ミニチュアピンシャーに必要な1日の散歩回数・時間・距離は?

ミニチュアピンシャーに必要な1日の散歩回数・時間・距離は?

スマートで引き締まったからだの小型犬ミニチュアピンシャーは、イメージ通り運動好きな犬種です。そのため、1日に必要な散歩時間・距離も小型犬としては長く、満足させるためには飼い主に工夫が求められます。

本記事では、ミニチュアピンシャーとの散歩で知っておきたい情報を紹介します。

ミニチュアピンシャ―の散歩量は?必要な回数・時間・距離

ミニチュアピンシャーは小型犬であるにも関わらず、中型犬や大型犬並みの体力があるといわれており、「小さなドーベルマン」と呼ばれるほど。

そのため、1日に必要な運動量も他の小型犬よりも多く、時間にして30分~1時間程度距離にすると3~5km程度の散歩を、毎日2回行うのが理想とされています。

また、時間や距離だけでなく、飽きさせないように内容を工夫するのも大切です。
散歩コースを複数用意したり、たまにコースを逆に回ったりすれば、マンネリ化することもなく毎日散歩を楽しんでもらうことができるでしょう。

ミニチュアピンシャ―の散歩はいつから?必要なグッズ紹介

ミニチュアピンシャーの子犬を家族に迎えて、一緒の生活が始まっても、すぐに散歩ができるわけではありません。では、散歩はいつからできるようになるのでしょうか。
散歩に必要なグッズと合わせて紹介します。

ワクチン接種後に獣医さんから許可が出たら散歩OK

ワンちゃんが散歩に出られるようになるのは、ワクチンプログラムを終えて、獣医師から「散歩OK」の許可が下りてからです。

子犬は生まれてからしばらくすると、母犬からもらった免疫が弱くなり感染症にかかりやすくなってしまいます。そのため、感染症対策としてワクチンを接種するのです。

生後6〜8週目に1回目のコアワクチン接種を行い、その後1回目の接種から3~4週間後に2回目を接種することになります。

この段階で散歩OKになることもありますが、個体によっては免疫が十分でないこともあるので、場合によっては3回目を行うこともあります。ワクチンの回数については、かかりつけの獣医師の判断を仰いでください。

ミニチュアピンシャーの散歩に用意したいお散歩グッズ

リード
長さを調整できるタイプや、肩や腰に巻くタイプなど、さまざまな種類あるので、愛犬の性格や散歩のスタイル、用途に合わせて選ぶと良いでしょう。
首輪/ハーネス
リードをつなぐためにワンちゃんに装着するグッズです。ハーネスは胴体に装着するタイプで、ベストのように着させます。ミニチュアピンシャーの場合、首輪よりもハーネスの方が良いでしょう。
トイレ用品
外で排泄する習慣がなくても、体調不良などの理由で排泄する可能性もあるので、マナーとして絶対に持ち歩くべきグッズです。

排泄物は必ず持ち帰り、自宅もしくは所定の場所に処分しましょう。トイレに流せるタイプの袋がおすすめです。
水を入れるボトル
飲み水としてだけでなく散歩中のおしっこを流すなど、何かと必要になります。特に夏場は、熱中症や脱水症状の予防にも有用なので、多少多めに持ち歩くと安心です。
散歩用バッグ
散歩用のグッズをまとめて持ち歩くために、バッグ(ポーチ)も必要です。散歩中はリードで片手が塞がるので、手を使わない身に付けるタイプがおすすめです。
散歩用ライト(夜間)
人間と比べて、ワンちゃんの姿は確認しづらいものです。日が落ちれば尚更なので、夕方以降の散歩には、必ずライトを用意するようにしましょう。ワンちゃんに装着するタイプもあります。
おやつ
しつけのご褒美に、緊急時に気を引くための手段に、あると何かと便利です。

ただし、おやつも食事の一部なので、肥満にならないよう与えすぎには注意してください。

ミニチュアピンシャ―には首輪よりもハーネス?

散歩中リードをつなげるために、ワンちゃんには首輪かハーネスを装着させる必要があります。それぞれメリットとデメリットがありますが、ミニチュアピンシャーには首輪よりもハーネスの方がおすすめです。

その理由は大きく2つ。

1つは、ミニチュアピンシャーのように首が細長い犬種の場合、首に負担がかかると頸椎や気管の病気の原因となってしまう恐れがあること。

そして、短毛であるミニチュアピンシャーの場合、首輪の刺激が直接皮膚に伝わるので、こすれて皮膚トラブルを起こしやすいことがあげられます。

こうした理由から、ミニチュアピンシャーには首輪よりもハーネスの方が向いているといえるでしょう。

散歩にはどんなしつけが必要?

散歩をはじめ外出する際は、愛犬を危険から守るためにも、周囲への配慮のためにもしつけをしておく必要があります。散歩中の拾い食いを止めさせたり車道への飛び出しを制止したり、できるかどうかは全てしつけ次第です。
では、愛犬を守るために飼い主さはどのようなことが出来るのでしょうか。

散歩中に気を付けたいトラブル

引っ張り癖
散歩中に引っ張るのは、多かれ少なかれどんなワンちゃんでもやってしまう行動です。

ミニチュアピンシャーは小型犬ですが、体力があるので見た目からは想像できない力で引っ張られることも。何よりも愛犬の安全を考えて、早めに直しておきましょう。
拾い食い
拾い食いは、散歩中に最も気を付けたい行動の1つです。

道端にはゴミが落ちていたり有毒な草花なども生えているので、場合によっては体調を崩すこともあります。

食中毒だけでなく、最悪死に至る危険もあるので、愛犬の視界に危険な物が落ちていないか気を付けてください。
飛びつき
人懐っこい子の場合、初対面の人であっても遠慮なく飛びつくことがあります。世のすべての人間が犬好きというわけではないので、他人への配慮として直しておきたい行動といえるでしょう。

幼い子どもや高齢者が相手の場合、ケガをさせてしまうこともあります。

トラブルを防ぐために覚えさせたいリーダーウォーク

問題行動を抑止するために有効なしつけが、リーダーウォーク飼い主のそばにピッタリとつく歩き方です。

この歩き方ができるようになれば、ワンちゃんが自発的に飼い主の横を歩いてくれるので、万が一何かあってもすぐに対処できるようになります。

しつけ方
まずは家の中の静かな場所で、集中できる環境を作って練習しましょう。

散歩と同じようにハーネスにリードを付けて、部屋の中で飼い主の横を維持して一緒に歩いてください。

この時リードは短く持ち、横から離れて歩き出したらリードを逆方向に軽く引きます。

基本は、「歩く⇒時々立ち止まる⇒そのまま歩こうとしたらリードを引く」を繰り返します。

散歩が嫌い?歩かない時はどんな対処をすればいい?

基本的にワンちゃんは散歩好きですが、中には散歩が嫌いな子もいます。
その理由はさまざまですが、嫌がる原因ごとに対処してあげてください。

まずは原因を知ることから

愛犬が散歩を嫌がる素振りを見せたら、まずはなぜ嫌なのかその理由を知ることが大切です。

散歩そのものが嫌いなのか、苦手な物や場所があるのか、同じ散歩嫌いでもその理由はさまざまなので、まずは原因を知ることからはじめましょう。

外出自体を嫌がるようであれば、外の世界を怖がっている可能性があります。

それまで普通に散歩ができていたのに、ある日突然散歩を嫌がり出したのなら、散歩中に何かあったのかもしれません。

ミニチュアピンシャーは好奇心旺盛な反面、神経質でもあるので散歩コースに嫌がるようなものがないか確認してみると良いでしょう。

老犬の場合は、筋力や体力が衰えているので、疲れて突然動かなくなる場合もあります。

そのほか、ケガや病気でどこかを痛めてしまい、歩くことを嫌がっている可能性も考えられます。

子犬・成犬それぞれの対処法

子犬の場合
外の環境に慣れていない子犬の場合、散歩に出かけても「怖がって歩かない」ことがあります。

そんな時は、飼い主が抱っこしてあげて【抱っこ散歩】で外の世界に慣れさせることから始めましょう。
成犬の場合
物や人、場所など、何かを嫌がって歩かなくなるようなら、一度それまでの散歩コースを見直してみましょう。

「大通りの車の量に驚いた」「工事の音を怖がる」「余所の家の犬に吠えられた」などの原因の場合、原因となる場所を通らなくても良いように、散歩コースを変えてみてください。

また、ご褒美を利用して、嫌という気持ちを「嬉しい」「好き」という気持ちに上書きするのも有効です。

無理はNG!散歩を好きになってもらうことが重要

散歩嫌いな子に一番やってはいけないのが、「無理に散歩に連れ出すこと」です。

外に連れ出せば歩いてくれるだろうと思って無理強いしてしまうと、散歩嫌いがより悪化してしまいます。これでは、散歩が好きになることはありません。

上述したように、散歩を好きになってもらうには、おやつやおもちゃなどのご褒美を活用するのも有効です。

夏場・冬場に散歩させる際の注意点

夏場や冬場は、ワンちゃんにとって過酷な季節です。

特にミニチュアピンシャーのような小型犬は体高が低いため、地面からの照り返しの影響を受けやすくなっています。

そのため、夏の散歩は熱中症や脱水症の危険があるため、できるだけ涼しい時間に出かけるようにしましょう。

具体的には、日が出ていない早朝か日が落ちて涼しくなった夜が理想です。日中の暑い時間帯に出かけると、灼けたアスファルトで肉球を火傷してしまう恐れがあるので、その点にも注意してください。

また、ミニチュアピンシャーの被毛は寒さに弱いシングルコートなので、冬も苦手です。
散歩に出る際は、服を着せるなど、防寒具を活用して少しでも温かくして出かけてください。夏場とは逆に、できるだけ温かい日中に出かけると安心です。

まとめ

ミニチュアピンシャーは、小型犬でありながら中型犬以上の体力を持つこともある、とても運動欲が豊富な犬種です。しかし、ただ長時間歩かせても満足してもらうことは難しいでしょう。

今回の内容を基にお散歩好きな子には満足してもらうために、お散歩嫌いな子は好きになってもらえるようにしてあげてくださいね。

ミニチュアピンシャーの飼い方や性格など、下記ページで解説しているので、こちらも合わせてご覧ください。
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