ブルドッグのような顔立ちに、テリア種の体型を合わせた、特徴的な外見のボストンテリアは、日本でも人気が高い犬種です。
短毛で、それほどお手入れが必要には見えませんが、実際には抜け毛が多く、換毛期も存在するので丁寧なお手入れが必要になります。
本記事では、ボストンテリアの被毛の特徴から、家庭でのお手入れや抜け毛対策について解説します。
ボストンテリアの毛色は何種類?
一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)が公認しているボストンテリアの毛色は、どれも白いマーキングがあり、ベースとなる毛色によって5種類あります。
ボストンテリアのマーキング(斑点)について
毛色のマーキングとは、地色とは違う色や濃さの斑模様のことです。
スタンダードの規定によれば、理想としてはホワイトの割合が少ない方が良いとされていますが、白い部分が多いからといって、ボストンテリアの魅力が損なわれるわけでありません。
ただし、ブレーズと呼ばれる頭頂部から目の間と、前胸部分のマーキングは必要とされています。
代表的な毛色一覧
ボストンテリアの代表的な毛色ですが、日本ではあまり見かけない、希少価値が高い毛色です。
ブリンドル&ホワイトは黒と茶色のベースカラーに、縞模様が入ったブリンドルとホワイトの2色で構成されています。日本国内で最も多い毛色です。
ボストンテリアの抜け毛は多い?
ボストンテリアの被毛は上毛と下毛で構成されたダブルコート(二重構造)です。上毛だけでのシングルコートとは違い、抜け毛が多いので、毎日のお手入れが欠かせないタイプになります。
被毛の特徴と抜け毛の量
ボストンテリアの被毛は短く硬めのスムースコート(短毛)で、アンダーコート(下毛)とオーバーコート(上毛)で構成されたダブルコート(二重構造)でもあります。
下毛には保温の役割があり、頻繁に生え変わるのですが、下毛がないシングルコートに比べ、ダブルコートの被毛を持つ犬種は抜け毛が多いのです。
特に、年に2回訪れる換毛期には、多くの量の毛が抜け落ち、季節に合わせた被毛に生え変わります。
特に抜け毛が多い時期
上述したように、ダブルコートの犬種には換毛期があります。その時期はアンダーコートがゴッソリと抜け落ちるので、日常的なお手入れに加え、換毛期ならではの抜け毛対策が必要です。
換毛期は、年に2回。春から夏、秋から冬にかけて、気候の変化に対応するため季節の代わりに目に訪れます。
ボストンテリアの抜け毛のお手入れは?
上述したように、ボストンテリアは抜け毛が多い犬種なので、定期的にお手入れをしてあげないと抜け毛が絡み、長い間放置すると雑菌の温床となってしまいます。
そうなると、見た目の問題に留まらず、健康を害することになりかねません。
では、ボストンテリアの抜け毛のお手入れは、どうすれば良いのでしょうか。
ブラッシングとシャンプーの頻度
ダブルコートの被毛を持つボストンテリアには、定期的な被毛のお手入れが欠かせません。代表的な被毛のお手入れは、【ブラッシング】と【シャンプー】ですが、それぞれどの程度の頻度で行えばよいのでしょうか。
基本的に、ブラッシングは毎日行ってください。毛が短いボストンテリアには、ゴム製のラバーブラシがおすすめです。ピンが柔らかいので、皮膚に当たっても愛犬に痛い思いをさせずにすみます。
シャンプーは月1~2回を目安に行い、汚れと抜け毛を洗い流してあげましょう。
人間と比べて皮膚が薄く弱いワンちゃんの中でも、ボストンテリアは特に皮膚トラブルを起こしがちな犬種なので、あまり頻繁に行うと皮膚に負担をかけてしまいます。
また、必ず低刺激のシャンプーを使ってあげてください。
お手入れにおすすめのグッズ
時間が経てば自然に乾燥するので、乾かす必要はありません。
ブラッシングの方法
ワンちゃんのブラッシングは、基本的にスリッカーブラシで毛の絡まりや毛玉をほぐし、抜け毛を取り除いていきます。
しかし、短毛のボストンテリアが相手だと、慣れないうちはピンで皮膚を傷つけてしまう恐れがあります。
そのため、安全を考慮して、ブラッシングに慣れるまでは柔らかいラバーブラシがおすすめです。
ブラッシングにはマッサージ効果もあるので、スキンシップを兼ねて愛犬との時間を過ごすのも良いでしょう。
シャンプーの方法
お手入れとしてのシャンプーは、抜け毛対策に加え皮膚のケアとしても有効です。
ボストンテリアは特に皮膚が弱いので、定期的にシャンプーをすることで汚れを落とし、皮膚を健やかに保ってあげましょう。
また、シャンプーは洗いよりもすすぎや乾燥が重要で、すすぎ残しや乾かし残しがあると、せっかくのシャンプーも逆効果になってしまう恐れがあります。
顔のシワまで丁寧に洗い流し、指の間や脇の下が生乾きのままにならないよう、ドライヤーでしっかり乾燥させてください。
抜け毛対策におすすめのグッズはある?
愛犬の抜け毛は、多くの飼い主さんにとって悩みの種の1つです。ブラッシングなどのお手入れだけでなく、掃除などの後始末も手間がかかってしまうでしょう。
ここでは、そんな悩みを手軽に解決するためのグッズを紹介します。
洋服で抜け毛の飛散を防止
抜け毛対策として、洋服を着せるのも良いでしょう。
ボストンテリアの毛は短いので、一度室内に抜け落ちると掃除が大変です。その点、洋服を着せておけば、日常生活で毛が抜け落ちるのを防ぎ、脱いだ服を洗濯すれば良いので、掃除が大分楽になるでしょう。
服を嫌がらない子であれば、簡単にできるのも魅力です。
抜け毛掃除には粘着ローラーおすすめ
ボストンテリアの被毛は短く軽いので、掃除機で吸い取ろうにも排気で舞い散ってしまい、思うように掃除することができません。ほうきも、掃く度に風が起こるので同様です。
そこで、抜け毛掃除には粘着ローラーをおすすめします。
これなら、カーペットやソファなどに付いた毛も取れるので、手が届く範囲に置いておき、気付いたら掃除すると良いでしょう。
ボストンテリアにトリミングは必要?
ボストンテリアの被毛は、見た目の通り短く、カットが必要なほど伸びることはありません。
しかし、トリミングサロンはさまざまなサービスを利用できるため、受けさせたいサービスによってはお願いすることもあるでしょう。
全身のカットは基本不要
ボストンテリアは、被毛が短い犬種なので基本的に全身のカットは必要ありません。カットするとしたら、伸びすぎた足裏の毛をカットする程度で十分です。
トリミングサロンでは、シャンプーコースだけをお願いするのもおすすめです。
トリミングサロンを利用する頻度
上述したように、ボストンテリアはトリミングが必要な犬種ではありません。
そのため、トリミングサロンを利用するとしても年2回程度で、換毛期に合わせて利用すると良いでしょう。
ただし、ご家庭の都合に合わせて、どんなサービスを利用したいのかも考慮に入れてください。
トリミングサロンでかかる料金
ボストンテリアにはカットが必要ないので、利用するコースは基本的にシャンプーコースになるでしょう。そのうえで、必要に応じてオプションをオーダーしてください。
シャンプーコース単体であれば、費用は3,500~4,500円程度で受けられるお店が多いようです。
まとめ
ボストンテリアは毛が短いため、抜け毛など被毛に関する心配はなさそうですが、実は抜け毛が多く毎日のお手入れが必要な犬種です。
また、皮膚がデリケートなので、ブラッシングやシャンプーなど、定期的なお手入れを欠かさずに、清潔さを保ち健康を維持するようにしましょう。
ボストンテリアの性格や飼い方については下記ページで詳しく解説しています。こちらも参考にしてみてくださいね。
ボストンテリアの性格や特徴は?初心者向け飼い方について
著者/ブリーダーナビ編集部