優雅な被毛と小柄ながら元気いっぱいに遊ぶ姿から、高い人気を誇るパピヨン。超小型犬に分類されるものの、中には中型犬と見間違えるほど大きな個体もいるなど、とても個体差が大きい犬種としても知られています。
本記事では、そんなパピヨンの体重や成長に伴う大きさの変化について解説していきます。
目次
パピヨンの体重推移は?成犬の体重はどれくらい?
パピヨンは人気の犬種なので、散歩している姿を見かけることも比較的多いのではないでしょうか?ですが、とても大きかったり、逆に小さかったりと、同じ犬種とは思えない差があることに気付くかもしれません。
ここでは、個体差が大きいパピヨンの成長に伴う体重の変化を紹介します。
子犬~成犬の体重推移
ワンちゃんは、産まれてからおよそ1年の成長期を経て、成犬へと成長します。
成長期は著しく体重が増加し続けるので、それに見合った栄養価の高い成長期用(子犬用)の総合栄養食のフードを与えることが大切です。
下記の表は、生まれてから成犬になるまでのパピヨンの体重推移です。
個体差はあるものの、概ね半年間は急激な成長を見せ、7ヶ月を過ぎた頃からややペースを落として成犬と同じ大きさになっていきます。
時期 | 体重 |
---|---|
出生時 | 100~150g |
1週 | 250~300g |
2週 | 400~500g |
2ヶ月 | 1.0~1.5kg |
3ヶ月 | 2.0~2.5kg |
4ヶ月 | 2.5~3.0kg |
5ヶ月 | 2.5~3.0kg |
10ヶ月 | 3.0~5.0kg |
11ヶ月 | 3.0~5.0kg |
12ヶ月 | 3.0~5.0kg |
※体重の推移には個体差があります
将来の体重は幼い頃に予測できる?
成犬になったパピヨンの大きさは平均で体高20~28cm、体重4.5kg前後ほどです。
ただし、パピヨンという犬種は個体差が大きいので、同じ犬種であって大きさにかなりの幅があります。そのため、成犬になったときにどのぐらいの大きさになるかは、他の犬種以上に予測しづらいでしょう。
しかし、ある程度であれば将来の大きさを予測することは可能です。
例えば、パピヨンに限らずワンちゃんは遺伝的に左右される部分が大きいため、親犬の姿を確認すれば、将来どんな子に育つのかおおよその姿を想像することができます。
また、また、生後7ヶ月~8ヶ月頃になれば体ができあがってくるので、その時期の骨格からであれば、どの程度の大きさに育つのか分かるでしょう。
パピヨンの平均体重・体高はどれくらい?
パピヨンは個体差が大きい犬種で、スタンダードで定められた大きさから外れた子も少なくありません。平均より大きい個体も小さい個体もいるので、平均の数値はあくまでも参考程度に考え、その範疇になくても心配する必要はないでしょう。
パピヨンの成犬の平均体高、体重
英語表記 | PAPILLON |
---|---|
原産国 | フランス、ベルギー |
体重 | 3~4.5kg |
体高 | 20~28cm |
分類 | 超小型犬 |
パピヨンは成犬になっても体高20~28cm、体重3~4.5kg程度の大きさにしかならない、超小型犬に分類される犬種です。平均的には、チワワやトイプードルよりも大きい程度になります。
一見華奢でひ弱な印象ですが、活発で運動好きといった見た目とは裏腹に筋肉質で丈夫な体つきです。
ただし、パピヨンは個体差が大きい犬種なので、平均値はあくまでも参考程度に考えておきましょう。
オスとメスではどちらが大きい?
パピヨンの大きさは、オスとメスよる違いは見られませんが、平均的にオスのほうがやや大きい傾向にあります。とはいえ、元々パピヨンという犬種は個体差が大きいため、性別による差はあまり意識しなくても良いでしょう。
パピヨンの成長期はいつまで?
一般的に、ワンちゃんは生まれてから1年かけて子犬から成犬に成長し、その間の成長期に著しい成長を見せます。
では、個体差が大きい犬種であるパピヨンは、この成長期にどのような変化を見せ、どんな点に注意して飼育すれば良いのでしょうか。
成長過程と注意点
まだ消化器官が未熟な時期なので、消化吸収が良い食事を与えてください。
また、筋肉や骨といった体も十分にできあがっていないため、運動にも注意が必要です。
この時期に激しい運動をさせてしまうと、骨や関節を痛めてしまい成長に支障が出てしまうかもしれません。
とはいえ、成長期の真っ只中なので、この時期のダイエットは厳禁。肥満は、食事と運動のバランスを取ることで予防しましょう。
しつけなどで何かとおやつを与えることが多くなる時期でもあるので、おやつの量も含めて1日の食事量を考えてください。
ただし、一気に切り替えるのではなく、それまで食べていたフードに新しいフードを少量混ぜ、1週間~10日ほどかけてフードの比率を増やしながら切り替えてください。
肥満予防はどうすればいい?パピヨンの体重管理
ワンちゃんにとっても肥満は健康の大敵です。人間と違い、ワンちゃんは自分で食欲をコントロールできないので、与えられたら与えられただけ食事を続けてしまいます。
そのため、飼い主が食事を管理して肥満を予防してあげなければなりません。
まずは【BCS】で肥満度のチェックを
パピヨンは個体差が大きい犬種なので、平均体重であってもそれだけで安心するのは危険です。
そのため、体重だけで判断するのではなく、見た目の体型や触った時の感触で肥満度をチェックする【BCS(ボディ・コンディション・スコア)】による評価をおすすめします。
これは、ワンちゃんの見た目や触った際の脂肪の付き具合から、BCS1~5までの5段階で体型を評価するチェック方法です。
ポイントは、お腹や肋骨周りの脂肪の付き具合で、見た目でウエスト部分の肉付きをチェックして、肋骨部分や腰骨に触れて手の平で骨が感じられるか確認してください。
参考サイト:飼い主のためのペットフード・ガイドライン ~犬・猫の健康を守るために~
食事と運動の管理も重要
肥満予防のポイントは、人間と同様に食事と運動の管理です。適切な食事と運動を心がけ、食事と運動のバランスが取れていれば健康を害することなく肥満を予防することができるでしょう。
しかし、パピヨンは個体差が大きいので、体の大きさによっては量を調整する必要が出てきます。体重が増えるようなら量を減らして、逆に体重が減るようなら増やして対応してください。
散歩時間も、他の小型犬と比べて少し長めに取ってあげると、豊富な運動量を満足させてあげられます。
散歩については下記の記事も参考にしてみてくださいね。
パピヨンの散歩はいつから?距離・時間・頻度はどれくらい?
体重の減少はトラブルの可能性も
子犬が成犬になるまでのおよそ1年間は成長期なので、体重が著しく増加します。逆に満足な食事を与えているのに体重が増えない、もしくは減少するようならケガや病気など何かしらのトラブルを抱えている可能性があります。
これが高齢犬であれば、少しずつ体重が減少していくのは珍しくないですが、それ以外特に理由もなく極端に体重が減るようなら、早い段階で動物病院に連れて行きましょう。
症状として体重が減少してしまう病気には、「クッシング症候群」や「糖尿病」「腎不全」「ガン」などがあり、いずれにしろ早期発見による早期治療はが重要です。
日常的に体重を量り、僅かな変化にも気付けるように愛犬とのスキンシップを図ることも大切です。
パピヨンのサイズに合わせたグッズの選び方
ワンちゃん用のグッズの中には、愛犬の体の大きさに合わせた選び方をしなければならない物も少なくありません。
例えばケージやクレートなど、ワンちゃんの生活に必要不可欠といえるこれらも選び方を間違えると、生活をしづらくさせてしまう恐れがあります。
ここでは、ケージやクレートといった、ワンちゃんの生活に欠かせないグッズの選び方を紹介します。
体の大きさに合わせたクレート、ケージの選び方
ワンちゃんを飼ううえで、安心して過ごせる空間を用意するために、ケージやサークル、クレート(キャリーバッグ)は必要なグッズです。
ケージやサークルは空間を柵で囲うための物で、用途は同じですが、天井や床があるのがケージ、ない物がサークルと呼ばれています。
一方、クレートはキャリーバッグとも呼ばれ、イメージとしては持ち運び可能な犬小屋です。
どれもワンちゃんの体のサイズに合わせて、大きすぎず小さすぎない、丁度良いサイズ感の物を選んであげましょう。
具体的な選び方のポイントは以下の通りです。
- 飛び越えられないよう、基本的には天井があるケージがおすすめ
- 中でも問題なくUターンできる。
- 伏せてもゆったりできる広さがある
- 犬が後ろ足で立った状態の1.5倍程度の高さがある
- 掃除がしやすい
- 愛犬が暴れても壊れない耐久度
- 愛犬が立って、頭と天井に5~10cmの余裕ができる高さがある
- 伏せた状態の体長と同じ、もしくは少し余裕がある程度の奥行きがある
- 中で頭の位置を入れ替えられる広さがあ
- 愛犬を入れて持ち運べる重さ
- 頑丈で壊れにくい素材
まとめ
パピヨンは、優雅な見た目と活発で人懐っこい性格、賢さを合わせ持った初心者でも比較的飼いやすい小型犬です。
ただし、体重や大きさに関しては、個体差が大きいので予測がしづらく、思った以上に大きくなった、または小さかったということもあるでしょう。
将来どんな子に育ってくれるのか知りたければ、親犬の姿を確認することが最も確実といえます。パピヨンを迎える前に、今回の内容が参考になれば幸いです。
パピヨンの性格については、下記ページも参考にしてみてくださいね。
著者/ブリーダーナビ編集部