小型犬であるパグは、それほど運動量を必要とする犬種ではありませんが、それでも散歩は大切です。
ここではパグの散歩について、1日に必要な時間や回数、気を付けたい時期や注意点などをまとめて解説します。
目次
パグに必要な散歩量は?回数・時間・距離
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パグは、1日に必要な運動量がそれほど多い犬種ではありません。その点も、「パグは飼いやすいと言われる」理由ですが、それでも可能な限り散歩は欠かさないようにしたいところです。
例えば、ストレス発散や人間社会への適応など、散歩は運動以外にもワンちゃんにさまざまな良い影響おを与えてくれます。
では、パグを飼ったら、どの程度の散歩が必要なのでしょうか?
散歩は毎日欠かさず!子犬と成犬で必要な時間は?
パグは小型犬ということもあり、それほど運動量を必要としない犬種です。
しかし、体質的に太りやすいめ、子犬であれば1日1回15分程度、成犬は1日20~30分のお散歩を1回~2回行うようにしましょう。
ただし、短頭種であるパグは呼吸機能が弱いので、距離や時間に気を付ける必要があります。
帰宅時に呼吸を確認して、「ハッハッ」と短い呼吸を繰り返していれば、理想的な運動量といえるでしょう。しかし、呼吸の間隔が短かすぎたり舌が紫色になっている場合は運動量が過剰なので、時間や距離を見直してください。
また、呼吸に負担がかかる夏場などは、日が高い時間帯は避けるようにしましょう。
パグの散歩デビューはいつから?必要なグッズを紹介
パグに限らず、子犬は迎えてすぐに散歩ができるわけではありません。
まずは新しい生活環境に慣れることからはじめて、そのうえでワクチンの接種や散歩用グッズを揃える必要があります。
ワクチン接種後、獣医さんからOKが出たら
ワンちゃんにとって、散歩は日課ではあるものの、迎えたその日からできるわけではありません。
パグの子犬が散歩できるようになるのは、2回目のワクチン接種を終えてから。ワクチン接種後、2週間ほど経ってから獣医さんからの許可をもらってお散歩デビューが可能になります。
ただし、ワクチンプログラム終了前であっても飼い主が抱っこして近所を歩くことは問題ありません。できるだけ早い段階で外の世界に慣れさせるためにも、抱っこ散歩はおすすめです。
こちらも、獣医さんに相談したうえで始めるようにしましょう。
最低限用意しておきたいお散歩グッズ
・首輪/ハーネス
ハーネスは首輪と同様、ワンちゃんにリードを装着させるためのグッズで、こちらは首ではなく胴体に身に付けます。
・リード
飼い主と愛犬とをつなぐ紐で、ワンちゃんとのお散歩には欠かせないグッズです。飼い主を中心に、リードの長さの範囲内がパグの行動範囲になります。
長さを調整できるものや手ぶらになれるものなど、リードにもいくつかの種類があるので、愛犬の性格や散歩のスタイル、用途に合わせて選んでください。
・水を入れるボトル
水分補給用の水を入れたボトルも必要です。トレイとセットになった水筒や、折り畳み式のトレイなど、さまざまなタイプの物があるので、好みで選びましょう。
飲み水としてだけでなく、おしっこを流すためにも使えるので、量は多少多めにしておくと安心です。
・トイレ用品
散歩中の愛犬のうんちはそのまま放置せず、必ず持ち帰ってください。持ち帰るための入れ物はビニール袋でも問題ありませんが、包んだままトイレに流せるタイプや消臭タイプなどもあるので、好みで選ぶといいでしょう。
・散歩用ライト(夜間)
日が落ちてからの散歩は、事故に遭う危険が高くなります。人間であっても視認が難しくなるので、飼い主の足元を歩く小型犬のパグともなればなおさらです。
散歩道を確認するためにも、自分たちの存在をドライバーや歩行者に認識してもらうためにも、散歩用ライトは準備しておきましょう。
・散歩用バッグ
散歩用バッグは、これまで紹介してきた散歩用のグッズを持ち歩くためのバッグです。散歩中は常にリードで片手が塞がるため、手を使わずに持ち歩けるタイプをおすすめします。
ワンちゃんの散歩用に作られた、消臭効果のあるバッグもいいでしょう。
パグには首輪よりもハーネスがいい?
ワンちゃんの散歩に欠かせないリードですが、パグの場合、首輪とハーネスのどちらを介して装着すればいいのでしょうか?
首輪は、脱着しやすくリードのコントロールがしやすいというメリットがあります。しかし、首に装着する都合上、気道や首の骨に負担をかけることになり、愛犬の健康に害を及ぼすかもしれません。また、パグの場合首回りと頭の太さにあまり差がないので、抜けやすいというデメリットもあります。
一方、ハーネスは胴体に装着するので負担が少なく、デザインで遊べるというメリットがあります。反面、リードのコントロールに難があり、リードを引いても意図が伝わらないことも。また、散歩する前に装着して、帰ってきたら脱がせるのは、毎日ともなればそれなりの手間になるでしょう。
双方にメリット・デメリットはありますが、小型犬かつ短頭種であるパグは呼吸が弱いので、負担を考えると首輪よりもハーネスの方が安全といえるでしょう。
散歩に必要なしつけとは?
飼い主が常に愛犬の動向を見守っていても、不測の事態は起こり得ます。
そのため、周囲の人に迷惑をかけないためだけではなく、「愛犬を守る」ためにも散歩のしつけは必要です。
散歩中のこんなトラブルを防ぐために
<引っ張り癖>
多かれ少なかれ、どんなワンちゃんでもやってしまう引っ張り癖。小型犬のパグは、そこまで大きな負担にはならないと思いますが、周囲への迷惑や何よりも愛犬の安全を考えると、直しておきたい行動です。
<拾い食い>
散歩で気を付けたい行動の1つが、拾い食いです。ワンちゃんは何でも口に咥えようとするので、食べる気がなくても誤飲してしまう可能性もあります。
道端に落ちている物の中には、ゴミや有毒な草花など、有害な物が少なくありません。
そんな物を食べてしまうと、中毒を起こすだけでなく、最悪死に至る危険も否定できないので、愛犬の視界に危険な物が落ちていないか気を付けてください。
<飛びつき>
パグのように人懐こい性格の犬種は、見ず知らずの通行人相手でも構ってほしくて飛びついてしまことがあります。犬好きで、それを受け入れてくれる人なら大きな問題にはなりませんが、なかには犬が苦手な人もいるでしょう。
また、相手が小さなお子さんや高齢者の場合、ケガをさせてしまうことも。
愛犬の飛びつきを防止するためには、リードを短く持ち急に動こうとしたらすぐ制止できるようにしてください。
リーダーウォークを身につけさせる
上で説明した問題行動を抑えるためには、リーダーウォークが有効です。
リーダーウォークとは、「ワンちゃんが自発的に飼い主の横を歩くようにする」しつけになります。これを身に付けることで、常に飼い主の足元にいてくれるようになるでしょう。
<しつけ方>
慣れるまでは、家の中で練習しましょう。
まずは装着したハーネスにリードを付けて、普段の散歩と同じ状況を作り、飼い主の横のポジションを維持するように一緒に歩いてください。
リードは短く持ち、パグが自分を追い越そうとしたら、リードを逆方向に軽く引きます。
基本は、「歩きながら時々立ち止まる⇒パグがそのまま先に行こうとしたらリードを引く」この繰り返しです。スムーズに立ち止まれるようになるまで、反復練習しましょう。
リーダーウォーク以外のパグのしつけ方に関しては、下のページに詳しく掲載しています。しつけは、周囲への配慮だけでなく愛犬を守るために欠かせないので、こちらのページも参考にしてみてください。
パグのしつけ方法は?噛み癖や吠え癖・おすわり・まて・ふせなど
散歩が嫌い?「歩かない・行きたがらない」時の対処法
散歩は欠かせない日課ですが、すべてのワンちゃんが散歩好きというわけではありません。
散歩が嫌いな子もいれば、家から外に出たがらない子や特定の場所に近づくのを嫌がるこもいます。
こうした場合、どんな対応を取るのが飼い主として正解なのでしょうか?
まずは原因を知ることから
散歩そのものが嫌いなのか、行きたくない場所あるのか、散歩に行きたがらない理由は、ワンちゃんによってさまざま。まずは、その原因を知ることが先決です。
散歩だけでなく、外出そのもを嫌がるようであれば、家の外を怖がっている可能性があります。また、ある日突然散歩を嫌がり出したようなら、散歩中に何か嫌な思いをしたかもしれません。
特に老犬の場合、散歩時間や距離が長すぎて疲れてしまうと、突然動かなくなる場合もあります。このほか、ケガや病気で歩くことを嫌がっている可能性もあるかもしれません。
子犬・成犬、それぞれに合った対処法を
<子犬の場合>
「恐怖が原因で歩かない」場合は、抱っこをするなどして安心させてあげましょう。カートに乗せて外出するのもおすすめです。
<成犬の場合>
何かを怖がっているようなら、散歩コースを見直してみるといいでしょう。例えば、「工事の音に驚いた」「知らない犬に吠えられた」という原因なら、その場所を散歩コースから外すようにしましょう。
おやつなどのご褒美を利用して、「散歩に行けばご褒美が貰える」と覚えさせるのも有効です。ただし、慣れてきたら少しずつご褒美は減らしていき、最終的にご褒美がなくとも散歩に行けるようにしましょう。
無理な散歩はNG!これは間違った対処法
一番やってはいけない対応が、無理強いすること。
嫌がるパグを引きずったり怒ったりして無理矢理歩かせても、改善するどころか余計に散歩を嫌がるようになってしまいます。
目的は、「散歩嫌い」を「散歩好き」にすることなので、これでは逆効果です。
また、愛犬の好きなように歩かせるのも、わがままを助長することになり、飼い主に従わなくなる恐れがあるので、良い対応とはいえません。
パグを散歩させるうえで注意したいこと
できれば毎日欠かしたくない散歩ですが、無理は厳禁です。
基本的に、散歩は健康のための日課なので、無理に散歩に出掛けることで体調を崩してしまっては意味がありません。
暑さに弱いパグは熱中症に注意!
短頭種のパグはパンティングでの体温調整が苦手です。加えて、一部を除きダブルコートの被毛を持つ犬種ということもあり、夏の暑い日は熱中症に注意する必要があります。
直射日光だけでなく、アスファルトやコンクリートなど舗装された道の照り返しにも気を付けなくてはなりません。
散歩に出掛ける時間帯も考えよう
夏は時間帯も考えて散歩に出かけましょう。
日が高い時間帯は、気温の高さによる熱中症に注意することはもちろん、灼けた道を歩くことでワンちゃんの肉球に負担をかけることにもなります。
そのため夏の散歩は、できるだけ涼しい時間に出掛けて、犬用の靴(靴下)を履かせるなど体を守ってあげましょう。早朝や夕暮れなど、比較的涼しい時間帯なら、短頭種のパグでも安心して散歩ができます。
まとめ
散歩は、ワンちゃんを飼ううえで大事な日課です。
だからこそ、愛犬に散歩を好きなってもらえるよう、しつけをしっかりして安心・安全を心掛けてください。
下記ページでは、今回紹介した散歩に関する情報以外に、パグを飼ううえで知っておきたい性格などについて掲載しています。
パグの専門家であるブリーダーなら、散歩に関する疑問やお悩みにも答えてくれるでしょう。また、迎えた後も相談に乗ってくれるので、ペット初心者の方でも安心して迎えることができると思います。
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著者/ブリーダーナビ編集部