パグの抜け毛対策は?シャンプーやブラッシング方法

短い被毛を持つパグは、一見するとお手入れが楽そうですが、実はとても抜け毛が多い犬種で、ブラッシングが欠かせません。特に、春から夏、秋から冬といった季節の変わり目に来る換毛期は毛の生え変わりが激しく、ブラッシングだけでは追いつかないほど。
今回は、ブラッシングやシャンプーをはじめとした、パグの抜け毛への対処方を解説していきます。

パグは抜け毛が多い?抜け毛が増える時期とは

パグの抜け毛対策は?シャンプーやブラッシング方法
photo by skeeze

ワンちゃんのお手入れの中でも、特に代表的なものの1つがブラッシングなどの抜け毛対策です。では、パグの抜け毛はどうなのでしょうか?

パグは抜け毛が多い!特に多くなる時期も

パグの被毛は、ダブルコートというオーバーコート(上毛)とアンダーコート(下毛)の二重構造です。このタイプの被毛は、換毛期という季節の変わり目に毛が生え変わることで、寒暖の差に対応するという特徴があります。

この換毛期には大量に毛が抜け落ちるので、毎日掃除が欠かせません。
特に、パグはほかのダブルコートの犬種と比べても、抜け毛が多いと言われています。換毛期ではなくても日常的に毛が抜けるため、ブラッシングなどのお手入れを怠ると、家中がパグの毛だらけになってしまうことも。

パグの中でも黒パグだけは例外?

上では「パグの被毛はダブルコート」と説明しましたが、例外として黒い被毛を持つパグはシングルコートが多い傾向にあります。

シングルコートの被毛は、ダブルコートと違い換毛期がなく抜け毛が少ないので、比較的日頃のお手入れは楽になるでしょう。ただし、黒パグの全てがシングルコートというわけではなく、中にはダブルコートの黒パグも存在するので、「黒パグ=シングルコート」と断定するのは危険かもしれません。

「シングルコートのパグを迎えたい」と考えている方は、事前に確認しておくといいでしょう。

こんな抜け毛は病気の可能性も

ダブルコートの被毛を持つパグは抜け毛が多い犬種ですが、場合によっては皮膚病などの病気が原因で毛が抜け落ちることもあります。一見するといつも通り毛が抜け落ちただけにも思えるため、どんな抜け方をしたら注意が必要か知っておくといいでしょう。

病気による脱毛なのか判断するには、下記の項目をご確認ください。
該当するようなら何かしらの病気を患っている可能性がありますので、病院で診察してもらいましょう。

<毛ツヤ>
被毛を触ってみて、パグの毛質がゴワゴワしているようなら注意が必要です。

<抜け毛の程度>
脱毛の量が多く、通常の状態でも皮膚が透けて見えるようならただの抜け毛ではない可能性が高いです。

<抜け毛の分布>
通常の抜け毛であれば全体的に抜けるところ、一ヶ所に集中して毛が抜けているようなら注意が必要です。ただし、耳の後ろやお腹は元々毛が少ない子もいます。

抜け毛対策①「ブラッシングの頻度・やり方」

上述したように、1年を通して抜け毛が多い犬種なので、可能であれば毎日ブラッシングは行いたいところ。
では、そんなパグのブラッシングには、どんな道具が必要でどんな点に気を付ければ良いのでしょうか?

パグには毎日ブラッシングしてあげよう

ダブルコートの被毛を持ち、抜け毛が多いパグには、可能であれば毎日ブラッシングしてあげましょう。抜け毛の処理だけでなく、皮膚病の予防や早期発見、マッサージにもなります。またスキンシップにもなるので、愛犬との時間を過ごすためにも1日1分でも良いのでブラッシングしてあげてください。

パグにおすすめのブラシは?

ブラシは毎日使う物なので、毛質や体質にあったものを選んであげましょう。

パグは皮膚が弱いので、硬く先がとがったスリッカーではなく、柔らかい素材でできたラバーブラシを使うと負担を抑えることができます。また毛が短いので、ケアには獣毛ブラシを使うといいでしょう。

このほか、おすすめのグッズとして「ファーミネーター」があります。
ファーミネーターとは、プロ用に開発されたペットの抜け毛処理用のグッズです。特別な技術がなくても簡単に抜け毛の処理ができるので、ダブルコートのパグのお手入れには特におすすめです。
お値段は少々お高いですが、パグを飼っている方であれば、買っておいて損はないでしょう。

ブラッシングのやり方とポイント

短毛でダブルコートの被毛を持つパグのブラッシングは、始めにラバーブラシを使って抜け毛・死毛を取り除いていきます。この際注意したいのが、力加減。力を入れてブラッシングすると、パグの皮膚を傷つけかねないので、マッサージするようにブラシで撫でてあげましょう。

特に背中やお腹は、毛の流れに逆らうようにブラッシングして、しっかり抜け毛を取り除いてください。また、パグの特徴であるシワの間は、放っておくと皮膚トラブルの原因になるので、指でシワを伸ばしながら丁寧に優しくブラッシングしてあげましょう。

抜け毛の処理が終わったら、次は獣毛ブラシを使ってパグの毛並みを整えていきます。獣毛ブラシを使いブラッシングすることで、毛並みが整い被毛に美しいツヤを出すことができるので、仕上げに最適です。

ブラッシングは胴体だけでなく、頭、脚、耳、尻尾など、全身満遍なく行ってください。

抜け毛対策②「シャンプーの頻度・やり方・サロンの料金も」

毎日のブラッシングで、ある程度の抜け毛対策はできるものの、それだけでは完璧とはいえません。定期的なシャンプーで、被毛や皮膚の汚れを落とすなことで、愛犬をよりキレイにかわいくすることができるでしょう。
ここでは、パグへのシャンプーについて解説します。

パグのシャンプーはいつからOK?頻度は?

パグに限らず、ワンちゃんがシャンプー可能になるのは、ワクチン接種を終えてからになります。生後2ヶ月頃に1回目のワクチン接種を受けた後、2週間程度経過していれば、子犬をお風呂に入れシャンプーで洗っても大丈夫です。
ただし、獣医さんから「シャンプーOK」の許可を得てからにしましょう。

パグは皮膚が弱い犬種なので、冬は月に1回、皮脂が出やすい夏でも月2回程度にしてください。過度なシャンプーは、汚れだけでなく必要な皮脂まで洗い流してしまい、皮膚炎などの皮膚病にリスクを上げることになります。

もしも、散歩やドッグランに行った後、からだを洗ってあげたいと思ったら、シャンプー剤を使わずシャワーのお湯で全身を流すだけでも十分です。

シャンプーに必要なグッズと準備

お風呂に入っていきなりシャンプーではなく、ある程度の準備が必要です。
まずは全身をブラッシングして、抜け毛をある程度除去しておきましょう。これで、簡単な汚れを落とせるだけでなく、排水溝の詰まりを予防することができます。
ブラッシングを終えたら、全身をお湯で濡らして準備は完了です。

<準備しておくグッズ>
・ブラシ
・犬用シャンプー
・スポンジ
・タオル(バスタオル・フェイスタオル)
・ドライヤー

シャンプーの手順は?乾かし方も重要

<洗い>
準備を終えたら、いよいよシャンプーで洗っていきます。
シャンプー剤は洗面器に入れて、シャワーのお湯で割って泡立ててください。皮膚が弱いパグには、原液のまま付けるのは厳禁です。

パグは皮脂が多いので、水を弾いてしまいます。そのためスポンジを使って、泡立てたシャンプーを揉みこむように馴染ませてください。洗う時は、毛をかき分け根元から洗ってあげてれば、汚れと一緒に抜け毛も落ちやすくなります。
特に、足の裏や指の間、爪の生え際、耳、しっぽ、あご下は、入念に洗いたい部分です。

洗い終えたら、シャンプーが残らないよう入念にすすいでいきます。
液剤が残っていると皮膚炎の原因になってしまうので、指の隙間まで念入りに洗い流してください。特に、パグはシワに液剤が残りやすいので、注意してましょう。

<乾燥>
完全にすすぎ終えたらタオルで水気を取っていき、ドライヤーを使って本格的に乾燥させていきます。

ただし、ドライヤーを嫌がるパグは少なくないので、できるだけ手短に、素早く乾かしていく必要があります。それでなくとも、ワンちゃんの皮膚は人間に比べて薄いため熱を感じやすく、長時間熱風を当てていると火傷しかねません。

毛をかき分けて根元から、できるだけ離れた位置から風を当てれば、比較的負担を抑えられるでしょう。

無理せずプロにお任せするのもあり!シャンプーにかかる費用は?

パグへのシャンプーは、負担をかけないよう手早く行う必要があるので、慣れないうちは思っている以上に難しいかもしれません。そのため、無理せずトリミングサロンでお願いするなど、プロにお任せするのもいいでしょう。

トリミングサロンなら、素人には難しい肛門腺絞りや耳掃除、爪切りなどもやってくれるので、シャンプー以外のお手入れを一緒にお願いできるメリットもあります。

パグのシャンプー料金は、お店によって若干の上下はあるようですが、概ね3,000~5,000円に設定しているトリミングサロンが多いようでした。

抜け毛対策③「洋服」

ワンちゃん用の洋服は、見た目だけの問題ではなく、機能的な面で着用させる場合があります。例えばパグの場合は、抜け毛への対策としても有効です。

舞い散る抜け毛を洋服で防ぐ

服を着て散歩しているパグを見かけた方は多いのではないでしょうか?
ワンちゃんに服は基本的に必要なものではないですが、それでも服を着せるのには、いくつかの理由があります。

その1つが、抜け毛の飛散防止です。
自宅だけでなく、動物病院やトリミングサロンといった外出先で、マナーの一環として着せている方も少なくありません。パグに服を着せるのは、抜け毛ケアであるとともに、周囲への配慮でもあるのです。

また、パグは皮膚が弱いので、服を着せることで直接の刺激を防ぐという役割もあります。
散歩中に、ダニや蚊などの害虫から守ってくれるだけでなく、皮膚病にかかっている場合は、患部を弄らないように保護することもできるのです。

抜け毛対策④「洗濯と掃除にも気を付けて」

抜け毛対策として必要なのは、パグのお手入れだけではありません。どのご家庭でも行う家事である、洗濯や掃除にもちょっとした注意が必要です。

洗濯前に抜け毛を取り除いて

パグを抱いた飼い主の服やパグ用の洋服など、そのままの状態で洗濯機に入れて、他の衣類と一緒に洗濯してしまうと、そちらに付着してしまう可能性があります。

そのため、以下のような点に注意して洗濯しましょう。

・事前に抜け毛を落としておく
・洗濯機の水量を多く設定する
・スポンジタイプの洗濯ボールを使う
・抜け毛がついた服を洗濯ネットに入れる
・柔軟剤を使う
・干す時は軽くはたいて残った毛を落とす

掃除の方法にも一工夫

パグを飼っているご家庭では、抜け毛対策として掃除のやり方にも一工夫必要です。
パグの抜け毛は軽いため、ちょっとした風でも舞い散ってしまい、やり方を間違えると掃除をしているつもりで抜け毛の範囲を広げるだけになってしまいます。

いきなり掃除をかけるのではなく、まずはウエットシートや雑巾がけをして湿らせておけば、柔らかい毛やほこりが舞うのを防ぐことができます。
基本的な流れとして、高いところから低いところへ、部屋の四隅から中央へ向かって掃除するようにしましょう。

まとめ

パグは黒パグを除き、ダブルコートの被毛を持つ抜け毛が多い犬種です。そのため、日常のお手入れや掃除、洗濯にも気を遣う必要があります。

パグを含めワンちゃん全体の抜け毛対策に関しては、下記ページで詳しく解説しています。パグは抜け毛が多い犬種なので、ぜひ参考にしてください。
犬の抜け毛対策とは?時期や掃除方法も簡単解説 犬の抜け毛対策とは?時期や掃除方法も簡単解説
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