ取るそうですよ。

そんな嗅覚に優れているワンちゃんたちは、一体どんなにおいを好む傾向にあるのでしょうか。

犬は飼い主さんのにおいが大好き！なかには、飼い主さんが履いた靴下が大好きなワンちゃんもいることでしょう。

しかし、なぜ洗いたての靴下よりも使用した靴下のにおいが好きなのでしょうか。

アメリカにあるエモリー大学の動物認知科学者が行った実験では、犬に飼い主さんのにおいを嗅がせた結果、脳の神経核である『尾状核（びじょうかく）』が活性化したそうです。

尾状核には、ドーパミン受容体が密集しているといわれ、情報がポシティブなものであると特に強い反応を示すそうです。

そのため大好きな飼い主さんのにおいを嗅ぐと犬は嬉しい気持ちになり、心が安心するそうです。

飼い主さんのにおいは、犬の脳に良い刺激を与えているのかもしれませんね。

犬は高タンパク質な食べ物を好む傾向にあります。本来犬は肉を中心に食べていた動物ですので、今でもその傾向があるのかもしれません。

そのため鶏肉や豚肉、牛肉といった肉のにおいや、腐敗臭のようなにおいを好む傾向にあります。

また犬が好むにおいとして「甘味が強いもの」もあります。

例えば、フルーツやサツマイモなどを好むワンちゃんがいるかと思いますが、これは自然の甘味を察知しているのです。

ただしフルーツは糖分が多く含まれているので、与えすぎには注意しましょう。

ちなみに犬は、香りが強ければ強いほどそのにおいに誘われ、興味を示す傾向にあるそうですよ。

犬は、私たちが「クサいっ！」と毛嫌いするにおいを好む傾向にあります。

例えば汗のにおいや蒸れた足のにおい、さらには動物のうんちや尿臭など、飼い主が思わず避けてしまうにおいも積極的に嗅ぎにいきます。

その理由は、犬は有機物（動植物体を構成する物質）のにおいが好きだからです。有機物のにおいは犬にとって獲物のにおい。決して臭いにおいが好きというわけではなく、たまたま人間が嫌うにおいが獲物のにおいだったというだけのことなのです。

今回は犬が好きな香りについてご紹介しました。

ワンちゃんが好きな香りには、ちゃんと理由があることがわかりましたね。

使用済みの靴下を異常に愛するワンちゃんがいた場合、それは飼い主さんのにおい+有機物のにおいが入り混じっているからかもしれません。

今回ご紹介したにおいの他にも、癒し効果のある「アロマ」でリラックス効果を得ているワンちゃんもいるようです。

ただしアロマのなかにはワンちゃんに使用してはいけないものもありますので、使用する前に必ずかかりつけ医や専門家に相談してからにしましょう。